ひらすずき・ヒラスズキ・平鱸・Lateolabrax latus Katayama
長崎県平戸市でボートからのサラシ打ち。
さらし(サラシ)とは、
波が磯に当たって砕け、真っ白に泡立っている場所のことです。
そんな荒々しい場所に潜んでいるのが、幻の魚、ヒラスズキです。
朝日に輝くヒラスズキ
たった数分間だけのチャンスを見事ものにすることができました。
こちらが釣った時の動画です。(1分27秒)
何年も前に買ったフローティングミノー(水面下50cmくらいを沈んで小魚のように泳ぐルアー)がここにきて久しぶりに大活躍。
やっぱりスズキには相性バッチリですね。
通常のスズキよりも背中の筋肉が盛り上がっているのがわかりますでしょうか?
普段、スズキ自体を見ない方からしたら、判別つかないですよね。。
筋肉ムキムキだけど、お腹パンパン。
サラシで美味しい小魚を食べまくっているのでしょう。
何枚、同じような写真載せるんかっ?って、
角度がちょっと違うと、魚の綺麗さが違うものでついつい
写真が増えてしまいます。。。
それくらい、釣れて嬉しかったってことです!^^;
背中の筋肉の盛り上がり!
美しい。
トリプルフック(3本針)がしっかりと刺さっています。
喉の奥まで綺麗に吸い込まれそうなアプローチ
第一背ビレは寝てしまっておりました。
こちらは第二背ビレ。
ヒラスズキの尻ビレと尾ビレ
腹を開いてみると、
内臓脂肪たっぷりの個体でした。
長崎県平戸市 BG-hirado にて
こちらのヒラスズキは、高知県 鵜来島(うぐるしま)
西内新一さんが釣って神経締めされたものです。
高知県宿毛市
【幻のヒラスズキが釣れまくった動画】
【スズキとヒラスズキの違いについて】
しっかり見比べないとなかなかわかりづらいかもしれませんが、
まずは体高と尾の付け根の違いです。
スズキに対してヒラスズキの方が体高が高く、尾の付け根も太く短いので、全体的に幅が広いです。 スズキの方がスリムなものが多いです。
第二背ビレの軟条が15本か16本あるのがヒラスズキで、下顎にウロコがあるのも特徴です。
第二背ビレが12本〜14本なのがスズキです。
ヒラスズキの握り寿司
ウロコをとってもなお、輝かしく綺麗なヒラスズキ
無駄な脂のない、引き締まった腹の筋肉
でも、
この通り旨味はぎっしり。
肉厚な背中肉
ヒラスズキの背中の握り寿司
こんなに唾液が出てくる白身魚のお寿司も
なかなかありません。
ヒラスズキの焼霜握り寿司
想像を超えてくる旨味が押し寄せてきます。
ヒラスズキの皮と身の間を覗き込むと
喉が鳴ります。
へい、おまち!
ヒラスズキの腹肉の握り寿司
1匹のヒラスズキから数切れしかとれない希少部位です。
クルッと丸まった腹の砂ずりにある上品な脂と
5%玄米酢飯の田んぼ感がここに合わさります。
まだ半身残っています。
ヒラスズキをこんなに分厚く、贅沢に食べられるのも釣り人の特権です。
クラタペッパーのホワイトペッパーで下味を
ヒラスズキの骨は、全ての関節に切れ目を入れ、
水からゆっくりと、濃厚なスープをとっていきます。
ヒラスズキの皮目をカリカリに焼き上げて、身はフワッと火入れをします。
そこにフルール ド サラザン特製の海藻バターをのせて溶かしていきます。
スジアオノリの緑とトサカノリの赤がとても綺麗です。
海藻とバターの香りとともにさらなる旨味がヒラスズキを覆っていきます。
ヒラスズキを焼いた旨味の残るフライパンに
ヒラスズキの骨からとった出汁を加えていきます。
そこに、レーズンとスジアオノリを加えて
さらに複雑な旨味を重ねていきます。
トサカノリを添えて
一皿を仕上げていきます。
旨味に浸るヒラスズキ
この宇宙には、ヒラスズキの美味しさが詰まっています。
プリプリのトサカノリも、熱が加わることで、プルトロに変化し、
このソースと絡めて食べる事で、新しい海藻の世界が芽生えてきます。
またいつか、ヒラスズキと出会えますように。