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鮨丸(すしまる)

[すし・sushiスーパーリンク岡田イズム]

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2022年7月5日
東京都 新宿区三丁目

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新宿駅東口のすし処 「鮨丸(すしまる)」さん

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鮨丸の山本健治店長

今回こちらのお店に来た理由ですが
先日、
島根県出雲市「以久満(いくま)」の寿司職人 生間太一(いくまたいち)さんと
料理家・写真家の「minokamo」長尾明子さん
と僕の3人で佐賀県の「竹崎コハダ女子会」に会う旅をしてきたのですが、(早く旅の記録記事書かなきゃ^^;)
太一さんの修行先での同期にあたるお方がこの山本店長で
ちょうどこの日、佐賀からコハダが届くということで
それに合わせて一人で予約させていただきました。
一人、カウンターに座っていると、、あれ????
なんと、先日のコハダの旅でご一緒した長尾さんとご主人が!

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どうやら、太一さん経由のサプライズだったようです^^!
長尾さんといえば、先月(2022年7月)に出版された
『粉100、水50でつくる すいとん』(技術経論社刊/minokamo著)が話題のあの方です。
今夜は楽しみましょー!
かんぱーい!

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お通しで秋田県の郷土寿司「ハタハタ寿司」が出てくる時点でたまりませんね!

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酢締め1日経過コハダの三つ編み握り寿司

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酢締め初日コハダの握り寿司

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タラバガニの内子の塩辛

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岩牡蠣(イワガキ)

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コハダ寿司を皆で満喫しながら、
コハダで盛り上がっていたタイミングでヤマト運輸のお兄さん到着!
ベスト過ぎるタイミングで
佐賀県太良町竹崎コハダ女子会より
獲れたての竹崎コハダ到着です!

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さて、コハダの状態はどうか??

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鮨丸の山本健治店長のお眼鏡に叶うのか!?
緊張の一瞬です!

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丸々と太った少し大きめサイズのコハダ
捌いてみるまでわかりませんよね。

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今回は特別に、一流寿司職人のコハダの捌き方、全行程を見せていただきました!

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自分ももちろん、コハダを捌けますが
その手順などは場合によっては人それぞれですので
見ているだけで勉強、確認、勉強、確認が出来てありがたいことです。
まずは、サササッと包丁でウロコをとり、頭を落として、腹を切り、内臓を取り出します。

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腹の中をサッと洗ったら片側の中骨の上に刃を入れて

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開いていきます。

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開いて剥き出しになった中骨をまな板側に押し付けて

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その中骨の上に包丁を入れて剥がすように中骨をとっていきます。

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コハダの中骨だけを取る最速の技術です。

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次に開いたコハダの腹骨を左右すく様にして取り除いていきます。

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逆サイドは、包丁の表裏をくるりと変えて刃を入れることで、
コハダをわざわざ手で持ってひっきり返さなくても良いという
魚に極力触れず、魚の鮮度のことを考えた寿司職人としての一手です。

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身と腹骨のギリギリの部分に包丁を入れることで

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このように完璧な形で腹骨を取り除くことができるだけでなく、

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尻尾付近の形状を整えるために刃をそのまま引いて、

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美しい角度で仕上げていきます。

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コハダの開き
完成です。

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コハダにしては、少々サイズが大きめだったので

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お寿司で食べたときに、細かな骨でも口に当たらないように
気になる小骨は抜いていきます。

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背ビレの付け根の骨がある中央部分を切り落として

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コハダを半身ずつに切り分けます。

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ここでもさらに美意識を追求して、尻尾部分の角度を綺麗にするために微調整していました。

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ここでも、さらに少しでも気になる骨は抜いていきます。

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念入りに。

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お寿司のサイズに切られたコハダの皮目に飾り包丁を入れることで、
生でコハダを食べたときの皮の硬さをやわらげて噛みやすくするだけでなく
醤油のりが良くなったり、
皮と身の間にあるコハダの脂を口の中で感じやすくなります。

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いよいよ、コハダの握りスタートです。
右手に一口大の酢飯をとり、左手に寿司ネタを持ちます。

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右手の中に酢飯を持った状態でワサビを右手の人差し指でとり、
左手に寝かせた寿司ネタに素早く付けます。

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そこに右手で持っていた酢飯をスッとのせて、
左手の親指で酢飯の中央に空気穴をあけます。
この穴を握りの最後まで残すことで、
口の中でふわりと崩れる握りとなるわけです。

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その後の寿司の握り方は人それぞれ。
山本店長のピンと尖った右手の小指がセクシーですね!

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あっという間に、美しい所作とともに、理想的な握り寿司が完成しました。
これぞ、プロの寿司職人の技ですね!

