寿司・酢飯屋

〈高知県〉第15回 土佐学大会

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2022年5月15日(日)
高知県 高知城ホールにて開催される『土佐学大会』にて
講演させていただきました。
司牡丹酒造の竹村社長が理事長をされていらっしゃる土佐学協会の
年に一度のビッグイベントということで、責任重大ではございますが、
土佐伝統食の生き字引的存在である松崎淳子大先生
(高知県立大学名誉教授・土佐伝統食研究会代表・土佐学協会副会長)との対談という
最高のステージもご用意いただいておりますので、張り切っての登壇。

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【第15回・土佐学大会】
<月日>2022年5月15日(日)

<場所>高知城ホール(高知市丸の内2-1-10 TEL:088-822-2035)

<参加費>無料

<参加資格>土佐学協会会員と一般の方も参加可能。ただしいずれも事前申し込みが必要です。

<定員>先着100名(定員を超えた場合は入場できないことがあります。)

<スケジュール>
13:30~14:00 土佐学協会総会&研究会報告
14:00~14:30 一般受付
14:30~15:30 講演「郷土寿司大国土佐の寿司文化を次世代に!」 講師:岡田大介(酢飯屋代表)
15:30~15:40 休憩
15:40~16:30 対談「土佐の郷土寿司について」 岡田大介(酢飯屋代表)×松崎淳子氏(土佐伝統食研究会代表)

以下、当日の様子です。

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第15回 土佐学大会スタートです。

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司牡丹酒造の社長であり土佐学協会の理事長でもあります
竹村昭彦社長からご挨拶。

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松崎先生は、僕の著書「季節のおうち寿司」を大変気に入ってくださり
この日も机に置いて読み返してくださっていました。

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寿司作家 岡田大介 をご紹介くださっている「ファーム・ベジコ」の長崎雅代さん

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この日、自分はオンライン講演ということで
一人寂しくパソコンに向かってお話させていただきました。

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第15回 土佐学大会
「郷土寿司大国土佐の寿司文化を次世代に !!」
(株)酢飯屋 岡田大介  2022年5月15日

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オンラインでの講演は会場の温度感がわかりづらいので
独特な緊張感がありますが、しっかりと作り込んだパワーポイントと
高性能マイクを使って、どうにかお話を進めていきました。

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こちらが、郷土寿司大国高知たる所以
【土佐寿司一覧】(25種)
圧倒的な郷土寿司の種類です!

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土佐の食文化の生き地引とまで言われている松崎淳子先生。
大正のお生まれで、この時は96歳。
僕たちの知らないことなども何でも知っているはずの先生が
僕の話でさえもメモを取られているのを見て
自分ももっともっと勉強し、努力せねばと思わされました。


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マイクを持った先生は、驚くほどに滑らかで整理された土佐食文化について
かわいい土佐弁でユーモアたっぷりにお話してくださいます。
松崎先生のお話は、一言一句聞き逃したくない貴重なお言葉ばかりです。

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当日の様子を高知の言葉で綴ってくださった
司牡丹酒造株式会社 竹村社長のブログより以下
完璧なレポートをどうぞ!

「土佐学協会」主催「第15回・土佐学大会」(前編)ぜよ!
5月15日(日)は、ワシが理事長を務めさいてもらいゆう
「土佐学協会」(http://tosagaku.cocolog-nifty.com/report/)主催の
「第15回・土佐学大会」やったがやき。
例年やったら5~6月にゃあ、
高知県立大学・高知工科大学の永国寺キャンパスにて大々的に開催されゆう「土佐学大会」やけんど、
コロナ禍で一昨年は延期&縮小&別会場開催となり、
さらに昨年はついに中止(総会のみ書面開催)となってしもうたき、
昨年予定しちょった「郷土寿司大国土佐の寿司文化を次世代に!!」を
再びテーマに掲げ、「高知城ホール」にて開催となったがよ。
ちゅうことで今回は、「土佐学大会」としちゃあ第15回やけんど、
土佐学協会総会としちゃあ第16回となるがやき。
まずは12時50分にゃあ理事メンバーと、
土佐学協会副会長の松崎淳子先生にも集まっていただき、
会場の準備やZoomのセッティングらあをしたがよ。
実は今回の講師である郷土寿司研究家の岡田大介さんが、
ご家族にコロナ陽性者が出たっちゅうことで高知にお越しいただけんなってしもうたき、
急遽ご講演と松崎先生との対談らあも
Zoomでの開催となってしもうたがやき。
岡田さんとのオンラインつながりや資料共有の確認、
松崎先生とのZoom対談のリハも無事終えたがよ。
受付開始の13時半にゃあ、10名の協会会員メンバーが集まり、
14時にゃあ「土佐学協会・令和4年度・第16回総会」のスタートながやき。
ちなみに、ワシらあのこの1年間の集大成、
「土佐学年報・第16号」(~たまるか!土佐がはみかえる~)は
既に完成しちょって、
今回の「総会」資料らあと共に会員の皆さんに配布されたがよ。
ちなみに今回の表紙は、
長崎理事さんく「ファームベジコ」の、美しいキュウリの花の画像ながやき。
年報の編集をご担当いただきました清原先生、
まっことありがとうございましたぜよ!

