いしがきふぐ・イシガキフグ・石垣河豚・Chilomycterus reticulatus
[海の生き物]
動物界 Animalia
脊索動物門 Chordata
脊椎動物亜門 Vertebrata
条鰭綱 Actinopterygii
フグ目 Tetraodontiformes
ハリセンボン科 Diodontidae
イシガキフグ属 Chilomycterus
イシガキフグ Chilomycterus.reticulatus
他のハリセンボンの仲間と同様に体に棘をもち、威嚇時に体を膨らませることもできます。
しかしイシガキフグの棘は短く、不動性であるため、体が膨らんだ時でも立つことはありません。
世界中に分布していて、日本でも北海道以南の各地でみられます。
浅海のサンゴ礁や岩礁を単独で泳ぎ、
硬い殻をもつ甲殻類などの無脊椎動物をくちばし状の歯を用いて捕食します。
漁獲量は少ないですが、無毒で美味です。
水揚げのある地域では食用にされています。
1758年にスウェーデンの博物学者カール・フォン・リンネによって、インドから得られたタイプ標本を元に初記載されました。
この時の学名はDiodon reticulatus であり、
ハリセンボン属 (Diodon )に分類されていました。
現在ではイシガキフグ属(Chilomycterus )に移され、
学名はChilomycterus reticulatus となっています。
従来のイシガキフグ属には分類学的な問題があることがわかっていて、
本種の近縁種について、属レベルの分類は未決着の部分が多いです。
成魚は標準体長50cmほどですが、最大で75 cmに達した記録もあります。
成魚の体色は灰色から褐色です。
イシガキフグは、水深140 mまでの岩礁・サンゴ礁域でよく見られますが、
砂底のトロール漁で捕獲されることもあります。
通常は水深25 m以浅の浅い海域で単独で行動しています。
頭部の背面には4根を備える棘もあります。
口は大きく、くちばし状に癒合した大きな歯板が上下の顎に1枚ずつあります。
軟体動物や棘皮動物、甲殻類といった硬い殻をもつ無脊椎動物を主に捕食します。
頭部は丸みを帯びており、大きな眼をもっています。
他のフグの仲間と同様、体を膨らませて外敵を威嚇する。
卵や稚魚は浮遊性です。
幼魚は表層性で、しばしば海面に浮かんだ海藻の中にいるのがみられます。
体長20 cmほどで底生に移行します。
成魚は昼行性で、夜には岩などに寄りかかって休息します。
浜に打ち上げられた個体が見つかることも多いです。
丸みを帯びた体型、側面から見ると尾柄部に向かって細くなっています。
体表の棘は3根を備え強大ですが、体表に突出する部分は短く、
ハリセンボン属の種とは異なり不動性で体を膨らませても立てることはできない構造です。
ちなみに、このイシガキフグは
長年さかなクンが飼育していたもの。
名前は『エイノウラ』ちゃん。
2019年12月26日にのとじま水族館にプレゼントされたそうです。
尾柄の背面にも1本あるいは複数の棘が存在しています。
さかなクンから
頭部後方に黒色横帯があるほか、体背面、体側面および各鰭は小さな黒色点に覆われています。
外洋の表層に出現する幼魚は淡青色の体色をしています。
鰭に棘条はなく、腹鰭はありません。
背鰭は16〜18軟条、臀鰭は16〜18軟条、胸鰭は19〜22軟条、尾鰭は10軟条。
胸鰭は大きくて円く、尾鰭も円い です。
背鰭と臀鰭は体の最後方の相対する位置についています。
