ブログ / 酒蔵訪問一覧

2014.07.14

岩手県八幡平市「わしの尾」

[酒蔵訪問]

天井の無い神様のいる部屋

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2014.07.09

岩手県下閉伊郡岩泉町「泉金酒造」

[酒蔵訪問]

岩手県下閉伊郡岩泉町(いわいずみちょう)。
盛岡から太平洋沿岸部に抜ける、岩手県の中央部から東部に位置するこの町は、水に恵まれた町。
世界一の水の透明度とも言われ有名な龍泉洞(鍾乳洞)もこの町のシンボルとなっています。

この、素晴らしい水の環境をもつ岩泉町に、一軒の酒蔵が長い歴史とともに町を見守っています。
安政元年(1854年)から続く、「八重桜」の銘柄で知られる泉金酒造さんです。

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2014.07.07

岩手県釜石市「浜千鳥」

[酒蔵訪問]

昨年より岩手県と酢飯屋がコラボで実施している企画
『結の香 -ゆいのか-』純米大吟醸 お披露目会。

今年も5月から続くこの企画、7/11に第3弾のお披露目会が今晩開催されます!
(開催概要はこちらから。)

今回ご登場くださる酒蔵さんは、浜千鳥さんと泉金酒造さん。

当ページでは、酢飯屋関係者の浜千鳥さん訪問時の様子をご紹介します。
お披露目会に参加される方は是非予習してくださいね!

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浜千鳥さんは、岩手県釜石市に位置づけられる、全国にファンの多い酒蔵さんのひとつ。
都内でも、よく知っている、飲んだことがある、という方も多いのではないでしょうか。

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蔵をご案内くださったのは、杜氏・奥村康太郎さん。
33歳という若さで、この蔵元のお酒の味と品質の責任者を務められています。
しかもとっても爽やかイケメン!心無しか蔵見学のワクワクが盛り上がります・・・

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蔵の中はちょうど仕込みが終わりかけ、発酵中のお酒の仕上がりを待つという時期。
麹室での麹作りはもう作業は終わっていました。

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綺麗に掃除の行き届いたヤブタ式のお酒の圧搾機。
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圧搾には、薄い袋状の布を敷き詰めてそれらをぎゅっと搾るのですが
並べる順番がちゃんとあって、分からなくならないように一枚ずつにA→C→A→Cと記号がふられていました。
あまり今までの酒蔵さん見学では気づきませんでしたが、皆さんこうされているのですかね。

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ずらっと並ぶ発酵タンクには、これから全国の浜千鳥ファンの元へ届く未来のお酒たちが
ぷくぷくと小さな泡を立てて誕生している最中。

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浜千鳥さんでは地元を大切にする想いから、酒造りのためのお米も主に地元岩手県産の
「吟ぎんが」を使用。
お水は北上山地系仙磐山の伏流水を使い、この柔らかい水質が浜千鳥さんのお酒の柔らかさに
繋がっているのだそうです。

と、お酒のお話をたくさん伺う最中、イケメン奥村さんが気になり、お酒造りの話題の間に
奥村さんご自身の情報を引き出そうとちょいちょいと奥村さんのバックグラウンドについての
質問を入れる酢飯屋・岡田。

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奥村さんは、もともと埼玉県上尾市のご出身で、それまで岩手には特に縁が無かったとのこと。
都内の大学在学中に日本酒造りに興味をもち、酒造りといえば「南部杜氏」と思い立ち
岩手県に酒蔵見学へ。
その際に浜千鳥の現社長と出会いその後2005年に岩手県に移り住み入社されたのだそう。
その行動力が素敵です。外見だけでなく、中身もイケメンです。

その後、南部杜氏の選考試験に主席で合格され、2012年に杜氏に就任。
若い力で浜千鳥を引っ張られています。

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続いて事務所に連れて行っていただき、お酒をいただきます。
事務所では社長・新里進さんがお待ちくださっていました。

今ではすっかり岩手県での生活も慣れ、地元の方々からも愛される奥村さん。

こんなに情熱を持ってこの蔵へやって来た若者とそれを受け入れた社長。
お2人はとっても厚い信頼関係で結ばれているのかと思いきや、ご一緒のところを拝見していると
あっさりとした関係でお互い褒め合うわけでもなく、、男同士って面白いですね。

そんなお2人が、仲良く(?)事務所でお酒を注いでくださいます。

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浜千鳥さんの結の香は柔らかい仕込み水を使われているだけあって上品で優しさ溢れる味わいです。

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その他、7/11のお披露目会では岩手県産にこだわったお酒をお出しいただく予定です。
もちろん、仕込み水も蔵から直送で酢飯屋にお届けいただきます!

