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「イカをさばいて食べる」が果たして、 夏休みの自由研究になるのか実際に試してみた。

[岡田イズム料理海の生き物食遊び]

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「イカをさばいて食べる」が果たして、夏休みの自由研究になるのか
実際に試してみました。
※今回のイカは「ヤリイカ」です。

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ヤリイカの内臓を抜きとっていきます。

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すでに手がスミだらけですが、自由研究ですのでご自由にどうぞ。
自由研究に関わらず、食べ物で遊ぶことを学びと考えて「食遊び」と呼んでいるのですが
自分で食べるものは、とにかく素材の段階から良く観察すること。
そして、それを触りまくって、感触を知ること。
そのあとのステップとして、切ってみたり、味見してみたり。
魚に限らず、なんでも触って学ぶことが大切だと思っています。

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写真中央付近にある、シルバーの物体がイカの「墨袋(すみぶくろ)」です。

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袋ですから、出口が1箇所あります。
そこから墨が出るわけなので、その先端部分をつまんでしまえば墨は出てきません。
つまんで引っ張ると墨袋が子供でも簡単にとれます。

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せっかく墨が飛び出さないように上手にとったのに、
『墨袋つぶしていい?』と言うので
もちろん良いことにします。。。

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好奇心 → 学び → 経験値 
になるからですね。

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イカ墨で、手を真っ黒にしたことが「ある」。
イカ墨で、手を真っ黒にしたことが「ない」。
どうせなら「ある」が多い側の経験豊富な人間に成長してほしいからですね。

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一度 真っ黒の手になれば満足。
さっさと手を洗っていただき、イカの胴体を洗っていきます。

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ヤリイカの頭と内臓を切り離します。

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眼玉部分も切れてしまったので、眼も取り出します。

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眼の中から水晶体が出てきました。
『この透明な玉で、暗い中でも良く見えているのかー。』と呟く、小4男子。

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頭付近の軟骨と、ろうと。

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次に、口を取り出していきます。

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おすしやさんにいらっしゃい!生きものが食べものになるまで」を
しっかりと読み込んでくれたのでパーツの場所や手順もバッチリです^^。

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口を取ったら、その部分は穴がぽっかり。

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次に、胴体の皮を剥いていきます。

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つるつるヌルヌルしていますが、指先でつまんで引っ張ると剥けます。

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皮が剥けていく瞬間は、見ているだけで気持ちいいですね。

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良く見ると、縦に一本の線がうっすらとあります。
その下にヤリイカのヤリが入っているので、
ヤリに刃を当てるようにしてその上を切っていきます。

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切れました!

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イカがパカっと開きました。

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イカは貝の仲間。
貝殻のなごりとして、体の中には内臓を守るためにこんなものが入っています。

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シャキーーン!!
触った感じは、プラスティックのようです。

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薄皮を剥いていきます。

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指先でつまみづらかったら、布やキッチンペーパーなどを使用すると剥きやすいです。

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3%ほど塩を溶かした冷水で洗って、

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水気をしっかりと拭き取ります。

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胴体の端の部分を切り落とすのは、お刺身やお寿司にした時の見た目を整えるため。

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この部分ももちろん食べられます。

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ヤリイカを柵取り(さくどり)していきます。
柵とは、お刺身や、お寿司にする際に程よい幅のことです。
次男の場合、指4本分の幅でした。

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同じ幅で切り分けます。

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柵取りしたイカを今度は厚さ2,3mm程度に細く切っていきます。

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噛み切りやすくするためですね。

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どんどん切っていけば、徐々に感覚が掴めてきます。

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包丁の押し引き、角度も

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実際に切ってみて、感じるしかありません。

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どの厚さがどんな食感なのかは、食べて確かめてみればよいです。

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箸1本を、切りつけたイカの下にスッと入れて崩れないように持ち上げます。

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器に盛り込みしていきます。

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お皿からハミ出るようにして、とりやすくするのがポイントだそうです。

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最後に、あの透明のシャキーーンも盛り付けます。

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ヤリイカのお刺身、完成です!

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ツッコミどころはたくさんありますが、
初めてのヤリイカの刺身盛り、十分な出来だと思います。

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ヒレ部分も皮を剥きお刺身で食べることができますが、
今回は加熱して食べるということで、皮をつけたまま飾り包丁(かざりぼうちょう)を入れて
噛み切りやすくするための下仕事をしておきます。

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包丁を使っている間は、いかなる時も集中力を切らしてはいけません。

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皮を剥いた胴体の端部分にも飾り包丁。

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なかなか上手く出来ていると思います。

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長い二本の腕を先に切り落とすことでその他の腕の処理がしやすくなります。

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長い二本ももちろん食べられます。

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ヒレやゲソ、口や軟骨、ろうとを炒めていきます。

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生で食べられる鮮度ですので、油で数秒炒めるだけでOKです。

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醤油をまわしかけて、器に盛り付け。

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ヤリイカ炒めの完成です。

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まずは、自らが実食。
思っていたより、美味しいそうです。

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小6のお兄ちゃんからも『うまい!』 いただきました!

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ヤリイカをさばく途中工程を写真に撮り、印刷して
説明を書いた夏休みの自由研究。
ブツブツと何か言いながらも、どうにか終わりました。

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表紙はやっぱり、ヤリイカの絵!
こうやって、様々な生きものと食べものを今後も楽しく学んでいってほしいものです。



こちらは、「イカをさばいて食べる」が果たして、
夏休みの自由研究になるのか実際に試してみた上記ブログの動画バージョンです。