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糊こぼし(良弁椿)

[和菓子記録]

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『糊こぼし(良弁椿)』

東大寺のご開山良弁僧上の高弟実忠和尚が天平勝宝四(七五二)年から始められ
一度も絶えることなく守り続けられているお水取り。
『水取りや瀬々のぬるみも此日より』と云われ、
この行法が過ぎると奈良にも春が来るといわれております。
この東大寺二月堂のお水取りの間中須弥壇の四隅を飾る椿の造花、
花芯は白肌の太郎坊の木を使われ、三五〇の造花は椿の枝につけられ灯明に映えめでたい早春の花です。
それを形どったこの時期だけ作られる鮮やかな姿の生菓子『糊こぼし』
此の伝緒ある『糊こぼし』を友に一服のお茶で天平の昔を偲ぶのも又良し。