ところで、「浜千鳥」の由来は何なのか、社長に訪ねました。
表向きは、国立公園に指定されている風光明媚な陸中海岸の浜辺に群れなす千鳥をイメージし、名付けられたとのこと。
一方で、陸中海岸の浜辺を千鳥足で歩く酔っぱらいの姿から由来する、という解釈もあるそうです。
ユーモアのセンスも抜群の社長なのでした。


最後に、男3人で仲良く記念撮影!

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なお、お披露目会当日は奥村杜氏がご参加くださる予定です。お楽しみに!

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[今回訪問した酒蔵]
株式会社浜千鳥
岩手県釜石小川町3丁目8番7号
TEL. 0193-23-5613
http://www.hamachidori.net/index.html

2014.06.27

岩手県一関市「両磐酒造」

[酒蔵訪問]

今晩開催される、岩手県と酢飯屋のコラボ企画『結の香 -ゆいのか-』純米大吟醸 お披露目会。
(開催概要はこちらからどうぞ!)

今晩ご登場くださる酒蔵さんは、両磐酒造さんと廣田酒造店さん。
広大な敷地で大型仕込みも行う両磐酒造さんと、
岩手県初の女性杜氏の指導のもと手作りにこだわる廣田酒造店さんという、タイプの異なる
2つの酒蔵さんにご登場いただきます!

当ページでは両磐酒造さんの訪問時の様子をご紹介します。
(廣田酒造店さん訪問時の様子はこちらから。)
今晩参加される方は是非予習してくださいね!

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2011年にユネスコ世界文化遺産に登録された平泉からほど近い場所に、
平泉の中尊寺の山号から名前をいただいた「関山」のお酒銘柄で有名な両磐酒造さんが
どっしりとした門構えと共に建っています。

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両磐酒造さんは昭和19年に一関の16の酒造業者が企業合同して設立された酒蔵さん。
現在この蔵を率いるのは、松岡俊太郎社長。

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この日は社長自ら、広い敷地をご案内いただきました!

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両磐酒造さんは、とにかく敷地が広い!
工場のような建物が何棟もあり、敷地の広さは約17,000㎡(野球のグラウンド2つ分くらい)で
仕込/貯蔵タンクも計270本あるのだそう。
松岡社長は慣れた様子でスタスタと早歩きで進んでいかれます。
小走りで追いかける私たち。

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途中ピンクの可愛い建物もありました。

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建物内も広いです。

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お掃除の行き届いた麹室(もう仕込みの時期は終わっていました)。

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タンクもずらり。

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瓶詰めはラベル張りまでほぼ全自動。

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ボトルが入ったケースはアームロボットが整理整頓!

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見せていただいた設備の中でも私たちが最も驚いたのは、お酒をしぼる、槽。
なんと、全国でも珍しく5台の槽がずらりと並んでいて圧巻です!

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とはいえ、ここ30年ほどで若者を中心とした酒離れによる日本酒の消費量の低下と共に
生産量も減り、この槽達もいまではフル稼動することは無いのだそう。
黄金時代に頼もしい姿で動いていたでだろうこの槽達が今は静かに置かれている姿を見ると少し寂しい気持ちになりました。

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無事、迷子になることなく事務所へ移動して試飲をさせていただきます。
日本酒だけでなく、焼酎も作られている両磐酒造さん。
松岡社長が次々とお酒を並べてくださいます。
このときまだ午前11時。昼前から酔っ払ってしまう予感です。
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酢飯屋での結の香お披露目会での候補のお酒たち。
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結の香はとても香り高く、甘やかな仕上がりに。
一番左のおっほーは、発泡性の発泡にごり酒。フレッシュな酸味がやみつきになります。
酢飯屋で5月のお酒としても紹介したのですがお客様に大好評をいただきました。
今晩も、おっほーをお出ししますよ!

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最後に、出会いの記念に松岡社長と酢飯屋代表・岡田のツーショット。
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今晩は、松岡社長自ら酢飯屋においでいただきます!
お酒にまつわるお話を伺うのが大変楽しみです!

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[今回訪問した酒蔵]
両磐酒造株式会社
〒021-0032 岩手県一関市末広一丁目8番23号
TEL. 0191-23-3392
http://www.seisyu-kanzan.com

2014.06.27

岩手県紫波郡紫波町「廣田酒造店」

[酒蔵訪問]

昨年より岩手県と酢飯屋がコラボで実施している企画
『結の香 -ゆいのか-』純米大吟醸 お披露目会。

いよいよ、今年第二弾のお披露目会が今晩開催されます!(開催概要はこちらから。)

今晩ご登場くださる酒蔵さんは、両磐酒造さんと廣田酒造店さん。
広大な敷地で大型仕込みも行う両磐酒造さんと、
岩手県初の女性杜氏の指導のもと手作りにこだわる廣田酒造店さんという、タイプの異なる
2つの酒蔵さんにご登場いただきます!

