寿司・酢飯屋

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2019.12.16 更新

第4回 一魚一茶(いちぎょいっちゃ)

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第4回目となります一魚一茶。
1つのお寿司に対して、1つのお茶を合わせる。
ただシンプルにそれだけを楽しんでいただく企画です。

酢飯屋からは
10種類の寿司をお出しさせていただきます。
今回、お茶を担当してくださるのは
八女茶くま園』園主の中谷一美さんです。

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一つ一つのお寿司に合わせるために
2人で様々な種類のお茶を合わせて、相性の良いものを選びました。

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【一魚一茶の組み立ての様子】は、
こちらにて試飲風景の一部を公開しております。
http://www.sumeshiya.com/blog/2019/05/post-4894.html

【日時】   
第4回 一魚一茶 2020年 3月1日(日)12時〜14時(時間厳守

※時間になりましたらイベントを開始させていただきます。
遅れていらっしゃる方のお寿司はご用意しておきますが、
ペアリング用のお茶はご提供出来ませんことご理解よろしくお願いいたします。

【場 所】
『酢飯屋』 文京区水道2-6-8
      
【最寄駅】
東京メトロ 有楽町線 『江戸川橋 』駅 4番出口から徒歩3分
東京メトロ 東西線 『神楽坂』駅 神楽坂口1b番出口から徒歩8分
JR 『飯田橋』駅 東口から徒歩15分

【会費】
12,000円(税別)
※お寿司代、お茶代、全て込みです。

【お申し込み】
http://www.sumeshiya.com/ichiba/item/post-85.html

前回の様子は、以下よりどうぞ。

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今回のお茶は、八女茶 くま園 園主の中谷一美さん。

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ウェルカムティーは葛(くず)の花茶 50度〜60度の温かい温度で。

【基本的な一魚一茶の楽しみ方】
お寿司を口に入れてから、まず最初の3分の2ぐらいは
深く噛みながらお寿司の味を堪能してください。
残りの3分の1ぐらい、タイミングでいうと飲み込むちょっと前くらいに
お茶で追いかけていただいて、どう味が転換するのかを感じてみてください。

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イシダイの握り寿司
磯の魚でややクセがあることもありますが、
まだ少し若くて、臭みが出る前の、それでいて脂をしっかり蓄えた
ちょうどよいものを握りにしました。

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合わせるお茶は、『碾茶(てんちゃ)』です。
碾茶とは、抹茶を挽く前のお茶の葉です。
強い旨味の特徴を引き出すために少し冷ましたお湯でいれるのがセオリーですが、
中谷さんは『日本茶のお仕事をされている方には絶対だめといわれるいれ方です。』
と言いながら、
香りを引き出すことを目的に、碾茶をビーカーの中で煮出していきます。
70度から80度ほどの熱めの温度帯で合わせていきます。
煎茶道の流派のひとつ黄檗売茶(おうばくばいさ)流の点前を参考にしたもの。
鮮やかな緑のお茶で香りがいい一方で、イシダイの上品な旨味を引き立てるすっきりとした飲み口です。

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竹崎コハダ寿司(生コハダの握り寿司)
鮮度落ちが早い魚なのと、小骨を柔らかくするため、という理由で
塩と酢で締めて食べることの多いコハダの握り寿司ですが、
毒も無く、寄生虫もいないし、
あるサイズまでなら小骨も気にならず食べられることに気が付いてからは
この、あるようで無かった生のコハダ寿司を
多くの方にも知っていただきたく、
酢飯屋ではコハダを酢で締めず、敢えて生でお出しするようにしています。
この寿司だけは、赤酢で作った酢飯に
おろしショウガとお醤油を合わせています。

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生のコハダの握り寿司に合わせるお茶は、
八女伝統本玉露の氷出しです。
温度は5,6度のとても冷たい温度で。

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この氷で冷やした、
ちょどよく掌(てのひら)に収まるサイズの急須は、
『てぽた(Tea and pottery)』の松尾魚菜子(まつおななこ)さんの作品です。