さて「総会」は、まずは理事長のワシのご挨拶からスタートしたがよ。
お次は議長選出で、ワシが議長を務めさいていただくことになり、
審議を進めさいてもうたがやき。
まず会員の状況について。
令和4年3月31日現在の会員数は、
個人会員46名、賛助会員9団体やったがよ。
続いては、令和3年度事業報告と収支決算報告。
事務局の清原先生から報告があり、
コロナ禍の関係で2名の監事さんともに欠席やったけんど、
監査報告についちゃあ書面にて承認していただき、
令和3年度事業報告と収支決算報告は無事承認されたがやき。
その後は令和4年度事業計画(案)と収支予算(案)。
清原先生から報告があり、こちらも無事ご承認いただけたがよ。
お次は、会則の変更についてで、こちらも無事承認となったがやき。
続いては、各研究会の座長から、研究会報告があったがよ。
まずは理事長のワシが座長を務める
「土佐酒学研究会」から、この1年間の活動報告をさいてもうたがやき。
令和3年度の活動は、コロナ禍で大半が中止となってしもうて、
第3弾の「仕込体験&交流会」がオンラインにて開催されたのみやったがよ。
けんど、今年は第1弾の「四万十町にての田植え体験と交流会」は、
5月末に開催予定やっちゅうて、報告さいてもうたがやき。
お次は、「土佐の酢みかん文化研究会」の報告で、
座長を務める長崎さんから、活動報告があったがよ。
続いては、協会としての活動やあないけんど、
会員の松田さんから、「朝ドラに牧野富太郎をの会」として、
朝ドラ決定の御礼の報告があったがやき。
こうして「第15回・土佐学大会」の前半の「令和4年度総会」は、
14時ばあにゃあ無事終了となったがよ。
この後は、いよいよ一般の皆さんの受付開始ながやき。
続々と参加者の皆さんがお越しになり、約70人ばあが集まられたがよ。