当ページでは廣田酒造店さんの訪問時の様子をご紹介します。
(両磐酒造さん訪問時の様子はこちらからどうぞ。)
今晩参加される方は是非予習してくださいね!

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岩手県紫波郡紫波町は、南部杜氏発祥の地とも言われる土地。
すぐ傍には南部杜氏や日本酒造りの歴史、お酒に関連する人物、器、文化が紹介されている
「南部杜氏伝承館」(所在地:岩手県花巻市石鳥谷町)もあります。
(伝承館は入場料400円で結構楽しめるのでお酒好きの方にはオススメです。)

この紫波町は33,000人ほどの人口の小さな町。
その中に、酒蔵さんが現在4蔵存在。
しかし半数である2蔵はなんと女性が杜氏を務めているという全国でも珍しい土地でもあります。

酢飯屋では去年、女性杜氏のおひとり、横沢裕子さんがいらっしゃる
月の輪酒造店さんを訪ねましたが、今年は、廣喜のお酒で代表的な廣田酒造店さんを訪問しました!

出迎えてくださったのは、五代目蔵元・廣田英俊さんと女性杜氏・小野裕美さん。
廣田さんのお住まいである住居と酒蔵が一体となった建物で、畳の居間からは、一面の
ガラス張りの扉から酒造りの様子を見渡すことができます。
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訪問させていただいた4月はすでに酒造りはほぼ終わっておりましたが、一通り小野さんに
ご案内いただきました。
この蔵のモットーである「手作りの酒」がひしひしと伝わってくる建物やすべての設備が
とても暖かみがあって、なんだか懐かしい心地がする不思議な空間です。

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かがまないと入れないような背の低い扉の向こうにある麹室。

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仕込みタンクの作業ははしごを登って。

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蔵の長い歴史の中で繰り返し建て増しされたという建物。

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瓶詰めもリサイクルしながら人の手で行われます。

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続いて、結の香を含むいくつかのお酒を試飲させていただきました。
小野さん自らお酒のボトルを開けていただき、解説していただきます。
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試飲させていただいたのはこちらの4つ。
今年から造りを開始した「結の香」はもちろんのこと、花酵母を使った「撫子」、試行錯誤を繰り返し
やっと商品化できたという「廣喜 山廃生酒」、フレッシュで優しい甘さが特徴のにごり生酒「南部初雪」
など酒飲みが興奮してしまいそうな様々タイプのラインナップ。
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このうち、本日の酢飯屋での「結の香 お披露目会」では、撫子以外の3種類を楽しんでいただきます。
小野杜氏自らご参加いただき、解説いただく予定ですのでお楽しみに!

ところで、小野さんは美人杜氏さんなのですが、お話をしてみるとそのキャラクターがとても魅力的。
常に明るく冗談を交えて会話が進むので、訪問した私たちはずっと笑いっぱなし。

ちなみに優しいお人柄がとても表れている蔵元・廣田さんと、ちゃきちゃきキャラクターの小野さんの
やりとりを見ていると、完全に小野さんのペース。
もともと小野さんは宮城県大崎町の味噌や醤油の醸造を行うご実家のお生まれだそうですが、
大学卒業後、岩手県内での就職を経て、約10年前にこちら廣田酒造店へ来られたのだそう。
蔵の中では小野さんの女性パワーが圧倒的に強く、すっかりこちらの蔵のリーダーとして
ご活躍されているのだということが分かります。
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最後に、「結の香」のお米を蔵のすぐ裏手で作られているとのことで、田んぼを見せていただきました。
季節的に今はまだ田植え前のため広大な土地が広がっていますが、じきに田植えの季節がやってきます。
夏から秋にかけてはここが青々とした土地に変わることでしょう。
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「結の香」の田んぼの前で腕を組みポーズを取る小野さん。さまになっています。
(酢飯屋・岡田がリクエストしてポーズをとっていただきました。)
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家族的な温かなぬくもりを感じる廣田酒造さん。
丁寧なご案内をありがとうございました。そして今晩はどうぞよろしくお願いいたします!

最後に蔵元・廣田さんも交えて記念撮影!
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[今回訪問した酒蔵]
廣田酒造店
岩手県紫波郡紫波町宮手字泉屋敷2-4
TEL. 019-673-7706
http://hiroki.xm.shopserve.jp

2014.05.22

岩手県盛岡市「桜顔酒造-さくらがおしゅぞう-」

[酒蔵訪問]

昨年より岩手県と酢飯屋がコラボで実施している企画
『結の香 -ゆいのか-』純米大吟醸 お披露目会。

いよいよ、今年最初のお披露目会が今晩開催されます!
(開催概要はこちらから。)

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去年の開催時の様子

今年のトップバッターの酒蔵さんは、桜顔酒造さん赤武酒造さん
この2つの蔵の関係は、2011年に赤武酒造さんが東日本大震災で蔵を失った際、
桜顔酒造さんの蔵の敷地の一部を赤武酒造さんの酒造りの場所として提供したという、
助け合いをされた間柄でもあります。

赤武酒造さんの訪問記に続いて、今日は桜顔酒造さんの訪問時の様子をご紹介します。
今晩参加される方は是非予習してくださいね!

