寿司・酢飯屋

海苔の勉強会

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海苔(のり)の生産者さんにお越しいただき
海苔の話や食べ比べ、海苔の未来を聞き
学びながら美味しくいただく企画となります。

オフシーズンだからこそ、
お会いしお話しが出来るチャンスです。

【海苔漁師 × 寿司職人】が織りなすこの企画、
皆さまには
味わいを楽しみ、お腹を満たすだけでなく
食材魂までも感じていただけるお食事時間となりますことを願っております。

【今回の海苔漁師さん】 相澤 太

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【日時】   
2017年 6月14日(水)19時00分〜22時00分

【場 所】
『酢飯屋』 文京区水道2-6-8
      
【最寄駅】
地下鉄 有楽町線 『江戸川橋駅』 4番出口から徒歩3分

【会の流れ】
相澤太さん自己紹介
海苔の話
相澤太さんの海苔食べ比べ
酢飯屋の海苔が主役の寿司コース
海苔の未来と僕の想い
質疑応答

【会費】
7,560円(税込) 限定20席
※お飲物代は別料金となります。
酢飯屋ファンクラブ会員の方は 6,480円(税込)です。

【海苔の勉強会 お申し込みフォーム】
_____________________________
ご氏名(ふりがな)
携帯番号
ご住所 〒  
E-mailアドレス  
ご一緒される方のご氏名(ふりがな)
ご紹介者様名 (いらっしゃれば是非お書きください)
_____________________________

ご参加を希望される 方は、参加フォームにご記入のうえ
info@sumeshiya.com までご連絡下さいませ。
参加費は事前お振込みでお願いしております。
参加ご希望の方は6月12日(月)までに
参加費のお振込みをお願い致します。
ご入金確認が出来次第、受付完了とさせていただきます。

【お振込先】
______________________________________________
三井住友銀行
(店名) 本店営業部
(普通)2366556  株式会社酢飯屋
______________________________________________


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海苔まみれ寿司

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アコヤ貝と二十日大根の軍艦巻き カツオの塩辛で

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トキシラズの醤油漬けと新玉ねぎの軍艦巻き 自家製マスタードで

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金のばら干し海苔の佃煮寿司

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無漂白かんぴょう巻き、黒米桧山納豆巻き、カッパ巻き醤油麹で

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ハモと五目の太巻き寿司

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エミートとパプリカと新玉ねぎの中巻き 自家製焼肉のタレで

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ヒゲナガエビのヤマロク再仕込み醤油漬けと赤玉ねぎとパクチーの手巻き寿司

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煮穴子と芽ネギと紅さやか(さくらんぼ)の手巻き寿司

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サワラの藁焼き鳥居醤油漬けちらし寿司 厳選刻み海苔で

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海苔巻き玉子焼き

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ヒゲナガエビと金のバラ干し海苔のお味噌汁

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むら雲堂 白小豆の羊羹を磯辺巻きで

今回、相澤太さんの一番摘みの海苔に合うお酒を
酢飯屋日本酒部長ケンゾーがセレクトしました。
20種類ほど試してなかなか相性が合わず
海苔を使った料理となら日本酒の相性はどれもいいのですが、
相澤さんの海苔単体と日本酒。というのがだいぶ難しかったようです。
海苔を最初に口に入れた時の味と噛んでる途中の味、後半の味が
どんどん変化していくからです。
今回選ばれたお酒は
・奥鹿 純米 無濾過原酒 山田錦 常温
・参宮 月夜見 特別純米 雄町 燗酒

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以下は、海苔作りの作り方、工程についてです。

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牡蠣の殻に海苔の種を付ける。
海苔は夏の間「糸状体(しじょうたい)」という状態で貝殻などの石灰質のものに潜り込んで過ごし
殻の中に海苔の胞子が増えます。

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海苔の種付けは陸で行う陸上採苗。

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優しく厳しい相澤氏の表情。

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この赤丸の中に海苔の赤ちゃんがいます。

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顕微鏡で見るとこんな感じ。

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単細胞から細胞分裂が始まっています。

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この水車は種付けをするためのもの。
種付けするための網が巻きつけてあります。

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手前にあるのは牡蠣殻。
夏場に牡蠣殻の中で増えた胞子が
秋を感じて放出。
水車の網を水につけて種付けです。

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種付け中の水車を見守る相澤氏。


海苔の種付け水車動画

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ガラスシャーレに網の一部を取り

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電子顕微鏡をセット。

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網に種がついたかどうかを確認しています。

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光に照らされた網の一部に

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写真中央に1つ種が付いているのが確認できます。

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写真中央に2つ種が付いているのが確認できます。

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網に適当な数の胞子が付いたら新しい網を巻き足します。
何個の胞子を付けるかは生産者さんの好み。
一般的には50個ほどの付けるそうですが
相澤さんは8個くらいだそうです。
個々の海苔の成長を考えての愛情ですね。
海苔の胞子は明るいところにしか付かないので
下になった網に付き過ぎることはありません。

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胞子を付け終わった網はまとめて日の当たる養生水槽(ようじょうすいそう)へ移します。
この間に海苔の胞子が網にしっかりとくっつきます。

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海苔の種が付いた「種網」はよく水気を切って冷凍庫へ。
9月20日 宮城の秋の海に出す時まで保管しておきます。