ほんで、14時半から講演会がスタートし、
まずは理事長のワシから、ご挨拶をさいてもうたがやき。
長期化するコロナ禍で、目下世の中が目指しゆう「非接触型の世界」は、
人間にとって大切な「触れ合い」が失われてしまう危険があり、
つまり「非接触型の世界」を目指すっちゅうことは、
実はディストピアを目指すっちゅうことながよ。
ほんで、ワシらあがより多くの人らあと心を許して直に触れ合うっちゅうシーンは、
日常の中のどこにあるかっちゅうたら、そりゃあ「集い」の中ながやき。
そんな多くの人らあと心を許して直に触れ合う「集い」を、
最も密に、最も好んで頻繁に繰り返しゆう県民が、高知県民ながよ。
さらに、土佐の高知の最大のウリである、「食の豊かさと美味しさ」も、
「食を引き立てる土佐酒の旨さ」も、「人の明るさ」も、「宴の楽しさ」も、
この「日本一密な集い」の中にあるがやき。
ところが、長期化するコロナ禍で、
外出や移動や集いが制限されるなかじゃあ、
まったくその本領を発揮することができてないがよ。
確かにコロナ禍も、いつかは必ず終息するろうけんど、
終息後も「非接触型の世界」を目指すっちゅう流れは、確実に残るがやき。
けんど、そんな流れは、
世界をディストピアに導くことになるがやと誰かが発信し、
「集い」っちゅう行為は身体を持った人間が直に触れ合うっちゅう重要な行為であり、
それは自我や他者性、ひいては社会性の形成に不可欠な行為ながやと、
誰かが伝え続けにゃあならんがよ。
今はまだ、しばし「非接触型の世界」が続くことになるろうけんど、
その流れを本流にすることだけは、断じて避けにゃあならんがやき。
この、コロナ禍で危機を迎えちゅう土佐の高知の最大のウリを、
応援しょうっちゅう動きも始まっちゅうがよ。
2019年「土佐のおきゃく実行委員会」からの委嘱で
「土佐のおきゃくPR大使」に就任されちょった雑誌「dancyu」の
植野広生編集長が、
令和4年3月19日に濱田高知県知事から
「高知県の食」のPR活動の委嘱状を授与されたがやき。
その後開催されたトークショーのタイトルは、
「高知の食の真髄は、"おきゃく文化"にあり!」やったがよ。
しかもそのトークショーで植野編集長は、
「土佐のおきゃく文化を紹介する映画をつくりたい!」
とまで発言してくださったがやき!
人気雑誌の編集長であり、
NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」にも出演され、
BSフジ「植野食堂」等のテレビ番組も持たれちゅう植野編集長が、
ここまで惚れ込み、応援してくださるっちゅうがやき、
まさに百万の援軍を得たような気持ちながよ!
ほんで、あちらからもこちらからも、共感や応援の声が上がり始めゆうがやき。
さらに、天も応援の手を差し伸べてくれたがよ!
令和5年春のNHK連続テレビ小説(通称:朝ドラ)は、
日本植物学の父といわれる
高知県佐川町出身の植物学者、牧野富太郎博士をモデルにした主人公を
神木隆之介氏が演じる、「らんまん」に決定したがやき!
既に定着しつつあるボタニカルブームを背景に、
この番組の放送をきっかけとして、高知県の豊かな自然が、
日本一の森林面積比率が、日本一の清流が、
日本一魚種の豊富な海が、脚光を浴びることになるはずながよ。
ほんで、このような風土やからこそ育まれた土佐の高知の最大のウリ、
「食の豊かさと美味しさ」「食を引き立てる土佐酒の旨さ」
「人の明るさ」「宴の楽しさ」が、
日本全国に広がっていくことになるはずながやき。
そんなウリの中でも、他にゃあない土佐ならではの最大の特徴のひとつが、
今回のテーマ「土佐寿司」ながよ!
だいたいこんな内容を、語らいてもうて、
講師の岡田大介さんにご講演をお願いしたがやき。

岡田さんは、最近は「寿司職人」やのうて、
「寿司作家」っちゅう肩書きを使いゆうっちゅうがよ。

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釣りから「生きもの」を学び、

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さらに生きものを知るために素潜りしたり、

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さらに深う知るためにスキューバダイビングをしたり、

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船上でカメラマンになったり、

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絵本を作ったり、

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地域特産品の品評会らあで審査員をしたり、

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海藻の会社で顧問をしたり、

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ご当地寿司PR会議に出席したり、

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世界シャリサミットに参加したり、

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魚系のフリーペーパーで記事を書いたり、

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寿司に関する講演をしたり、

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魚屋さんの顧問や実演販売をしたり、

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親子向けお魚教室をしたり、

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子供向けお料理教室をしたり、

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寿司にまつわるあらゆる取材に受け応えしたり......