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桜顔酒造さんは、盛岡市に位置する地元で有名な酒蔵さん。
もともと地元の方々向け中心にお酒を造られていたため都内ではあまり出会うことがありませんが、
お酒造りに使うお米や酵母など「岩手県産」のものを使われていることが多い蔵。
是非いわてのお酒のおいしさをこれから全国に発信していってほしいです。

さて、春風そよぐ中、桜顔酒造さんを訪問しました。

入口です。
以前はもう少し北の土地に蔵があったそうですが、国道沿いだったこともあり
時代の発展とともに車からの粉塵があがるなどの環境面から移転を検討、
1992年より現在の場所へ移ったそうです。

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蔵の中を、社長・工藤明さんがご案内くださいました。
蔵の中は20年前からの建物ということもあり近代的かつ効率的な作りです。
タンク全体にお水をかけて温度管理できるような大きな貯蔵タンク。

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別の発酵タンクは、ひとつ上のフロアがタンクの蓋と同じ高さとなっており管理しやすくなっています。

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なお、こちらの杜氏さんは、「卓越技能者」として岩手県知事からも表彰を受けたことのある
猪川栄四郎さん。もう36年間もこの桜顔酒造さんのお酒を守り続けているそうです。
残念ながらこの日は猪川さんはご不在でしたが、蔵にとってとても頼りがいのある存在であることが
工藤さんの口調からも伝わってきます。

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ひととおり蔵見学をさせていただいた後、事務所に場所をうつして工藤さんからお話を伺います。
すると面白いお話が聞けました。

全国を探しても他の蔵ではやっていないだろうという、"鉱山貯蔵"のお酒のお話。
北上山地の真下に位置づけられる釜石鉱山の、現在では鉄の発掘が行われなくなった地下空間を利用して
地下900mのそれはそれは静かな環境で、お酒の長期貯蔵をしているのだそう。

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貯蔵スタイルはこんな衝撃的な形!なんともユニークな貯蔵方法です。
深い大地の底の静かな静かな空間で過ごすお酒。
長いものでは20年程貯蔵されており、長い歳月の間に石灰石が溶け出して
瓶全体が石灰石で覆われてしまい、蓋を開けるのに一苦労なのだそう。

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今晩の結の香お披露目会では、特別に写真右側の水色のボトルが美しい3年モノを提供してくださるそうです。
その名も、「がまん」。しかもラベルの複雑な三石山三年の文字は社長が造り出したあて字で
これで「がまん」と読ませるのだそう。ユニークです。。

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続いて、「結の香」を飲ませていただきました。
社長・工藤さん自らお酒を注いでくださいます。

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華やかな香りに、酢飯屋店主・岡田はすでにウットリ。

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桜顔酒造さんの「結の香」は、甘やかさを感じつつもさらりと口に溶け込む良い評価を受けているそう。
たしかに、優しさと上品さが共存するお酒です。

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もうひとつご紹介いただいたのが、大地の一献という限定生産の生原酒。
五百万石というさらりとした飲み口となるお米を使い、できたてフレッシュなお酒。
こちらも、今晩のお披露目会でご提供くださるそうです!

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なお、桜顔酒造さんの「桜顔」という名前の由来について工藤さんにお伺いしたところ
諸説はあるが、もっとも有力なのは
「酔って頬が桜色になる様子から」なのだそう。とっても素敵な表現です。

今度、酔って顔を赤くしている友人がいたら、「ねえ、顔、真っ赤になってるよ。」ではなく、
「顔がほんのり桜色になってるよ。」と言ってあげたら、上品な人として株が上がること間違い無しでしょう。


今晩の結の香お披露目会では、是非バラエティーに富んだ沢山のお酒をいただいて、
ほんのり桜顔になって楽しい時間をお過ごしください!


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[今回訪問した酒蔵]
株式会社桜顔酒造
岩手県盛岡市川目町23番18号
TEL. 019-622-6800
http://sakuragao.com

2014.05.20

岩手県盛岡市「赤武酒造-あかぶしゅぞう-」〜浜娘 -はまむすめ- 〜

[酒蔵訪問]

昨年より岩手県と酢飯屋がコラボで実施している企画
『結の香 -ゆいのか-』純米大吟醸 お披露目会が今年も開催されます!!

