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海苔漁師 相澤太さんの焼き海苔『厳選』 宮城県 東松島市 矢本産

[乾物]

『本当は、海苔って作る人によって味か違うのですよ。
 もちろん産地や、海況にも大きく影響されますけど。』

口に入れたらほのかに塩分を感じ、
そこから海の風味を感じ、
最後に海苔の旨味が感じられるように
自分はこのこだわりを心がけて作っています。
自然と自分との合作で出来上がったこの海苔で、
自然の海を、自分が産まれ育った海を感じていただけたら嬉しいです!

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そうおっしゃるのは
海苔の品評会で数多く受賞し数年連続で皇室への献上を
果たし上質な海苔の産地として有名な大曲浜の海苔漁師、
相澤太-あいざわふとし- 氏

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写真
左:銀座こびき 金子大史氏 
中央:アイザワ水産 3代目海苔漁師 相澤太氏
右:江戸川橋 酢飯屋 岡田大介

まだ若い頃、
生意気にも僕は、たった1,2年勉強や
他の産地での修行をしてきたことを自負に仕事をしていた。
しかし、びっくりする程全く結果がついて来ない。
この悔しさが僕の中での海苔漁師の始まりでもあり、
良い海苔を作るため猛勉強が始まった。
また、勉強だけでは経験者には中々勝てない。
どうしたら勝てる?
『よし、他の人の仕事を見よう。』と思った。
海苔養殖には、海苔の種付けから始まり、
種網を作り管理し、
海苔を一人前にしてから摘み取るという
一連の工程が存在する。
その工程は一年に一度しかできない。
自分に換算すれば、
人生の中でもわずか40回程度しか出来ない。
だから5人の仕事を見ることで
僕は1年で6年分の経験を体感していた。
見るのは、技術だけでなく『想い』も『結果』も全て。
そして、23歳の年齢で奉献乾海苔品評会で準優勝、
28歳で優勝する事ができ、
2度、皇室へ海苔を献上させていただいた。
この記録は、
宮城県で60年以上続く海苔の品評会において、
未だ継続している実績となります。

実は優勝するまでに段々感じるようになったことがあります。
それは食の流通、市場の在り方です。
事実、海苔は10年も保存され市場に出る場合があります。
そうなれば味や風味が落ちるのは当然で、
海苔漁師としては、消費者が受け取る海苔が
そのような海苔で良いはずがなく、
子供達が覚える海苔の味であってはならない。
そのような流通、市場を変えていかなくてはと思い行動していたそんな時、
東日本大震災が起きてしまった。
爺さんや親父達が築いてきた海苔養殖に関わる全てのもの、
自分がこれまでに生まれ育った家や同じ地域の町並み全て。
目に見える物が一瞬で全て無くなってしまった。

また海に戻るのは怖かったが、
2,3日で迷いは消えていた。
元々海苔漁師として、命を懸けて取り組んでいた僕には、
やりかけていた事がある。
海を感じてもらえる海苔を作り、市場を改革し
美味し海苔をこれまで以上に世に出すこと。
そして、この海を守り次の世代にバトンを繋げることだ。

海苔漁師
相澤太(あいざわふとし)
1980年1月29日生まれ
『皇室御献上の浜』と呼ばれる、
宮城県東松島市大曲浜の海苔漁師3代目
大曲浜は、震災で壊滅したが
真っ先に立ち上がり、浜の復活を牽引した。


【焼き海苔『厳選』】
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皇室御献上の浜 矢本産

初摘み
皇室御献上の浜から
新のり
この浜で相澤太氏、自ら生産し
厳選した一番摘みの海苔のみを使用。
海苔が本来持っている磯の風味、濃厚な味が特徴です。
厚みがあり大変贅沢な仕上がりです。
酢飯屋店頭、もしくは神楽市場にてご購入いただけます。

【相澤太の 金のばら干し】
年の初めに採られる2種類の新海苔(岩のり、青のり)を
収穫しそのままの姿で乾燥させたものです。
磯のかおりと歯ごたえは格別の美味しさです。
そのまま食べても特別美味しいですしうどん、お味噌汁も合うでしょう。
相澤さんのおすすめは天ぷら!

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パッケージ裏面に『食べたら海に連れて行きます。』と書いてあるのですが
まさに。
口の中が海になり、鼻から海が抜けて、目を瞑ると頭の中には
海辺にいる自分。
完全に連れて行かれますね。

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香る海苔 
  感じる海苔
三代目海苔漁師・相澤 太 謹製
第61回奉献乾海苔品評会 優勝
    (平成21年・史上最年少)
品名 ばら干し海苔
原材料名 宮城県矢本産 生のり
製造者 アイザワ水産 代表・相澤太
宮城県東松島市小松字上砂利田57
TEL:090-3642-6472

東京に来るといつも酢飯屋に来てくださる相澤さん。
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命懸け、魂込めて作った漁師の食材に
添加物の替わりにこだわりの手間暇・愛情が加わった佃煮。
【遠忠 × 相澤太 厳選 生海苔佃煮】

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宮城県 東松島で太さんと初顔合わせ宴会。牡蠣漁師 阿部晃也さんの姿も。
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東松島あんてなしょっぷ まちんど 番頭の太田将司さん  仲良しの二人。
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【のりうどん】
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袋から出すと、お蕎麦!!??みたいな色合い。
原材料は国産小麦と海苔と塩だけ。
しっかり海苔が練りこまれたこのうどんは、
茹でる前に一度香りを楽しんでみてください。

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8分ほど茹でたら、
見た目は蕎麦、だけどしっかり細めの【のりうどん】が茹であがります。
まずはそのまま食べて見てください。
つるっつるでコシもあって、海苔が香ります。
薬味は控えめ、お出汁も薄めで食べるのがオススメです。


2017年6月14日 海苔の勉強会についてはこちらからどうぞ。
http://www.sumeshiya.com/sushi/2017/06/post-27.html