岡田さんは寿司職人っちゅう世界に誇れる職業の可能性を
さらに広げていけんろうかと、寿司職人やからこそ、
料理人やからこそできることの可能性に挑戦しゆうっちゅうがやき。
お寿司屋さんは、舞台やと表現されることがあるがよ。
ほんじゃき、自分がカウンターに立った時は、ライブの始まりやっちゅうがやき。
裏の寿司職人の凄さに、また感動するっちゅうがよ。
食品衛生管理、感覚味覚......等々で、寿司作家っちゅうんは、
これまで培うてきた寿司の知識や技術、経験を生かして、
海、魚、寿司に関する様々なことを仕事にしていく職業やっちゅうがやき。

ここで、海藻についての話題になり、岡田さんが顧問を務める、
高知の「シーベジタブルカンパニー」についてのお話があったがよ。

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「何種類くらいの海藻を食べたことがありますか?」っちゅうて、
岡田さんは質問を投げ掛けるがやき。

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また、「日本の沿岸地域にゃあ何種類ばあの海藻が生えちゅうと思いますか?」っちゅうがよ。

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日本の海域にゃあ、何と約1500種類の海藻があり、
すべて食用になる(毒がない)と言われちゅうっちゅう答えに、
会場にドヨメキが起こったがやき。
シーベジタブルカンパニーじゃあ、
「食べられてきたけんど採れんなった」、
「美味しいけんど食べられてこんかった」、
海藻の採取から生産・料理開発まで行いゆうっちゅうがよ。
海藻で、人と地域をすこやかに、ちゅうことながやき。
全国の青のりの現状は、主産地である吉野川・四万十川らあの
水温上昇らあにより、収穫量が激減し、
供給がまったく足りてない状況やっちゅうがよ。
日本の海藻の現状も激減状況で、一番の主犯格は、
アイゴっちゅう魚の食害やっちゅうがやき。
アイゴとウニの食害によって、海藻資源は激減しゆうっちゅうがよ。
天然真昆布の水揚げ実績も、激減やっちゅうがやき。
海藻の激減は、海のゆりかごが無くなることを意味するき、
水産資源全体に悪影響を与えゆうがやけんど、
海底に海藻を増やすこたぁ、なかなか難しいっちゅうがよ。
ほんじゃき、季節的に海面に藻場をつくるしかない、
それをやりゆうがが、シーベジタブルカンパニーやっちゅうがやき。

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さて、こっからはお寿司の話題で、
「皆さんお寿司は好きですか?」、
「お刺身はどればあの頻度で食べよりますか?」、
さらに「郷土寿司はどればあの頻度で食べよりますか?」っちゅうて、
岡田さんは質問を投げ掛けるがよ。
高知県は、刺身を食べる頻度は高いろうし、「郷土寿司大国」やき、
様々な郷土寿司を食べる機会も、他県と比べりゃあ高いやろうっちゅうがやき。
ここで岡田さんから、ちくと閑話休題で、

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「土佐寿司」っちゅう言葉の中にゃあ、
「土佐」→「土佐川」、「寿司」→「寿司牡丹」っちゅう言葉が入っちゅうっちゅう
指摘があり、会場の笑いを誘うたがよ。
ほんで、「土佐寿司」のパンフレットにゃあ、
25種類の様々な寿司が紹介されちゅうけんど、
果たして皆さんは、こん中の何種類を食べたことがあるがやろうかっちゅうがやき。

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やっぱし、「土佐寿司」を未来に残していくにゃあ、
まずは地元の皆さんが普通に食べゆうっちゅうことが大事やっちゅうがよ。
また、新たな「土佐寿司」として、「土佐海藻寿司」も開発すりゃあ、
ますます郷土寿司業界を高知県が牽引していくことになるやろうっちゅうがやき。

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「フノリ」「ヒトエグサ」「キリンサイ」らあが、こぢゃんと可能性を秘めちゅうっちゅうがよ。

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また、若い人らあにアピールする方法として、
「LINEスタンプ」の「おしゅし」を紹介されるがやき。

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この「おしゅし」の郷土寿司マップを作り、

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土佐田舎寿司の「おしゅし」も誕生しちょって、
戦隊シリーズみたいで可愛いろうっちゅうがよ。

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特に、「キビナゴのおから寿司」らあて、
見た目もこぢゃんと映えるっちゅうがやき。

続いては、「お寿司で地域PR」っちゅう話題ながよ。

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福島県矢祭町から、郷土寿司開発の依頼があり、
地元の方々に特産物を聞いてみたら、アユと柚子やっちゅうきに、
そりゃ郷土寿司大国土佐と丸かぶりやっちゅうことで、悩んだっちゅうがやき。
高知県にもあるような郷土寿司を作ったち意味がないき、
「あゆず寿司」っちゅうんを開発したっちゅうがよ。