岩手県が10年の歳月を費やして開発した酒米「結の香」。
(背景はこちらから。)
酒米の王様といわれる山田錦をも超越する最高の酒米を!との想いで作られた「結の香」。
お酒造り初年度の昨年は岩手県内の6蔵の酒蔵さんがお酒を醸しましたが、
2年目の今年は
さらに7蔵増え13蔵でお酒が造られるまでに!
どんどん結の香が岩手県に広がって行きます。

そして、今年より新たに加わった7蔵すべての蔵元さんを順番にお呼びして、
酢飯屋では今年も『結の香』純米大吟醸 お披露目会を開催します!
今年の開催概要はこちらから。

さて。前置きが長くなってしまいましたが、
この『結の香』純米大吟醸 お披露目会の開催に先立ち、
現場主義の酢飯屋店主・岡田はもちろん、
ご参加いただく各酒蔵さんを訪問して参りました!
今年のお披露目会トップバッター、
5/23(土)にご参加いただく赤武酒造さんの様子をご紹介します。

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「浜娘」ブランドで知られる赤武酒造さん。
酢飯屋でも、
こちらの純米酒をグランドメニューとして採用させていただいております。

晴れ渡る青空の下、真新しい蔵がでーんと構えて出迎えてくれます。

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入口には「復活蔵」という文字が。

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なぜ復活蔵なのか?
そう、ご存知の方も多いかと思いますが、
この赤武酒造さんは2011年3月の東日本大震災で蔵が全壊しています。
もともと大槌町に拠点を置く蔵元さんでした。
津波で蔵が流された後は盛岡市の県工業技術センターに残っていた酵母を使い、酒造りを継続。
社長・古舘秀峰さんの持ち前の明るさと前向きさで、
拠点を盛岡市に移し、2013年10月に見事この立派な復活蔵を創設されたのです。

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蔵の中をさっそく見学させていただきます。
社長・古舘さんが、「案内は私よりも上手な谷藤に任せます!」とのことで、明るく笑顔が素敵な
谷藤かおりさんがとっても分かりやすくご説明くださりながら、蔵の中をご案内くださいました!

すべてが新しいこの蔵。タンクも設備も、ピッカピカです。

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こちらは洗米の計画表。
まだ慣れない新しいこの建物で、従業員の皆さんが作業を間違えないようにと作業を色分けして工夫しているのだそう。
とにかく皆で力を合わせてより良い環境を作ろうという雰囲気がとても伝わってきます。

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手作りの麹箱。

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麹室の壁と床は、このようにラウンド型になっています。
これは、従業員が掃除をしやすいようにとの配慮から設計されたそうです。

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続いて、貯蔵タンクのお部屋へ。
タンク上部がすぼまったタイプではなく、
赤武酒造さんでは開放型タンクを使用。
造り手が、
醪のツラ(面)を見てお酒が育つのをしっかりと見て確認できるように、こちらを採用されたそうです。

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ちなみにタンクの淵までの高さは、ちょうど腿の付け根くらい。
女性の従業員さんが多いことも前提とし、
小柄な人でも作業しやすく、バランスを崩して誤って
タンク内に落ちてしまわないような高さにうまい具合設計されています。
こういうところに、社長さんの従業員に対する愛を感じます!!

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ところで、案内いただく谷藤さんが、
しきりに「皆でこうやろうか、と話しました」、
「皆で考えて・・・」など、
この赤武酒造さんでは、"みんなで"という言葉がとても印象的に感じました。
従業員の皆さんが一丸となってお酒造りに取り組んでいるのだなぁということがとても強く感じられる印象。

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一通りの見学を終え、お酒の試飲をさせていただきます。
こちらが、赤武酒造さんの結の香。ラベルは暖かみのある柑橘色です!

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先ほどご案内くださったいよいよ結の香を谷藤さんが注いでくれます。
そのお隣で笑顔で見守るのが、社長の古舘さん。

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果たして、赤武酒造さんの結の香のお味は・・・?
ほんのり甘みのある、
お米の優しさが全面に溢れたバランスの良い結の香に仕上がっておりました!
5/23のお披露目会ではご参加のみなさんにしっかりと満喫いただけますのでお楽しみに!

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その後社長さんとお話を伺っていると、
「皆でお酒を造って皆で売ろう、といつも話しています。」
とのお言葉が。
先ほど谷藤さんからも聞いた、
「みんなで」は、いつも社長さんが従業員の皆さんに対して接している
愛情が従業員さんにもしっかりと伝わっているから故に出てくる言葉なんですね。

なんと、社長さんが口出しをせず、味もボトルデザインも若い従業員にすべて任せたという
四季折々のお酒も作られています。
若い感性をそのまま受け入れて将来を見据える、
社長さんのこの前向きさが、蔵元の復活にも繋がっているのだと思います。

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赤武酒造さんはとにかく皆さん明るくて前向き。
5/23には、
社長と息子さんのお二人でお披露目会に駆けつけてくださるそうです。
明るい会になること間違いなし。
どんな会になるか、今から楽しみです!

