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だんごうお・ダンゴウオ・団子魚・Cyclopteridae

[海の生き物]

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動物界 Animalia
脊索動物門 Chordata
脊椎動物亜門 Vertebrata
条鰭綱 Actinopterygii
新鰭亜綱 Neopterygii
棘鰭上目 Acanthopterygii
カサゴ目 Scorpaeniformes
カジカ亜目 Cottoidei
ダンゴウオ上科 Cyclopteroidea
ダンゴウオ科 Cyclopteridae

名前からもわかるように、体の形がお団子に似ている海水魚です。
様々な色のものがいます。
体長は成魚でも3cm前後です。

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腹ビレの部分が吸盤状になっており、
海藻や岩にぴったりくっついてじっとしています。
(急な角度にも対応可能です。)

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ダンゴウオ科(学名:Cyclopteridae)は、
カサゴ目カジカ亜目に所属する魚類の分類群の一つで、
北半球の冷たい海に分布し、ダンゴウオ・ホテイウオなど6属28種が所属しています。
丸みを帯びた独特の体型と、
体表を覆う無数の突起、吸盤状に変形した腹鰭が特徴のグループです。
科名の由来は、ギリシア語の『kyklos(円形)』と『pteryx(鰭)』からきています。

ときどき飛び出すように泳ぐことがありますが、すぐにまたどこかにくっつきます。
自分の体の色に良く似た場所が好きです。
体色は、場所や時期によって赤・黄・緑・茶と個体によって変化に富んでいます。
この複雑な色によって、海藻や岩に上手く溶け込み(擬態)身を守っていると言われています。

一般に底生性で、浅い沿岸の岩礁に住むものから、
深海に差しかかる大陸棚や大陸斜面上部で生活する種類まで、
分布水深はさまざまです。
例外的に、ホテイウオ(Aptocyclus ventricosus) のように
成魚が深海の中層で浮遊生活を送る種類もいます。

食性は肉食性で、主に多毛類・甲殻類・軟体動物を捕食します。
一部の種類は、水や空気を吸い込むことで
フグのように体を大きく膨らませることができます。
産卵は通常沿岸の浅海で行われ、
ホテイウオなどは、繁殖期に沖合から長距離の回遊を行うことが知られています。
雄が卵を保護する習性をもちます。

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春が近づく頃、浅場のカジメなどの藻場(もば)に現れるダンゴウオの赤ちゃん。
ほんの数ミリの小さな体をよく見ると頭の上に白い天使の輪のような模様があります。
この天使の輪があるのは、たった10日間ほどです。
この貴重な姿を見るために、スクーバダイバーは冬の海に潜ります。
天使の輪が消えるまでの日数は水温によって異なります。
高水温だと短く、低水温だと長くなります。
成長すると輪が消え、成魚になります。
成魚のオスとメスを比べると、
オスの背ビレはトサカのように発達しています。
卵を守るためだと考えられています。


表情やしぐさが本当にカワイイので、『冬の海のアイドル』と言われています。