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焼いたアユの身を細こう刻んで、
さらにアユの骨やヒレらあは油でカリカリに揚げて細こう刻み、
これらあを味噌、刻み柚子、刻みネギらあと一緒に混ぜて、
さらにゴマやミョウガや大葉らあの薬味と共に
柚子酢を使うた酢飯と混ぜ合わせ、
手まり寿司みたいに一口サイズにして、
上から「あゆず味噌」を乗せたっちゅうもんながやき。

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地元の皆さんとの試食会らあでも、大好評やったっちゅうがよ。

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また、兵庫県新温泉町じゃあ、

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スルメイカを使うた「なれ寿司」が郷土寿司やけんど、

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保存食やきにこぢゃんと塩分が強うて、
あんまり食べられんようになっちゅうっちゅうがやき。

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このまんまやと、伝統的な郷土寿司のひとつが、消え去ってしまうっちゅうことで、

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岡田さんがお手伝いして、塩分の低い、
誰やち美味しゅういただけるようなレシピも開発したっちゅうがよ。

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最後に、「これから数年先の未来の郷土寿司について」っちゅうお話ながやき。
全国の郷土寿司を調べてみて、
ほとんどの郷土寿司における問題点は、以下の3つやっちゅうがよ。
①味が現代に著しゅう合うてないこと。
②継承者がおらんこと。
③食べる場所、食べる機会があんまりないこと。

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土佐寿司のパンフレットに掲載されちゅう25種類もの郷土寿司も、
この3点に気をつけにゃあ、
次世代に引き継ぐことが難しゅうなるっちゅうがやき。

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佐賀県じゃあ、「土佐寿司」を参考にして「太良四季彩寿司」が開発されたり、

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埼玉県じゃあ「埼玉前野菜寿司」が誕生したりしゆうけんど、

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「土佐寿司のモノマネや!」らあて批判せんと、
郷土寿司大国土佐は先進地としてドーンと構えて、
他県の郷土寿司を指導しちゃるばあの気持ちでおってもらいたいっちゅうがよ。
ほんで、全国の郷土寿司を高知県に集めて、
「郷土寿司全国大会」を是非高知県がリーダーシップをとって、
開催していただきたいっちゅうて、締め括られ、
会場は拍手喝采やったがやき。
岡田さん、まっこと素晴らしい講演を、ありがとうございました!
さてこの後は、岡田さんと松崎先生の対談ながやけんど、この続きは後編で。


「土佐学協会」主催「第15回・土佐学大会」(後編)ぜよ!
岡田さんの講演終了後は、
土佐学協会副会長の松崎淳子先生(土佐伝統食研究会代表)との対談を、
お願いしたがやき。
まず、岡田さんの講演を受けて、松崎先生から、
高知県に郷土寿司がこぢゃんと豊富な理由は、
その地域地域に特有の食材が、有り余るばあ取れることがあり、
昔はご飯が一番のご馳走やったきに、
それらあの食材を寿司にしていただいたっちゅうことやっちゅうお話があったがよ。
たとえば、海が盛り上がるばあ大量のサバが来るきに、
その取れたてピチピチに塩をすりゃあ、
サバの身に「すわり」っちゅう現象が起きるき、
これを山の方まで運びゃあ、
こぢゃんと美味しいサバ寿司ができるっちゅうがやき。
ブリが大量に採れるくもありゃあ、キビナゴが大量に採れるくもある、
それぞれを寿司にする、山の方じゃあ野菜が豊富なき田舎寿司ができる、
みんなあ申し合わせたように何じゃち寿司にしたっちゅうがよ。
ほんじゃき、いろんな土佐寿司があるけんど、
全部一ヶ所でいただくっちゅうこたぁ難しいき、いろいろ食べたいやったら、
その旬の時期にその地域に行って食べてもらいたいっちゅうがやき。