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[今回訪問した蔵元]
赤武酒造株式会社
岩手県上閉伊郡大槌町末広町3-3
岩手県盛岡市北飯岡1-8-60(盛岡復活蔵)
TEL. 0193-42-3650 
019-681-8895 (盛岡復活蔵)
※現在は盛岡復活蔵にて酒造りをされています。
http://www.akabu1.com

訪問日:2014年4月8日

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2014.03.24

秋田県横手市「日の丸醸造」〜まんさくの花〜

[酒蔵訪問]

秋田県横手市。
この土地の名前、最近よく聞くという方も多いと思います。
そう、冬の時期にニュースなどで"大雪で大変なことになっている地域"、として青森の酢ヶ湯温泉と
共によく映像が紹介されている所。

その横手市に、行ってきました。2月のマックス大雪時期に。。。
ということで市内の様子は右も左も身長を超える雪、雪、雪。

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ちなみに、一日の最高気温ですら0℃を超えません・・・
ということで雪が溶けることも無く、おうちの玄関はみなさんこんなかんじです。

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そんな景色の中に、「まんさくの花」で有名な日の丸醸造さんがありました。

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まんさくの花といえば、とっても上品で飲みやすいお酒で有名です。
どんな環境でお酒が造られるのか、わくわくしながらお邪魔しました。

社長室の佐藤公治さん(社長さんの息子さん)が蔵の中をご案内くださいます。
まず、入口を入り案内されたのは、横手市の中でもこの増田の地特有の、「内蔵(うちくら)」。
文字通り、建物の内側に、蔵があるのです。
増田の町内で見かける多くの家屋が、この内蔵を敷地内、しかも屋内に設置しています。

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昔からのこの地の名士たちが自宅のこの内蔵へお宝を眠らせていた、、、とのことですが
今は中を綺麗に整理して観光客向けに解放しています。

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現在、登録有形文化財として登録されている日の丸醸造さんの「内蔵」。

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内蔵の前には、横手市の雪祭り(毎年2月に開催)で使われる「ぼんでん」と呼ばれる
高さ5m程もある神祭用具が飾られていました。
つい数日前に雪祭りが終わったばかりだそうですが、毎年使い終わったぼんでんを
日の丸醸造さんが大切に保管されているのだそうです。

ぼんでんは色彩あでやかな布や縄で飾られ、そのてっぺんにはその年の干支にまつわる形の飾りをつけるのだそう。
お祭りの時はこの色鮮やかなぼんでんが空を舞って大いに盛り上がるのでしょう。

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さて、いよいよお酒の製造現場へ。
内蔵の脇の廊下がお酒造りの現場へと続きます。

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この日午前中だったこともあり、蔵人さんたちが蒸したお米を甑から出して冷ましているところに遭遇。
寒い蔵の中に、ほかほかとした湯気があがる、躍動感溢れるワンシーンです。

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先ほどのぼんでんくらいの高さがあるんじゃないかとびっくりする程背の高い、精米機。

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こちらの精米機で、精米歩合を1%の位までセットできるのだそう。けっこうハイテクなんですね。

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お米の貯蔵場所。
秋田は米どころでもあるので、地元のお米も積極的に使われています。
なお、こちらの杜氏さんは、自らお米作りも行われていて、そのお米を使ったお酒も出されているそう。

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酒母室。ドアに書かれた優しいフレーズに、心が癒されます。

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酒母室の中では、小さなタンクが並べられ、丁寧にお酒のお母さんである酒母が作られています。

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槽で搾られた直後の酒袋。

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この中に、よく私たちが見かけるあの板状の酒粕が入っています。

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こんなかんじで、重力でストンと中身を取り出します。
佐藤さんがデモンストレーションしてくれました。

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佐藤さん、丁寧なご案内ありがとうございました!

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さて、ひととおりお酒造りの現場を見せていただいた後は、試飲スペースへ。
日の丸醸造さんでは、試飲用のお部屋があり、お客さんが自由にお酒を飲めるように
解放されているそう。
たくさんの種類のお酒に興奮してガブの飲みしてしまいそうな気持ちを抑え、節度を
持って上品に試飲させていただきます。

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佐藤さんがひとつひとつお酒の説明をしてくださいます。

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と、その中に何とも面白いネーミング、「大雪おろし」というお酒が。
日の丸醸造さんではひと月ごとに限定のお酒を造られていて、今の時期がこの「大雪おろし」。
まさにこの土地の冬を表す素敵なネーミングです。

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お味は大変優しく上品で、すいすいと飲み進めてしまいそう。
それでいて切れ味抜群です。うむ、これは旨い!!

