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食材魂(しょくざいだましい)

[岡田イズム]

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撮影:reiko masutani

D『今朝、朝ごはんは何を食べましたか?』

I『ぶどうパンとベーコンエッグとヨーグルトです。』

D『ぶどうパンとベーコンエッグとヨーグルトに使われている素材は何ですか?』

I『干しぶどうと小麦粉とベーコンと卵と油と牛乳?』

D『ざっくり、そうですね。では、それぞれの産地はわかりますか?』

I『スーパーで買ってきたのですが、産地までは把握していません。』

D『ということは、どれも、誰が作ったかわからないということになりますね?』

I『はい。』

この会話から見えてくるもの。

産地に、生産者、美味しいものにこだわりましょう!!
という直接的な意味ではなく。
自分の体の中に取り込むものに
食材魂が入っていますか?という意味。

I『Dさんは朝ごはん何を食べましたか?』

D『おかかのおにぎりとかんぴょうのお味噌汁』

I『おかかのおにぎりとかんぴょうのお味噌汁に使われている素材は何ですか?』

D『かつおぶし、醤油、みりん、ごま、海苔、お米、かんぴょう、味噌、お水』

I『それぞれの産地はわかりますか?』

D『すべて把握しておりますし、生産者さんまでわかりますし、生産者さん全員に会ったことがあります。』


ただ普通の朝ごはんから
食材魂をたくさん体の中に取り込むことが出来たDさん

食材魂は目に見えるものではないので
なかなかお伝えづらいです。
ので、
わかりやすく数値化するようにしています。

0点:誰がどこで作ったか、素材も調理した人もわからないもの。
   そもそも人が作っていないもの。
1点:誰が作ったかわからないけれど産地は把握している
2点:誰が作った素材かわからないけれど料理してくれたのはお母さん
3点:知り合いが作った素材をお母さんが料理してくれた
4点:自分が作った素材をおばあちゃんが料理してくれた
5点:・・・・・・・
6点:・・・・・・・

という風に点数をつけていきます。

※あくまで、食材魂をわかりやすく示すための目安の数値であり、
 この数値の価値観は人それぞれ、全くの意味はありません。

お伝えしたいのは、
どんな気持ちで食事を口にし、体の中に取り込むのか。

美味しい、楽しいの前に
必ず作ってくださった方への敬意、感謝の気持ちを感じて食事をすること。

自分で食事を作るならそれは0点なのか10点なのか100点なのか?
なんでも良いかもしれない。
しかし、
自分以外の方に食事を作っていただいた時、必ずその気持ちを忘れずに。

もう一つ食材魂の例をあげるとすれば
・出張の際、駅のホームで買ったおにぎりを新幹線で食べている時 0点。
・出張の際、妻が握ってくれたおにぎりを食べている時 100点。

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食材魂おにぎり

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食材魂がたっぷりの食事というのは、
毎食毎食は難しいことかもしれません。
が、たまにでもなるべくその機会を増やす努力、
少しずつでも
まずは一つでも生産者さんのわかる食材を増やす努力
をすることで幸せな食生活が始まるのだと思います。

食材魂は体の中に死ぬまで蓄積されていきます。
生まれてから今まで、どのくらいの食材魂
自分の中に蓄積されているのか?
それが幸せな人生に比例しているように思います。

これは
食材にあてはまるだけではなく、
素材魂(そざいだましい)という考え方にも当てはまってきます。

・歯磨きする時のコップは誰が作ったものなのか?
・今座っている椅子は誰がどんな素材で作ったものなのか?
・この料理を盛り付けるお皿はどこで誰が作ったものなのか?
・この服は誰がどこで作ったものなのか?

それらが把握できた時、
素材魂を心と体で感じることができます。


食材魂素材魂
目に見えないし、
どうでもいい人にとっては、どうでもいい話。
けれど、
この感覚がわかるとなんとも豊かな気持ちになることは
間違いないと思っています。


酢飯屋のお寿司は、
食材魂が込められた食材を一つのお寿司に集約し
僕たちのを一つのお寿司に込めて
さらには、
手から出ている目に見えない【気】も一緒に握っております。
機械でそれは実現出来ないものだと考えています。

そのお寿司を
素材魂が籠った器に盛り付けることで
多くの点数を含んだお寿司となって
皆様の体の中に入っていきます。

『酢飯屋のお寿司を食べるとなぜか幸せな気持ちになるんですよねー。』
と言っていただけることが多くあります。

皆様の目に見えないものを
酢飯屋のお寿司にはたっぷりと入れてあるのです。

是非、
このような感覚で
今日も良い
なるべく体の中に取り込んでいきましょう。