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『へい、おまち!』

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握り立てのこの瞬間を「Sushi Moment(すしモーメント)」と呼んでいるのですが
この写真を見るだけでも涎が出ます。

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コハダの握り寿司

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酢飯屋では可能な限り、コハダを生のままお寿司にしておりましたが、
ついに新宿でも生コハダの握り寿司が食べられる日が!

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山本店長さんも、その他の寿司職人さんたちも
コハダを生で食べるという発想がなかったようで
大丈夫なの?と驚いていましたが

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さすがの竹崎コハダ × 寿司職人の技 でしっかり整っておりました。
『あー。うまい。』
一同、大絶賛の生コハダの握り寿司。

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たまらず、生コハダの握り寿司 おかわり!
すみません、もう一度だけこの感動を味わわせてください!!
ずっと食べていられる。
ずっとコハダ寿司だけでもいい。
それほどに魅了される魚です。
ですが、他にも美味しそうなお魚が並んでいる鮨丸さんのカウンター。

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あの赤ピンクの魚。
ウロコを引きしたあとの皮目の鱗跡を見た感じ、
「尾長鯛(オナガダイ)」(正式名称はハマダイ)っぽいな。
どこでも食べられるような寿司ネタは注文の優先順位を後半に
稀少ネタは優先的に注文させていただくのが、自分の注文の仕方です。

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ハマダイの握り寿司
上品な甘味と脂の加減。
上質なハマダイでした。

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緑のガリ!?
なんと、ザーサイのお漬物です。

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これは、見た瞬間に僕はわかりましたが、
他のみんなは『何これ?何これ?』となっていた一品。
ついドヤってしまって恥ずかしかったですが
クロヌタウナギ。

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秋田県男鹿(おが)の珍味で
棒アナゴと呼ばれている干したクロヌタウナギを焼いた一品です。
棒アナゴでなければ味わえない味と食感、
外側の皮目がカリッと香ばしくて中がじゅわっとジューシーでブリブリ食感。

お通しで出てきたハタハタ寿司、そしてこの棒あなご。
何か鮨丸さんと秋田県、関係性がありそうですね。

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北海道むかわ町の「シシャモ」 のオスを干したもの。
濃厚な旨味はオスならではです。

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しそ玉葱

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関アジの握り寿司

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マスノスケ(キングサーモン)の握り寿司

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ここで、コハダ帰り。
酢締め1日目コハダの握り寿司
やっぱり、1日経って馴染んだ感じも好きだなー。

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スルメイカのゴロ(肝臓)

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マイワシの握り寿司

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美しかー。

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今締めコハダの握り寿司

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アナゴの一本握りずし

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ふわとろアナゴをお寿司の最後にいただくのは、

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僕のずっと変わらないお寿司の食べ方かもしれません。

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僕たちがおすしを楽しんでいたとき、カウンターの角を挟んで反対側で
おすしを楽しんでいる外国人カップルがいました。
最初の注文で『sumimasen Kohada kudasai.』 と言ったのを僕は聞き逃しませんでした。
今回のこの僕たちの竹崎コハダの一連の流れを見ていたわけでなく、
ぷらりとお店に入ってきて、一発目からコハダを日本語で注文する外国人。
只者ではない感。
僕は、しばらく聞き耳を立てておすしを食べていたのですが
やっぱり気になる会話ばかり。
こんな時は、すぐに話しかけてしまうのが自分ですし、
話しかけた方が、この時間も楽しめるし、人生が広がることは経験済みですので
色々と事情を聞いてみると、やっぱり!

ニューヨークでお寿司屋さんをされているご夫婦!
大将と女将さんでした!^^
その名も
「HOMAKASE NYC」 (ホマカセ ニューヨークシティ)
HOME と OMAKASE を掛け合わせた造語「HOMAKASE」。
Instagramはこちら。
https://www.instagram.com/homakasenyc/?hl=ja

ニューヨークでの再会を!

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そんなわけで、コハダ三昧な一夜となりました。
長尾さんご夫妻、鮨丸のみなさま
美味しく楽しい、特別な時間をありがとうございました!

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新宿駅東口でお寿司が食べたくなったら、鮨丸さん。
オススメです!

【鮨丸 新宿】
住所:東京都新宿区新宿3丁目31−6
電話番号:03-3356-7077
ホームページ:http://sushimaru.jp/


山本店長のお手本のような華麗なコハダのさばき方動画(2:41)は
こちらからご覧いただけます。

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とある日の関アジの握りずし

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2022年6月16日
釣った魚を持ち込みさせていただき、鮨丸さんのカウンターで特別に握らせていただきました!
「日本絵本賞おすし会」の様子はこちらからどうぞ!
http://www.sumeshiya.com/blog/2021/10/post-6709.html