ということで、さっそく購入を決意。
酢飯屋に3月のお酒として現在ご準備ありますので、お店に来られたら是非お試しくださいね!

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日の丸醸造さんの美味しいお酒のみならず、内蔵というこの土地特有の景色や文化も堪能できる
秋田県横手市増田町。
雪の深い時期はなかなか足を運ぶのも大変ですが、ザ・雪国を味わいに行くには絶好の場所でした!
機会がありましたら是非訪れてみてください。

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[今回訪問した蔵元]
日の丸醸造株式会社
秋田県横手市増田町増田字七日町114-2
TEL.0182-42-1335
http://hinomaru-sake.com

訪問日:2014年2月18日

2014.03.18

静岡県静岡市「三和酒造」〜臥龍梅〜

[酒蔵訪問]

静岡県静岡市、清水。太平洋がすぐそこに見える海沿いの町。
この清水の地で300年以上に渡りお酒を造り続ける三和酒造さんを訪ねました。

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三和酒造さんのお酒といえば、あの「臥龍梅(がりゅうばい)」。
「臥龍梅」は、知る人ぞ知る名酒なのですが、とっても丁寧にお酒を造られているため
年間でも作られるお酒の量が限られており秋口にはほとんど商品が売り切れてしまうのです。

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ということで、酢飯屋ではさっそく2種類オーダーさせていただき
3月の月替わりメニューに組み込んでおりますので
お店に遊びに来られた際には是非この貴重なお酒をお試しください!
香りも味わいもインパクトがありながら、するりと切れる後味が病み付きになる綺麗なお酒です。

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さて。通常、蔵の中は一般公開はされていないという三和酒造さん。
この度、鈴木克昌社長さんのお友達経由にて、特別に見学させて
いただくことが叶いました。(S原さん、ありがとうございます!)

この日訪れた午前10時は、蔵人さん達がせっせと翌日の為の洗米作業中。
真冬の寒い中、手作業でお米を水の中で洗うお仕事、大変ご苦労様ですっ

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蔵の内部へ潜入。
社長さんの後に続いて、麹室をご案内いただきます。

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この麹室にも丁寧さが表れています。
丁寧に白い布をかけられ麹米がつくられている最中(写真左)。

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この中に温度センサーが差し込まれていて、麹が一定以上の温度になると、
別室のアラームが鳴ってすぐに人が駆けつけられる仕組みなのです。

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大吟醸や吟醸酒の仕込みのお部屋。
タンクはどれも人の身長よりちょっと高いくらいでなんとも小ぶり。
これが600kg仕込みの小タンクで、前述の通り「臥龍梅」が丁寧に作られている所以です。
(大量にお酒を造る酒蔵さんなどでは、15㌧タンクなんかもあります)
一日に蒸せるお米の量や、タンクの温度管理の面からもこれより大きいサイズでの仕込みは難しいのだとか。
このタンク1つからは一升瓶70本分しか仕込めず、蔵内にはこのサイズは計10台。
それを1シーズンで数回転するのが精一杯とのこと。
とっても貴重です。。。

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まるで箱入り娘のように、丁寧に丁寧に造られている「臥龍梅」。
実際に造られている現場を拝見すると、ますますお酒をいただくときの喜びも大きくなります!

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ひととおり蔵を見学させていただいていたら、杜氏・菅原富男さんにお会いできました。
写真を撮りそびれてしまいましたが。。とーーっても優しいお人柄が表情ににじみ出ている方。
お話を伺っていたら、岩手のご出身で、南部杜氏流でお酒を造られているとのこと。

「以前は岩手のどちらかの蔵にいらしたのですか?」と質問したところ
「宮古市の千両男山におりました」

ん?それって、ちょうど1月に訪問したばかりの酒蔵さんではないですか!
(そのときの記事はこちらからどうぞ!)

菅原さんは、現在の千両男山の辻村杜氏とも、もともとご一緒に働かれていたのだとか。
なんとなく、勝手にご縁を感じる酢飯屋でした・・・♪

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なお、「臥龍梅」という銘柄は、清水の「清見寺」に実在する梅の木からとられています。
清見寺で、天下を取る前の徳川家康が植えた梅の木がいつしか龍が臥するような形に
成長したことからついた「臥龍梅」という名前。
「臥龍」とは、元々中国の古典、三国志演義の中で、世に出る前の英雄諸葛孔明を例えたもの。
地にひそみ隠れる龍が、天に昇る機会をうかがっているという意味。

この「臥龍梅」を植えた徳川家康もやがて天下をとったことから、三和酒造さんでは、臥龍の故事と
地元の名刹に残る銘木にちなんで、"やがては天下の美酒と謳われるように"との願いを込めて
「臥龍梅」と名付けたそうです。(蔵のHPに詳しい説明があります。)

せっかくなら、と清見寺も見学させていただきました!

