ブログ

2019.05.22

さざえ・サザエ・栄螺・Turbo sazae

[寿司料理海の生き物]

rm321626.jpg

サザエの素潜り漁を見学してきました。
(※地元の漁師さんの許可を得ております。)
さあ、この写真のどこにサザエがいるかわかりますか??
完全に岩と同じような色をしています。

リュウテン科リュウテン属サザエ
巻貝の中でも最も漁獲量が多い、日本を代表する巻貝です。
北海道南部から九州にかけてと、
朝鮮半島、黄海の水深30メートルまでに浅海の岩礁域に生息しています。

大きさは
日本海側では10センチ前後
太平洋側では20センチ前後まで成長します。

ざっくり言うと、
岩などにはり付く筋肉質の足が身で、
生で塩揉みすると非常に硬いため
刺身の場合は薄造りにすることが多いです。
が、僕は、塩揉みせず軽く洗って、まるごとかじる派です。

うずを巻いた部分が内蔵です。
その先にある消化腺が乳白色がオス、深緑色がメスです。
オスはクリーミーな苦味、
メスはパンチのある苦味があります。

サザエは一年中、出回っていますが
産卵期前の春から初夏までが旬です。

rm321627.jpg
この日の海は、薄にごりくらいの透明度。
水温は24度
水面から見て、見える範囲にサザエがゴロゴロといました。

rm321628.jpg
岩と同じ色とはいえ、サザエはあんな形をしてますから
比較的見つけやすいです。
が、アワビは本当に見つけるのが難しいです。
ペタッと岩と一体化してます。

rm321634.jpg
このステンレスの道具が
『あわびおこし(貝おこし)』と呼ばれる道具です。
片方はカギになっていて、もう片方はヘラのようになっています。

rm321636.jpg
狙いをさだめて約5メートルほど潜って、
息が続く限りサザエを獲ります。
途中でアワビを見つけられればラッキーです。
岩場などは手を怪我しがちなので、ダイビンググローブがあると楽です。

rm321638.jpg
『スカリ』と呼ばれる網を浮かせておき、
そこに獲った貝を入れたり、獲った魚を入れておきます。

rm321640.jpg
貝類は魚と違い、泳いで逃げたりしないので
スカリの入り口を絞ったりせず、入れやすいように開けておきます。

rm321646.jpg
こんな感じで入れます。

rm321647.jpg
スカリがいっぱいになるまで、獲り続けます。

rm321650.jpg
腰にビクを付けておけば、毎回上がってスカリに入れなくても、
しばらくの間、腰ビクに貯めておいて、いっぱいになったら
スカリに入れに行くと効率的です。

rm321656.jpg
どんどん貯まってきてます。

rm321660.jpg
あ!サザエが水面から確認できました。
わかりますか?

rm321661.jpg
2メートルほど潜って確認。
わかりますか?


rm321662.jpg
さらに3メートルほど潜ると、
はい!発見!

rm321665.jpg
手で掴み獲ります。

rm321671.jpg
一旦、水面に上がって呼吸を整えていると、
また発見しました!!
写真だとわかりづらいですね。

rm321672.jpg
潜ると一目瞭然です。

rm321673.jpg
岩と一体化してはいますが、
サザエはボコッと盛り上がっているのでバレバレです。

rm321676.jpg
手で掴んで、

rm321677.jpg
岩から剥がし、簡単に捕獲できます。

rm321678.jpg
スカリの中にたっぷりのサザエと中央付近にアワビも!

rm321688.jpg
今回お世話になったのは、漁師の武藤さんの息子さんで、海遊びの師匠でもある武藤さん(右)。
一緒に潜ればわかりますが、さすがの潜水能力です。

rm321705.jpg
素潜り漁のあとは、近くの温泉まで。
入り口には、イカがサザエを抱いている木工作品がありました。

rm321706.jpg

rm321713.jpg
サザエのホームグラウンドだった海から上がって来さえすれば、
まな板の上は僕のホームグラウンドです。

rm323175.jpg
『むき棒』と呼ばれる貝むき道具で一気に剥いていきます。

rm321714.jpg
サザエの100個剥き。
近所の漁師さん方は、この剥き方を知らなかったらしく、
僕のスピードに驚愕されていました。
そして、教えてくれと言われました。
もちろん、お教えします!
というか、逆に、どうやって中身を取り出していたのか聞いてみると、
ハンマーで割っていたそうです。

rm323121.jpg
この海でサザエがたくさんおります。

rm323123.jpg
素潜り漁、午前の部を終えると、サザエごはんが!!
サザエの旨味がごはんに移って、もう美味し過ぎますって!


