郷土寿司プロジェクト

さばのなれずし

[福井県小浜市]

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福井県小浜市田烏(たがらす)
サバがたくさん獲れる地域の一つです。
塩をして京都に運んだ『鯖街道』の起点の一つにもなっています。
田烏では、サバを長い間保存でき、おいしく食べられるサバの加工が発達しました。
そこから生まれたのが『さばのなれずし』です。

田烏のさばのなれずしは他地域のものと違い、
鯖のへしこをなれずしにしています。

鯖のへしこは、糠と塩で約1年、樽の中で漬け込んだ加工品です。
鯖を背割りにしてたっぷりと塩をして桶に詰め重石をかけます。
これを三日から五日程度で取り出し、米糠を入れ再び重石をしっかりきかせて
夏の暑い日を越します。
こうして1年程度しっかり漬けたものが『鯖のへしこ』です。
へしこはしっかりきかせた塩と鯖の旨みが一体となって奥行きのある加工食品です。
通常の食べ方は、
糠のついたまま焼いて食べるか、
塩がよく効いて辛いため、一度糠と塩を落とし真水に10分ほど浸けて塩抜きをしてから
スライスして焼いて食べたりもします。
温かいご飯に3切れ程度のせてお茶漬けでも食べられています。
お酒の肴には塩抜きしたへしこを生のまま薄切りにして、レモン汁をかけて食します。
甘みを好む方には、みりんを皿に少しいれ、その中に数分浸し生のまま、又は焼いて食べたりします。

田烏では『へしこ』を更に糀と米で漬け込んで『さばのなれずし』を作っています。
へしこを塩出しし、薄皮をむいて酢で味付けをしたのち、
ご飯と糀を混ぜたものを鯖の中に入れて閉じ、
重石をして桶に入れて約15日間漬け込みます。
米糀の発酵により、程良い酸味と甘み、熟成された旨味が一体となったすしです。
ちなみに平成25年に小浜市の無形文化財に指定されています。
食べ方は、
糀のついたまま食べやすい大きさに切り、そのまま。
お好みで醤油を少し漬けて食べても美味しいですし
オーブンで焼いても美味しいです。

すぐに食べない場合は、ラップで包み冷蔵庫で保存してください。
なれずしの旨みのもとである乳酸発酵は常に続いていますので
時間が経つと酸っぱくなり、独特の風味と味が損なわれます。

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