次に、司会の長崎さんから、
「土佐田舎寿司らあは、柚子らあの『土佐の酢みかん』を
酢飯に使うっちゅう『酢みかん文化』があるけんど、
こちらについちゃあどう思いますか?」っちゅう質問があったがよ。
岡田さんは、高知で刺身を頼んだら、
毎回必ずと言うてえいばあ香酸柑橘類が添えられちゅうっちゅうんは、
まっこと凄いことで、こりゃあ他の地域じゃあ無理やっちゅうがやき。
他の地域じゃあ基本的に柑橘類は贅沢品やきに、
ジャブジャブ搾りかけて使うがは、土佐ならではやっちゅうがよ。
ましてや、魚ごとに搾りかける柑橘を変えるらあて、
他県じゃあ想像もつかんばあ豊かなことやっちゅうがやき。
松崎先生も、漫画家のはらたいらさんから
「土佐の料理はお酢ぜめ!」っちゅう言葉を昔聞いて、
そんとき初めて他県との違いに気づいたっちゅうがよ。
醸造酢も料理にこぢゃんと使う上に、
さらに酢みかんも使うっちゅうばあお酢好きの県民やき、
「酢が効いちゅう」は誉め言葉になるっちゅうがやき。
次に長崎さんから、
「たくさんの土佐寿司の中で、今一番興味がある寿司はどれ?」
っちゅう質問が、岡田さんに投げ掛けられたがよ。
岡田さんは悩みもって、「ウルメのロクヤタ」(ウルメのおから寿司)は、
他の地域じゃあ作れそうにない珍しい寿司やっちゅうて答えられたがやき。
これを受けて松﨑先生は、
昔は幡多地域じゃあスーパーらあでも「ロクヤタ」が並んじょったっちゅうがよ。
今後は、この土佐寿司は、誰が今でも作りよって、
いつ頃どこに行ったら食べられるっちゅうような情報が
重要になってくるっちゅうことながやき。
また、松崎先生から、
「土佐にゃあ『おきゃく文化』があったきにこそ、
豊富な土佐寿司が誕生した」っちゅうお話もあったがよ。
近年になって「おきゃく」がないなってきたがは、昔は「ゆい」の文化があって、たとえば今日は誰それの田植え、
明日は誰それの田植えっちゅう具合に、婚礼やち葬式やち同様に、
地域のみんなあで協力し合う仕組みがあったけんど、
戦後はその仕組みがないなってしもうたき、
「おきゃく」がないなってきたっちゅうがやき。
「ゆい」の仕組みや「おきゃく」ができんように、
行政もその方向に舵を切ってきたき、
今や「皿鉢」やら「物据え」らあの「おきゃく道具」は蔵の中らあで
眠りっぱなしになっちゅうっちゅうがよ。
さらに松崎先生は懐かしそうに目を細めもって、
「おきゃくがあったきにこそ、私ゃあこんな人間になったがぞね!」っちゅうがやき。
家族や親戚や地域の方らあが集うた「おきゃく」の中で、
料理のことだけやなしに、人間関係にこぢゃんとプラスになったし、
そこは生きた情報交換の場でもあったっちゅうがよ。
また、ご来場者の高知県農業振興部の有馬副部長さんから、
高知県農産物マーケティング戦略課じゃあ、
「土佐寿司を盛り上げる会」を立ち上げ、
松崎先生らあにもご協力いただきもって、
「土佐寿司」を盛り上げる活動を続けてきちゅうがやけんど、
今年の高知県は「龍馬の休日」イベントが再開され、
今年のテーマは「食」っちゅうことになっちゅうき、
「土佐寿司」の素晴らしさを伝え広める大チャンスやっちゅうがやき。
ほんで、是非岡田さんにもご協力いただいて、
高知県で「郷土寿司サミット」を開催したいっちゅうお話があったがよ。
続いては岡田さんから松崎先生に、
「郷土寿司の昔ながらのレシピを変える」っちゅう発想を、
どう思われますかっちゅう質問があったがやき。
松崎先生は、
「生活自体が昔と今じゃあ全然変わってしもうちゅうがやき、
レシピやち時代に合わせて柔軟に変わっていったちえい」
っちゅう答えやったがよ。
また岡田さんは、「初めて松崎先生宅に取材にうかごうた時、
松崎先生がサバ寿司を作って待ちよってくれたことにビックリした」っちゅうがやき。
手づくりのお寿司でおもてなしを受けたっちゅう経験は生まれて初めてやったき、
ホンマに驚いたっちゅうがよ。
初めて取材にうかごうた岡田さんのために、
松崎先生が自ら食材を準備し自ら寿司を仕込んでくださったっちゅう
その行為そのもんが、味が美味しいとかどうやとかいう以前に、
感動のレベルが違うちょったっちゅうがやき。
続いて、岡田さんの著書に
「おすしやさんにいらっしゃい!生きものが食べものになるまで」(岩崎書店)があるけんど、
今岡田さんが一番興味があることが、
「生きものが食べものになるまで」っちゅうことやっちゅうがよ。
まず、この書籍の意味は、
寿司は全て生きものからできちゅうっちゅうことであり、
生きてないもんは「水」と「塩」だっけやっちゅうがやき。
ほんで、岡田さんは、
どのタイミングで生きものが食べものに見えるかっちゅうんは、
人によってこぢゃんと違うっちゅうがよ。
水族館で泳ぎゆう魚を見て「美味しそう!」と思えるやったら、
そこで既にその人にゃあ食べものに見えちゅうっちゅうことで、
そのポイントは、〆られて魚屋さんに並んだ時やったり、
切り身になった時やったりと、人によって違うっちゅうがやき。
こりゃあ、「おいしそう」っちゅうんは、
どっからかっちゅう命題に答えようとすることでもあるっちゅうがよ。
また岡田さんから、松崎先生にゃあ、
これをやりたかったけんど、まだやれてないことらあはあるかっちゅう質問があったがやき。
松崎先生は、
平成4年に65歳で定年になったとき、
これからどうするかっちゅうんを考えたっちゅうがよ。
まずは「食」についての続きをやりたい、
次にゃあまだまだ男女平等が進んでないき、これもやりたい、
またこっからは自分のことだっけやのうて、奉仕もせんといかんっちゅうことで、ライオンズクラブらあにも入り、この3つをやってきたっちゅうがやき。
ほいたら、アッちゅう間に30年経っちょったったっちゅうがよ。
やることが次から次にあって、物凄い幸せやったっちゅうがやき。
特に、1人だっけでやるがやのうて、
仲間のみんなあと一緒にやるっちゅうんが、こぢゃんと幸せ感を増させるっちゅうがよ。