以下
ここからしばらくは、サザエのグラビア写真です。

rm323126.jpg
アワビに吸い付かれているサザエたち。

rm323158.jpg
サザエに吸い付くサザエ。

rm323159.jpg
サザエのアベックみたいでカワイイです。

rm323160.jpg
良く観察すると、本当に不思議な構造をしています。

rm323162.jpg
このトゲトゲは一体何か?
身を守るためにとも言われてはいますが、
サザエは、環境に応じてトゲを作ったり作らなかったりします。

rm323169.jpg

トゲが小さかったり、トゲが無いサザエは
内海などで波が穏やかなところに生息しています。
逆に波の強い外海などのサザエは、
棲みやすい環境から流されて転がってしまわないように、
トゲが岩の間などに引っかかってとどまれるように
長く発達しています。

nichiyotv.jpg
ちなみに、長崎県 壱岐(いき)のサザエ はトゲトゲが凄かったです!

rm323170.jpg

rm323217.jpg
殻の細かい縞模様は、殻を成長させるために外套膜から1日ごとに分泌されるカルシウムが固まって線になったものです。
一線が一日、成長とともに中央から外に向かって刻まれて、
それが螺旋状(らせんじょう)に連なっていきます。
だいたい何日目のサザエなのかは、これを数えるとわかります。
この線は、オゴノリ、テングサなどの海藻を食べると赤褐色になって、
カジメやアラメを食べると白くなります。

rm323171.jpg

rm323163.jpg
サザエのフタもまた興味深いパーツです。
これも、殻同様に体を守る役割がありますが、
サザエは、殻の中に容積の10分の1ほどの海水を蓄えておくことができて、
陸上に上がっても3,4日間生きています。

rm323164.jpg
サザエがフタを閉じる力は、約10kg前後まで耐えられるようです。
フタの細かなザラザラトゲトゲの意味も知りたいところですね。

rm323165.jpg
フタが開いてきました。

rm323166.jpg
が、これくらいまで開くと海水が無いことに気がつくのか、
身の危険を感じて、高速でフタを固く閉じてしまいます。
実は、この中央に白く見える部分の付け根あたりに目があって
見てるんです!

rm323173.jpg

フタと身の境目部分にあたる身のトラ柄模様が、またなんとも美しいです。

rm323174.jpg

rm323177.jpg
3つほど剥いて、剥かれたサザエの観察をしていきます。

rm323178.jpg
抵抗は出来なくなってしまったものの、

rm323179.jpg
身の部分はまだまだ元気に動く頭蓋触手。
サザエの足や胴体と言われている部分です。

rm323180.jpg
そしてこのピロッとした部分。
ざらざらしているのですが、

rm323181.jpg
サザエの牙に繋がっている歯舌という部位です。
食感が非常に宜しく無いので、大概は処分されます。

rm323182.jpg
赤い筋肉で覆われていたこの白いのがサザエの牙です。
アワビの牙とほぼ同じ形です。

rm323183.jpg
下の白い蓋の部分と虎柄の前頭触手の間に包丁を入れて切り離します。

rm323220.jpg
いつも見る可食部位です。

rm323185.jpg
殻の中に残った肝と筋肉を指でつるりと取り出しました。
右がメス奥に見える内臓については下記します。
左がオス、オスの奥に見える同系色のものが筋肉。

rm323190.jpg
その上に見えるのはサザエの肛門菅。
そこから反時計回りに左下までぐるっと見える外套膜腔を通って
貝殻の外へ押し出されます。
ちょうど中央に見えるのがフンです。

