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陸封型サクラマス(ヤマメ)『スギノコ』

[すし・sushi海の生き物淡水魚釣り・Fishing]

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「ヤマメ」は「イワナ」と共に本州北部の河川渓流域を代表する魚で、
この2種が渓流上部から「イワナ域」「ヤマメ域」という順番で棲み分ける事は
よく知られていますが、青森県には、この棲み分けの原則に当てはまらないヤマメが生息しています。
下北半島の大畑川最上流部(赤滝上流域)、地元で「スギノコ」と呼ばれるヤマメです。

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イワナよりも上流に生息するヤマメで、本来最上流に生息するはずのイワナは
赤滝(魚止めの滝)よりも下流にしか生息していません。
この特異な生態をもつ「スギノコ」の生息域として保護水面に指定され、
釣りなどによる一切の捕獲が禁じられています。

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【陸封型サクラマス(ヤマメ)】の地域個体群

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「渓流のヤマメ」と「海で漁獲されるサクラマス(マス・本マス)」は
全くの同一種で、どちらも標準和名ではサクラマスですが、
一般的には
「一生涯河川に留まるものをヤマメ」
「ある時期を海で過ごす(降海する)ものをサクラマス」
と呼び分けています。

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通常、本州北部のサクラマスは孵化後1年程を川で過ごした後、
オスの大部分とメスの一部が「サクラマス(降海型)」になり、
河川に残ったオスのほとんどが「ヤマメ(河川残留型)」となるため、
・ヤマメはオスばかり
・サクラマスはメスばかり
という現象が起きます。

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滝により海への往来を遮断された「スギノコ(陸封型)」では
オスメス両方が普通に見られます。

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海に出たサクラマス、サクラマス釣りの様子などは
こちらからどうぞ。
https://www.sumeshiya.com/blog/2015/03/post-179.html