さて、対談はこのあたりで終了し、
続いては質疑応答&ディスカッションの時間ながやき。
まずは、元高知県議会議員の久保さんから、
5月11日の武市瑞山先生の命日にゃあ、コロナ禍前までは
地元の女性の皆さんが皿鉢料理や土佐寿司らあを準備してくださって、
みんなあで『おきゃく』を開催しよったっちゅうお話があったがよ。
これがコロナ禍で開催できんなって、こぢゃんと残念やったがやけんど、
地元の女性の皆さんの善意やボランティアに頼りっぱなしやったっちゅうことに、
ここで気づかされたっちゅうがやき。
ほんじゃき、地元の男性も、自分らあも含めて、
できることはみんなあで協力し合うたり、
支援したりしていかにゃあいかんがやないかっちゅう、そんな問いかけがあったがよ。
また、東京から高知に初めてきたとき、
田舎寿司に感動してビックリしたっちゅう方からは、
文化庁の「百年フード」に是非応募してほしいっちゅうお話があったがやき。
また、岡田さんの講演で、
日本近海の食べれる海藻が1500種類もあるっちゅうことに驚いたっちゅう声も、
あちこちから上がったようながよ。
岡田さんからは、海藻は食材として、
これからこぢゃんと可能性を秘めちゅうっちゅうがやき。
けんど、新しい海藻らあの場合、食べ方らあが分からんかったら、
結局食べものとしちゃあ使えんっちゅうがよ。
そのあたりについちゃあ、岡田さんが今、
レシピや美味しい食べ方らあを書きためて、準備をしゆうところやっちゅうがやき。
来月あたりから、随時発表していきたいっちゅうき、こりゃあまっこと楽しみながよ。
こうして17時ちょい前ばあにゃあ、質疑応答&ディスカッションは終了し、
これにて「第15回・土佐学大会」は、全てのスケジュールを終えたがやけんど、
最後に松田さんから、
松崎先生の新著「まっことめでたい96歳」(株式会社飛鳥)のPRタイムがあったがやき。
ちなみに松崎先生のこの書籍のクラウドファンディングは、こちらぜよ!(https://readyfor.jp/projects/89742 )
ほいたら、横から松崎先生がガンガン入ってきて、
あの口から先に生まれてきたマンボ(松田さん)が、
ちくと棒立ちで無言になっちょったがが、こぢゃんとおかしかったがよ。
こうして、17時ばあにゃあ無事閉会となったがやき。
岡田さん、松崎先生、土佐学協会の皆さん、
そしてご参加いただきました皆さん!まっことありがとうございましたぜよ!

