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未来寿司会議(みらいすしかいぎ)

[すし・sushi]

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2019年12月28日の未来寿司会議の様子です。
会場は、溜池山王の赤坂インターシティにある、
DEAN & DELUCAが運営するレストラン「The Artisan Table(アーティザンテーブル)」。

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数日前に「未来レストラン」という番組にて紹介された、未来の寿司。
Salmon & Trout の森枝幹くん、
タイ料理と鮨を掛け合わせる、鮨すがひさの菅 正博くん
そして僕、酢飯屋の岡田大介が
30年後のお寿司はどうなっているのか?
について意見し合い、アイデアを出し合った今回の企画。

皆様は、未来のお寿司はどうなっていると考えますか?
ちなみに、僕が当日までに出した未来寿司アイデアの一部がこちら。

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狙ったわけではないのですが、スタイリュッシュなモノクロに。
それぞれのお寿司の詳細は【未来寿司】からどうぞ。

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この日は、対談するだけというはずだったのですが、
レストラン側のお寿司の準備を見ていると、どうしても一緒に
お寿司作りたくなっちゃう病になってしまい、
サポートに入らせていただく、菅氏と岡田。
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未来寿司は、このような一皿となりました。
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・マグロの握り寿司
漁獲制限がかかる魚となってしまったマグロを、
未来にも持続可能なお寿司とさせるためには何をすべきなのか?
『SDGsUSHI』を考えながら食べるいつものマグロ寿司。

・飲む寿司
未来、人間は噛む力が弱まり、アゴの形もシュッとしてきて、
大きな口を開ける機会が少なくなっていく。
そうすると、今食べているサイズの握り寿司の3分の1サイズほどのお寿司が
通常サイズとなり、さらにそれがすすむと、
酢飯を噛むこと自体が困難になり、
寿司を飲まなければならなくなってしまうのではないか?
と大げさに推論しました。
米こうじがとろりとした甘酒にイチジクビネガーを加えて
ご提供しました。
発酵 × 発酵。
ここに様々な魚介類のペーストが加えられると考えると
ゾッとしますが、寿司に変わりはありません。

2019年現在。
お寿司の定義は、『お米を使った酸っぱいもの』。
ですので。


きびなごのおから寿司
未来もし、なんらかの原因でお米が地球上から極わずかしか
収穫することができなくなってしまうことがあるかもしれない。
そんなとき大活躍するのが、
日本各地のおからを使った郷土寿司にならった、おから寿司。
きびなごのおから寿司は、高知県宿毛市の郷土寿司で
現在も酢飯屋で大人気のお寿司の一つですが、まさかおから寿司がメインになる未来が来るとは。
きびなご自体の漁獲量も減っている昨今、
心配事は尽きません。


そして、森枝くんが発案した
・鮒ずしスプーンのせ
鮒ずしには、ハチミツがかけられていて
絶妙のマッチング。


・発酵押し寿司
ご飯にフナズシの飯(いい)を混ぜて酸味を展開させるという発想、さすがの森枝氏。


そして、味と香りの強めなタイ料理と鮨を掛け合わせた
菅くんのアイデアが
・梅とフィッシュハムとホーリーバジル巻き
フィッシュハムは、森枝くんが商品開発して、世に広まっているもの。
こういうお寿司の進化、僕は個人的に大好きです。


・トムヤムクン寿司
車海老を半生に茹でて特性トムヤムクン出汁に漬け込んで
かんずりとともに食べるお寿司。

食中は、緑茶をお召し上がりいただき、
最後のあがりには、その緑茶と同じ茶葉を発酵させて作った紅茶をお召し上がりいただきます。
紅茶と合うお寿司が何かを実験していたことがあり、
紅茶と合うお寿司が、かなり多かったという体験があったので、
最後にお出しさせていただきました。
特に、おから寿司との相性はとても良いです。
お寿司のあとにデザートに移られる方にも良いアプローチとなるのが、紅茶です。

このあと、ニューヨークで開催されたFood Film Festibal で上映された
森枝シェフ出演のショートフィルムを皆で見てから、トークショーをさせていただきました。

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僕の著書『季節のおうち寿司』を郷土寿司の話のネタに持ち込んだのですが、
その場で欲しい!とおっしゃってくださるお客さまも。
しっかりとサインさせていただきました!
ありがとうございました。


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最後に、クロサキヒデオさんと薬師神 陸さんも一緒に記念写真を1枚。