ブログ

こんぶ・コンブ・昆布・kelp

[乾物海の生き物海藻]

日本の昆布はそのほとんどが東北以北でしか採れず、
北海道産が9割以上を占めています。

【昆布の種類】

真昆布(マコンブ)

三石昆布(ミツイシコンブ)通称、日高昆布(ヒダカコンブ)と呼ばれています。

長昆布(ナガコンブ)

鬼昆布(オニコンブ)通称、羅臼昆布(ラウスコンブ)と呼ばれています。

細目昆布(ホソメコンブ)

利尻昆布(リシリコンブ)

厚葉昆布(アツバコンブ)

がごめ昆布(ガゴメコンブ)

ねこあし昆布(ネコアシコンブ)

上記のうち、
真昆布、利尻昆布、鬼昆布が3大昆布と呼ばれています。


【昆布の採取による区分】

〈棹前昆布(さおまえこんぶ)〉
5月1日から通常の採取期日(7月10日~7月20日ごろ)までに採取される2年生の昆布。
身が薄くてすぐ乾きます。
北海道の浜中町では、6月あたりにたった2時間ほどの漁で漁獲するそうです。

〈夏採 走(はしり)昆布〉
解禁日(7月10日~7月20日頃)から9月10日前後までに採取した昆布。

〈秋採 后(ご)昆布〉
9月10日前後より終漁期までに採取した昆布。

〈拾い昆布〉
時化などで海岸に漂着した成昆布。

〈水昆布〉
1年生の昆布。


【昆布の製品による区分】
長さ、重量、幅、結束法等により規格化され等級が決められます。

〈元揃昆布(もとぞろえこんぶ)〉
根元を揃えて結束した昆布です。
羅臼昆布は約75cm、真昆布は90cmの長さに折って結束します。

〈長切昆布(ながきりこんぶ)〉
75cmから105cmの一定の長さに切りそろえて結束した昆布です。

〈棒昆布(ぼうこんぶ)〉
20cm~60cmの長さに切り結束した昆布です。

〈折昆布(おりこんぶ)〉
切らずに27cm~75cmの一定の長さに折りたたんで結束した昆布です。

〈雑昆布(ざつこんぶ)〉
切り落とし部分、品質不良品、色の悪いものなどで規格にあわないものを俵詰めにした昆布です。

茎根昆布(くきねこんぶ)
昆布には、根や茎が無いので、茎状部と付着器の部分のことです。

【昆布の格付けと分類】
〈育成法〉
天然、養殖(促成)の格付け。

〈浜格差〉
成育する場所(浜)により、品質などに微妙な差が生じます。
年毎に多少の変動がありますが、浜別の価格構成を行います。

〈等級検査〉
同じ浜の昆布であっても、かたちや光沢などから1等~6等までの格付けが行われます。
この検査の規格は昆布のいろいろな区分や形態により決められています。

〈成育深度〉
成育場所の深さ等により「沖」と「岸」にわかれ、一般には「岸」の方が格上です。


【昆布加工品】
塩昆布
乾燥塩吹き昆布
昆布巻き(ニシンや鮭など)
とろろ昆布(白とろろ・黒とろろ)
おぼろ昆布(白おぼろ・黒おぼろ)
白板昆布(霜地昆布)
水晶昆布
結び昆布
爪昆布
昆布粉末
昆布飴
酢昆布
揚げ昆布
おやつ昆布
おしゃぶり昆布
ふりかけ昆布
糸昆布
松前漬
生昆布(サラダ昆布)
りゅうひ昆布(求肥昆布)
昆布醤油
絵文字昆布(文字の形に昆布を型抜きしたもの。寿、祝など)

【昆布の歴史】
古くは海を渡って中国に献上されたと伝わる昆布。
鎌倉時代には松前(北海道)と本州(福井)を
松前船が盛んに行き交い、江戸時代になると、
下関を経由する瀬戸内航路で天下の台所(大阪)まで運ばれました。
かつて昆布が通った土地には、独特の食文化が育ちました。
福井や富山では昆布締め、大阪や京都では出汁昆布、
山陰や小豆島では佃煮、鹿児島や沖縄では煮たり、炒めたりして食べます。
そして、昆布は和食に欠かせない存在となりました。
昆布の採れない高知県では、
昆布を出汁として使う文化は薄く、
海苔の代わりに白板昆布や黒昆布で巻いたお寿司が昆布料理の主流です。