rm323186.jpg
このクルクルと巻いている部位(消化腺)が美味しいところです。
先端にいくほど、サザエの栄養が貯蔵されています。

rm323187.jpg

rm323188.jpg
真上から見るとわかりやすいです。
クルクルした緑色が茶色に変わる部分までが消化腺です。

rm323191.jpg
このグルグル模様の茶色の部分は腸管の一部、
Spiral caecum(渦巻き盲腸)です。
この部位から筋肉にかけては、エラや生殖腺の排出管、砂など
様々な内臓や不可食部位が収納されているので切り落として処分し、
盲腸から消化腺側をサザエの肝として食べることをオススメします。

rm323192.jpg
これがサザエのエラです。

rm323193.jpg
左から、肛門管、筋肉(貝柱のような)、内臓の始まり

rm323194.jpg
サザエを丸ごと壺焼き(つぼやき)にして食べると
このフンも一緒に食べることになります。。。
少しザラザラ、ジャリジャリしてたりします。
一度殻から剥いて、下処理をしてから殻に戻して壺焼きが基本です。

rm323196.jpg
どこから切り落とせば良いか、もうわかりますね?

rm323219.jpg
剥きたてのサザエを洗って、生で食べていきたいと思います。

rm323220.jpg
強く塩揉みなどしなければ、丸ごとでも歯で噛める柔らかさです。

rm323221.jpg
丸ごとだと硬いだろうと、スライスすると、逆にサザエ自体が細胞をギュッと引き締めて、コリコリに硬くなってしまいます。

rm323222.jpg
肝の先端部分(消化腺)のみ、生で食べるとねっとりして美味しいです。

rm321715.jpg
サザエの肝(オス)に味噌とネギを加えて叩いて

rm323223.jpg
サザエの肝のなめろうにしても美味しいです。

rm323224.jpg
汁まで飲めるサザエの優しい煮物

rm323225.jpg
サザエのにんにく炒め

rm323226.jpg
サザエの筋肉(貝柱)の煮物

rm323227.jpg
サザエ串


rm323230.jpg
おまけのアワビのお刺身

rm323232.jpg

rm323233.jpg

rm323234.jpg

rm323236.jpg

rm323237.jpg

rm323238.jpg
サザエ三昧の食卓

rm323239.jpg
サザエの串を炭火焼きで軽く火を入れます。

rm323240.jpg
少し焼けてきたらひっくり返して

rm323241.jpg
濃いオレンジ色が薄くなってきたらもうOKです。

rm323242.jpg
半ナマのサザエも美味しい食べ方です。

rm323218.jpg
サザエの燻製

rm323243.jpg
サザエの素潜り漁のあと、漁師さんらと一緒に
日本海をバックに食べる夕食は最高のサザエ経験となりました。

rm323244.jpg
サザエごはんの焼きおにぎり

wiew3276.jpg
生サザエの味噌漬け

wiew3280.jpg
サザエの肝(オス)醤油漬け
クリーミーな苦味

wiew3281.jpg
サザエの肝(メス)醤油漬け
パンチのある苦味

初心者の方は、白(オス)からをオススメします。
白が食べられたら、緑(メス)もチャレンジ!

unun856.jpg
生サザエの味噌漬けとサザエの生肝の醤油漬け寿司

ikibb1588.jpg
こちらは、長崎県壱岐にて、
バーベキューの定番、サザエのつぼ焼き。

ikibb1586.jpg
壱岐の浜の家をお借りして、サザエの汚れを洗っていきます。

ikibb1618.jpg
網の空いた場所でサザエも焼き始めていきましょう。

ikibb1619.jpg
バーベキュー網の上にあるサザエは、本当に絵になります。

ikibb1620.jpg
イシガキダイも美味しそうに焼けてきました。

ikibb1621.jpg
サザエは火が入ったので、蓋を外して、お皿に盛り変えます。。
サザエを剥かずに丸ごとつぼ焼きにした場合は、
例のところは切り離して食べましょう。

ikibb1627.jpg