網の重さも相当なものだと思います。
全体的に筋肉質な相澤さんです。
先日、上腕二頭筋を触らせていただきましたが
スタッフ一同、目と口が開いてしまうほどの硬さでした。
(※別料金が発生しますのでご注意くださいませ。)

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栄養豊富な宮城県 松島の海。
海苔に必要な栄養素は野菜、植物と同じく
窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)。
海苔は湾でしか作れないもの。
良い山があっての良い水。
山と湾が協力して良い海苔を育てるということですね。

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松島の海 海苔漁場 ドローン撮影 by 相澤太

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ここからは育苗。
網を海水に浸けておいたり、この写真のように干出したり。

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海苔が落ちないくらいの優しい水圧で網の汚れ(珪藻、雑生植物、雑菌)を落としたり。

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晴れの日。
網を海の中から出して干します。【干出(かんしゅつ)】という作業。
乾燥させると網に付いている海苔以外のものは死んで
乾燥に強い海苔だけが生き残る。
原形質分離(げんけいしつぶんり・plasmolysis)という性質がある海苔。
細胞から自由に水を出し入れ出来るので乾燥に強い。
冷凍されても乾燥しても生きているってすごい。
『いじめすぎず、甘やかさず。』が相澤さんの海苔の育て方。

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完全にイっちゃってる顔してますが、
育苗の時期は新生児と同じで離れられないそうです。
夜も眠れないほど。
夜中、何もできないけれど離れたくなくて
船で海苔の横に寝てた時もあると。
相澤さんはお話してくださいました。

そしたら、
ある日、海苔の顔がわかるようになってきたそうな。
それが25歳頃。
そして海苔と会話も出来るようになってしまった相澤さん。
ヤバイ世界までイっちゃってます。

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小型船の繊細な操縦で網の間をいきます。

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写真奥の棚は乾燥中。
手前は水に浸かっている状態。

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暑い日の作業だということがうかがえる一枚。

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海苔の成長具合を再び顕微鏡で。

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伸びてきています。

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まだ肉眼視は出来ないサイズ。

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海苔の声が聞こえてきています。

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目には見えないけれど、確実に声が聞こえてきています。
『ここだよー』、『伸びたよー!』

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たった数日で、肉眼視できるくらいの大きさに!
『ガンバるよー』、『調子いいよー』、『元気だよー』 顔を見ながら会話もできます。

伸びた海苔が網に付いているのが見えますか?
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そう、それそれ!

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手に取るとこのくらいのサイズ感。

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海苔はドンドン成長して伸びていきます。

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どんどん。

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こんな長さにまで!

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育苗は松島湾。
静かな湾で赤ちゃんを育てる。
その後、自分の海である大曲浜にお引越し。
大曲浜は荒い太平洋の海。

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しっかりと成長した海苔。

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いよいよ刈り取りです。
少しだけ残しながら海苔を刈って、また海に戻す。
最初に摘んだものを一番摘み、
その後2番摘み、3番、4番、、、、と11番くらいまで育てて摘む。
一回の漁で全形海苔7万枚分ほど摘むことも。
5番摘み以降は海苔が固くなるので、加工品向け。

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海苔摘み動画

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摘んだ海苔で船の中はいっぱいです。

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海の上での真剣な仕事がひと段落した後の相澤さんのイキ顔。

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こちらが海苔タンク

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綺麗に洗っていきます。

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整形された海苔。(まだ生です。)

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光を当てたり

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精密機械に通したりして

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穴あきや異物がないかを
表、裏、海苔と海苔の間に挟まった見えない中のところまでチェックします。

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写真中央にあるのが異物。

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どんな細かなものも異物である以上責任をもって取り除く。
異物があるかもしれないの海苔、
食べる人のことを考えると
肉眼で見えないとしてもそれは許せない。
この数百万円もの機械を導入しなければいけない規則は海苔業界には無い。
けれども導入するのは、消費者のことを想ってのこと。

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写真左のような黒い海苔は栄養がたっぷりの証拠。
右の赤茶色の海苔は窒素、リン酸、カリウムのバランスが悪い海苔。
栄養が無くなると海苔は黄色くなる。


海苔漁師 相澤太さんのとある1日

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自然がないと作れない海苔。
湾に栄養のある水が山から流れてくるように
漁師が山で木を植える。

相澤さんの海苔は5噛み目で味と香りが爆発し、
その後、様々な種類の旨味を口の中で変化させながら最後まで感じさせてくれる。

2017年現在
日本では海苔漁師が年間100人ほど辞めている。
良い山と土地、海苔を作れる環境も無くなってきている。
日本の海苔業界全体を守りたい。
俺の海苔が一番美味いとか言ってる場合じゃない。
美味しい海苔はたくさんあっていい。

今回改めて相澤さんの気持ちと考え方を知ることができ、
ますます好きになりました。

この熱い魂がたっぷりと入った相澤太さんの海苔。
ぜひ、お召し上がりになってみてください。

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神楽市場からご購入いただけます。
http://www.sumeshiya.com/ichiba/item/----.html

こだわり

自分達が使う食材や道具などは、可能な限り現地に足を運び、
五感で確かめる。自分達で作れるものは作る、獲れるものは獲りに行く。
『本質』の定義は『原点』だと考えております。