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土佐学大会終了後に
お世話になっている方々(みんな寅年)の写真が送られてきました。
直接お会いしたい方々にお会い出来ない苦しさは、自分だけではないのだと言い聞かせて、絶対再会を誓いました。

さてその後は、土佐学協会理事メンバーと会員の皆さんらあと、
お疲れ様の打ち上げ懇親会が、18時から「寿し柳」さんにて開催されたがよ。
まずは、お疲れ様の感謝を込めて、
ワシが持ち込みさいてもうた司牡丹最高ランクの
斗瓶囲い純米大吟醸酒「深尾(ふかお)」を、
皆さんに注がいてもうて、このお酒にて乾杯したがやき。
「おいし~い!」っちゅう感嘆の声が、あちこちからあがったがよ。
前菜3品と合わせていただきゃあ、酒も肴も旨いこと旨いこと!
さらに、赤貝とウニ乗せヒラメ昆布〆が登場し、
これまた「深尾」と合わせていただきゃあ、
いきなり天にも昇るばあ絶品の美味しさやって、
皆さん大悦びで一気に盛り上がったがやき。
けんど、ここで「深尾」は1本飲み干してしもうたき、
お次はこれまたワシが持ち込みさいてもうた、
「土佐学協会」の「土佐酒学研究会」成果酒、
「司牡丹・日土人(ひとびと)・生酒」(永田農法・純米生酒)を、
皆さんに注がいてもうたがよ。
このお酒がまた、お次に登場した茶碗蒸しにあまりにバッチリで、
食べて飲んでが止まらんなってしもうたがやき。
さらにその後も、鯛の刺身、鰹の握り、マグロ握り、かき揚げ、穴子握りらあが次々と登場し、とにかくどれを食べたち旨いもんやき、
箸も杯も止まらんなって、食べて飲んで語り合うて食べて飲んで語り合うて、大盛り上がりに盛り上がったがよ。
ふと気がつきゃあ、「日土人」もカラになっちょって、
この後はお店の「船中八策」(超辛口・純米酒)を酌み交わして盛り上がったがやき。
芽ネギ握りも、まっこと美味しかったがよ。
さらにここで、ファームベジコの長崎さんくの日本一のキュウリを、
一本そのまんま使うた「かっぱ巻き」が登場!
これが、キュウリ自体が絶品なもんやき、
これまでの「かっぱ巻き」の概念を覆すばあの美味しさやったもんやき、
ワシゃあ「しばてん巻き」と呼びたいばあながやき!
とにかく、貸切状態のカウンターで、さらに盛り上がりまくったがよ。
終盤にゃあ、長崎さんくのキュウリと旨味噌、お吸い物、
デザートの小夏らあが出されて、
大盛り上がりのまんま20時前ばあにゃあ、お開きとなったがやき。
「寿し柳」さん、こぢゃんと美味しいお寿司コースを、まっことありがとうございました!
ちなみにこの後は、チャレンジする人を応援するキッチンスタジオ「Brew」(www.studio-brew.jp )がオープンしたっちゅうことで、そ
のオープニングイベントにちくと立ち寄らいていただき、
さらにいろんな方々らあと盛り上がったがよ。
さて、今年の「土佐学大会」も無事終了、
土佐学協会の皆さん、まっことお疲れ様でした!ありがとうございましたぜよ!

こだわり

自分達が使う食材や道具などは、可能な限り現地に足を運び、
五感で確かめる。自分達で作れるものは作る、獲れるものは獲りに行く。
『本質』の定義は『原点』だと考えております。