御菓子司 亀屋則克
[和菓子記録]
涼菓 浜土産（はまづと）
夏の海辺の散策にて、
朝の汐風が心地良く、
遠く沖合の嶋々に打ち寄せては砕ける白波を眺めていれば、
本当に涼しさを感じさせてくれます。
浜土産（はまづと）は、
亀屋初代が本家亀屋良則に奉公していた大正時代に、
そんな海岸からはほど遠い京都において、
見るからに海辺のおみやげの如く、
真夏でも日持ちするお菓子をと考案したのだと言われています。
波の磯辺にて取れた蛤に、
寒天と砂糖などを一緒に煮詰めたものを流し、
真ん中に浜納豆を一粒入れます。
容器は風流な磯馴籠（そなれかご）に入っています。
添えてある桧葉は軽い防腐の役目を致します。
よく冷やしますと、
琥珀糖の甘さと納豆の味噌風味が調和して、独特の味が広がります。
殻のなめらかな方へ爪を入れて開き、
空いた殻ですくって食べると面白い。
5月中旬から9月中旬頃までの限定販売品。
京・堺町三条上る
075-221-3969
ホームページ http://www.kameyanorikatsu.com
