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素潜り魚突き・spearfishing

[海の生き物釣り・Fishing高知県]

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酢飯屋で扱う白身魚のメインは素潜り魚突きで突いていただいた魚がほとんどです。
魚の世界では、トレーサビリティの極みでもあり
食材魂の極みでもあります。

誰が、どこの海のどんな場所で、
どんな道具を使って
どんな月の形の日に
どの時間に、どんな種類の魚の群の中の
どのくらいのサイズの個体のオスかメス 
というところまで選び抜いた一匹をおすしに出来る幸せ。
というのもありますが、

水中で一発で仕留める「Kill Shot(キルショット) をかまして、
水中脳締め
水中神経締め
エラ・内蔵も水中で処理してしまう。
日本に数名いるモグリストが徹底的な下処理を済まし、
魚にとってベストな梱包と適正な温度で大切にお店まで届けられた魚は
どこでも手に入らない究極の魚となります。

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やりたいことはやってみたい自分としては
その現場を見たくて、自分でも突いてみたくてたまらない日々。
我慢が出来ず、潜ってきました。
写真左が伝説の歯科医師漁師の植垣さんです。

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写真左が弟子の一人、山本祐也。
彼も興味があることにはなんでも果敢に挑戦するタイプの男です。

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そこそこ穏やかな海に見えましたが、まずまず波があり、
潮が強く、濁っている様子です。

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水中メガネの曇り止めとして、ヨモギの葉などを岩ですりつぶして
メガネの内側にこすり、水で洗ったりしますが、
今回のこの葉っぱはなんの葉っぱだったかな。。

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潜り道具一式、錘(おもり)やシュノーケル、
そして、記録用に水中カメラも
世界初の防水・耐衝撃レンズ交換式デジカメ「Nikon 1 AW1」

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銛(もり)と水中銃の間のような植垣さんの自作の突き道具を貸していただき
いざ出陣でございます。

今回お世話になった植垣さんと、
酢飯屋に修行に入ったばかりの山本祐也とともに
夢のような時間スタートです。

気がつくとすでに、いきなり 4kgサイズのヒブダイをついていた植垣さん。
仕事が早過ぎる。

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下処理も水中であっという間に済ませています。。。
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ベタな言い方をすれば、まさに神業(かみわざ)です。

僕たちが陸上を歩いて散歩するように、
植垣さんは海中で自在に動き回り、
魚の急所を突き、最善の下処理をたった数秒で行なっています。

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突いた穴に紐を通し、腰にぶら下げて捕獲完了。

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そしてまた潜って行ってしまいました。
プロの水中カメラマンでなければ追えないほどのスピード感と
繊細な技術が魚の鮮度維持に大きく関わっていることを実感しました。
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んんんん。 僕も突きたい!!!

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この日は濁り気味の海。
とはいえ、目視で確認できるところに魚たちがたくさんいます。
イシダイイシガキダイイラチョウチョウウオ
獲りたいし、撮りたい僕としては、
どちらにも集中出来ない状態でいました。

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むむ! この距離感。
なんだかいけそうな気がする。
先に銛を構えて、
余裕をかましてカメラを起動。

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にごっていて見えづらいですが、見えますか?
魚いますよね?

ブダイだ!!!!!

普段から潜っているわけではないので、
息が。息が。
集中、集中。

うりゃーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
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ずぷッ!!!!!!!
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急所を突くなんて余裕なし。。
が見事捕らえました!
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水中動画
『素潜り魚突き ブダイ編』はこちらからどうぞ!

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夢中で海に潜り、
ふと気がつくと荒れはじめた海。
すぐに引き返しました。

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岩場にたどり着き、あらためてブダイ観賞。

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ブダイと俺。

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食べるな危険!! ニセクロナマコ

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ムラサキウニ

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棘全体が白いウニ発見!

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ヒブダイ、ブダイ、イシガキダイイシダイイセエビ
気がつくと、植垣さんのおかげでクーラボックスには色とりどりのお魚が!

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この記事の流れから、
いかにも獲ったように思えますが、
帰り道、魚屋さんでGETした大きめのカミナリイカと俺。

結局のところ、
魚と俺。
という自己満足な趣味と仕事が合致しているので
酢飯屋というすし屋には無償の魚愛が永遠に注ぎ込まれ続けるのです。