ブログ

岩手県盛岡市「赤武酒造-あかぶしゅぞう-」〜浜娘 -はまむすめ- 〜

[酒蔵訪問]

昨年より岩手県と酢飯屋がコラボで実施している企画
『結の香 -ゆいのか-』純米大吟醸 お披露目会が今年も開催されます!!

岩手県が10年の歳月を費やして開発した酒米「結の香」。
(背景はこちらから。)
酒米の王様といわれる山田錦をも超越する最高の酒米を!との想いで作られた「結の香」。
お酒造り初年度の昨年は岩手県内の6蔵の酒蔵さんがお酒を醸しましたが、
2年目の今年は
さらに7蔵増え13蔵でお酒が造られるまでに!
どんどん結の香が岩手県に広がって行きます。

そして、今年より新たに加わった7蔵すべての蔵元さんを順番にお呼びして、
酢飯屋では今年も『結の香』純米大吟醸 お披露目会を開催します!
今年の開催概要はこちらから。

さて。前置きが長くなってしまいましたが、
この『結の香』純米大吟醸 お披露目会の開催に先立ち、
現場主義の酢飯屋店主・岡田はもちろん、
ご参加いただく各酒蔵さんを訪問して参りました!
今年のお披露目会トップバッター、
5/23(土)にご参加いただく赤武酒造さんの様子をご紹介します。

-----
「浜娘」ブランドで知られる赤武酒造さん。
酢飯屋でも、
こちらの純米酒をグランドメニューとして採用させていただいております。

晴れ渡る青空の下、真新しい蔵がでーんと構えて出迎えてくれます。

akabu1.jpg

入口には「復活蔵」という文字が。

akabu2.jpg

なぜ復活蔵なのか?
そう、ご存知の方も多いかと思いますが、
この赤武酒造さんは2011年3月の東日本大震災で蔵が全壊しています。
もともと大槌町に拠点を置く蔵元さんでした。
津波で蔵が流された後は盛岡市の県工業技術センターに残っていた酵母を使い、酒造りを継続。
社長・古舘秀峰さんの持ち前の明るさと前向きさで、
拠点を盛岡市に移し、2013年10月に見事この立派な復活蔵を創設されたのです。

-----
蔵の中をさっそく見学させていただきます。
社長・古舘さんが、「案内は私よりも上手な谷藤に任せます!」とのことで、明るく笑顔が素敵な
谷藤かおりさんがとっても分かりやすくご説明くださりながら、蔵の中をご案内くださいました!

すべてが新しいこの蔵。タンクも設備も、ピッカピカです。

akabu9.jpg

akabu8.jpg

akabu10.jpg

-----
こちらは洗米の計画表。
まだ慣れない新しいこの建物で、従業員の皆さんが作業を間違えないようにと作業を色分けして工夫しているのだそう。
とにかく皆で力を合わせてより良い環境を作ろうという雰囲気がとても伝わってきます。

akabu5.jpg

-----
手作りの麹箱。

akabu11.jpg


麹室の壁と床は、このようにラウンド型になっています。
これは、従業員が掃除をしやすいようにとの配慮から設計されたそうです。

akabu12.jpg

-----
続いて、貯蔵タンクのお部屋へ。
タンク上部がすぼまったタイプではなく、
赤武酒造さんでは開放型タンクを使用。
造り手が、
醪のツラ(面)を見てお酒が育つのをしっかりと見て確認できるように、こちらを採用されたそうです。

akabu4.jpg


ちなみにタンクの淵までの高さは、ちょうど腿の付け根くらい。
女性の従業員さんが多いことも前提とし、
小柄な人でも作業しやすく、バランスを崩して誤って
タンク内に落ちてしまわないような高さにうまい具合設計されています。
こういうところに、社長さんの従業員に対する愛を感じます!!

akabu3.jpg


ところで、案内いただく谷藤さんが、
しきりに「皆でこうやろうか、と話しました」、
「皆で考えて・・・」など、
この赤武酒造さんでは、"みんなで"という言葉がとても印象的に感じました。
従業員の皆さんが一丸となってお酒造りに取り組んでいるのだなぁということがとても強く感じられる印象。

-----
一通りの見学を終え、お酒の試飲をさせていただきます。
こちらが、赤武酒造さんの結の香。ラベルは暖かみのある柑橘色です!

akabu6.jpg

先ほどご案内くださったいよいよ結の香を谷藤さんが注いでくれます。
そのお隣で笑顔で見守るのが、社長の古舘さん。

akabu7.jpg

果たして、赤武酒造さんの結の香のお味は・・・?
ほんのり甘みのある、
お米の優しさが全面に溢れたバランスの良い結の香に仕上がっておりました!
5/23のお披露目会ではご参加のみなさんにしっかりと満喫いただけますのでお楽しみに!

-----
その後社長さんとお話を伺っていると、
「皆でお酒を造って皆で売ろう、といつも話しています。」
とのお言葉が。
先ほど谷藤さんからも聞いた、
「みんなで」は、いつも社長さんが従業員の皆さんに対して接している
愛情が従業員さんにもしっかりと伝わっているから故に出てくる言葉なんですね。

なんと、社長さんが口出しをせず、味もボトルデザインも若い従業員にすべて任せたという
四季折々のお酒も作られています。
若い感性をそのまま受け入れて将来を見据える、
社長さんのこの前向きさが、蔵元の復活にも繋がっているのだと思います。

akabu13.jpg

赤武酒造さんはとにかく皆さん明るくて前向き。
5/23には、
社長と息子さんのお二人でお披露目会に駆けつけてくださるそうです。
明るい会になること間違いなし。
どんな会になるか、今から楽しみです!

-----
[今回訪問した蔵元]
赤武酒造株式会社
岩手県上閉伊郡大槌町末広町3-3
岩手県盛岡市北飯岡1-8-60(盛岡復活蔵)
TEL. 0193-42-3650 
019-681-8895 (盛岡復活蔵)
※現在は盛岡復活蔵にて酒造りをされています。
http://www.akabu1.com

訪問日:2014年4月8日

akabu_l.jpg