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急須からぽたぽたと数滴ずつ注ぎ、
飲むというより舐めるようにいただきます。
とても強い香りと濃縮された味、渋さが全く感じられず、
たった数滴でとても満たされるお茶です。
コハダと醤油と生姜と赤酢というさっぱりとしたお寿司に
玉露の強い旨みが重なることで、
このお寿司は、お茶を含む前と後で全く別の美味しさを
2度楽しむことができます。

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ホタテの握り寿司 自家製醤油麹のせ

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合わせるお茶は、燻製の紅茶です。
温度は15度程の冷たい感じで。
中国のラプサンスーチョンという燻製のお茶のように
中谷さんの茶園(くま園)の名前をとって
クマサンスーチョンと名付けられたお茶です。
生ホタテの旨味を味わっているはずなのに
途中から燻製ホタテにの味わいになってしまう!!
というよりは、
燻製料理では考えられないような
ふわふわした燻製半熟ホタテと言えばよいだろうか。

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ハタハタ寿司

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ハタハタ寿司にピッタリ合うお茶は、ほうじ茶です。
温度は、常温よりちょっと冷たいなと感じるくらいの20度前後。

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きびなごのおから寿司 林檎のせ

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このお寿司に合わせるために茶葉を直火でサッと焼いて、
焼き茶を作っています。
これはお茶農家さん独自の飲み方だそうで、
お茶の木はそばにあるけれど、製茶された茶葉がない時に、
このように炙って飲むことがあったそうです。

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焼いた茶葉ももちろん召し上がれます。

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70度前後の少し熱めの焼き茶に仕上げて
酸味と甘さとショウガのアクセントのバランスに、
お茶の香ばしい味わいが加わり、これまた良く合うペアリングとなりました。

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ビワマスケイパー

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55度ほどの温かめのお抹茶を合わせると
魚の旨味成分であるイノシン酸やグルタミン酸
お茶の旨味成分であるアミノ酸が
口の中で合わさるので、美味しいが爆発します。


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釣りキンメダイの生粕漬け黒米握り寿司
 
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このお寿司にドンピシャだったのが、なんと紅茶でした。
熱いお湯で淹れてから、20度前後まで冷ましたもの。
紅茶の燗冷ましがベストです。
紅茶は様々なお寿司と相性が良いこともわかりました。
やはり発酵繋がりだからでしょうか。

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エミートのローストビーフ握り寿司 自家製タレで
※酢飯屋で使う牛肉はすべて岡田大介が名前を付け、群馬県渋川市の石坂牧場から一頭買いさせていただいているものです。

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生コハダの時に氷出しにした八女伝統本玉露を
今度は氷水出しで10度から15度ほどの冷たい温度で
牛肉のお寿司に合わせていきます。
温かいお茶でお肉の脂を先に溶かしてしまわぬように、
お肉の表面の脂を先に冷やし固めることで、
その後、脂がジワジワと溶けてきて旨味が広がっていく仕掛けです。

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お水と氷をちょっと足すことで、氷出しよりもさわやかに、でも甘くなります。
この組み合わせも牛肉の旨味成分であるグルタミン酸に
お茶の旨味を加えることでお肉が活き活きと美味しく変化します。
そのままでも美味しい牛肉に、さらなる旨味を加えるという組み合わせは
決して反則技ではございません。

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わらずと納豆塩のり手巻き寿司

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煎茶浅蒸しを50度から60度の温度帯で合わせます。
海苔がいらないのではないかと思うほどのお茶の旨味。
納豆、海苔、茶が複合することで
大人向けの旨苦い納豆巻きへと昇華していきます。

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煮穴子 煮詰めと柚子で

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穴子にあわせるのは「さえみどり」の煎茶の氷水出し。
温かい緑茶ならまず間違いなく普通に美味しい!となるのですが、
甘みと渋みのバランスがよいさえみどりの5度の氷水出しにすることで、
甘い煮アナゴに添いながらも苦みを補完してくれます。

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このさえみどりの2煎目には、
お湯を差して60度から70度の温かいあがりで締めとなりました。

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ご参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。

こだわり

自分達が使う食材や道具などは、可能な限り現地に足を運び、
五感で確かめる。自分達で作れるものは作る、獲れるものは獲りに行く。
『本質』の定義は『原点』だと考えております。