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清水の土地の歴史とともに歩み続ける三和酒造さん。
これからも、妥協の無い丁寧なお酒造りをされる三和酒造さんをを応援いたします。

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[今回訪問した蔵元]
三和酒造株式会社
静岡県静岡市清水区西久保501-10
TEL.054-366-0839
http://www.garyubai.com

訪問日:2014年2月22日

2014.02.26

神奈川県海老名市「泉橋酒造」

[酒蔵訪問]

小田急線「新宿」駅から急行で48分で到着する「海老名」駅。
そこから車で5分。
そんな、都内への通勤圏内の場所に、酒蔵さんがあることをご存知でしょうか。

季節のお酒「とんぼラベル」や、

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出典:泉橋酒造株式会社HP

冬は可愛らしい「雪だるま」ラベルでもお馴染みの、

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出典:泉橋酒造株式会社HP

泉橋酒造さんを訪問しました!!

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泉橋酒造さんは、酒造りのお米は近隣の海老名市、
座間市、相模原市でとれたものを使用、しかも一部は泉橋酒造さん自らが栽培しています。

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蔵の裏手にある自社栽培の田んぼ。今は冬で稲作は行われていません。

「栽培醸造蔵」と自らを名乗り、酒米作りからお酒の醸造まで責任を持って行っている酒蔵さんです。

お酒の原料はお米。
せっかくお酒を作るのなら、地元の大地の恵みを受けて育った信頼できる米を使いたい、そう考える
蔵元・橋場友一さん(6代目)がこの約15年の間に方針を固めてこだわり抜いてこられました。
そして現在、造られているお酒は純米酒のみ。

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さて、そんな泉橋酒造さんの蔵の中を、副杜氏の寺田さんにご案内いただきます。

まず蔵の中に入って目に入るのがお米の袋の山、山、山。
これらは、前述の通り、近隣の農家さんもしくは泉橋さん自らが栽培したお米ばかりです。

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一袋ごとに、生産者の方のお名前が入っています。
こちらの海老名産山田錦は、神森さんという方が作られたようです。

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お酒造りの行程も手作りにこだわっておられます。
お酒を蒸す前に、洗米といって、お米を洗う作業では麹米はこちらの竹で出来たざるで洗うそう。

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こちら、千葉県成田で作られたざるで、しなりが良く使いやすいのだそうです。

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麹室へ入れていただきます。

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部屋の真ん中に、でーんとお布団に包まれて誰かが眠っているよう・・・

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説明してくださる寺田さん。イケメンです!

これは、蒸したお米に麹菌をふりかけた後、しっかりと麹菌がお米に浸透するようにと、お布団にくるんで寝かす作業。
酒蔵さんの麹室ではよく見られる光景なのですが。。
暖かい麹室の中で、このふかふかのお布団で眠っているようなこの姿って、、何度見ても「ふ・・かわいい・・・」と
ほくそ笑んでしまうのは私だけでしょうか。

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更に一日たったこのお米(麹米)は、小さな箱に区分けされて乾燥させます。
蓋麹で、こちらも手間ひまかかる丁寧な手作業です。

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麹の状況も、細かく毎日の温度状況などの記録が手でとられています。
いわゆる経験者の勘、ではなく、2年程前から水分や酵素の値も数値に落として分析をしながら
造りを進めてているのだそうです。

とにかく、丁寧に愛情を持って良いお酒を造ろうという
蔵人さん達の想いが伝わってきます。

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こちらは、ただ今22日目という生酛(きもと)の仕込みタンク。
どっしりとした味わいが特徴の生酛ですが、仕込みの泡立ちの時点でもなんだか
とろりとしていそうな印象。

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少量すくって、飲ませていただきました。
ふむ。。大人のヨールグルトのような、舌にぴりりっとくる酸が特徴的ですがお米らしい旨味も
感じられます。ごちそうさまです!

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一通りの酒蔵内部を見学させていただいた後、6代目蔵元・橋場友一さんよりお話を伺いました。
(お話に聞き入りすぎて、写真を撮りそびれてしまいました。。)

橋場さんが自社での純米造りや地域のお米を使用することにシフトし始めたのは、1995年。
これは、橋場さんご自身が別の環境でのお仕事を辞めて、実家の蔵元に戻った年なのだそうです。

何故その方針にされたのですかと伺ったところ、意外な回答が。
「今思うと、『夏子の酒』の影響だったのかなぁと(笑)」
とのこと!

確かに『夏子の酒』も、自分で龍錦というお米を耕して
お酒を造るというお話(ものすごく端折ってますが・・・)。

ちなみに、『夏子の酒』って何?という方は
こちら(↓)をどうぞ♪
http://ja.wikipedia.org/wiki/夏子の酒

『夏子の酒』を地でいく橋場さんはその後、
1997年より地元の農家との米作りを進められ、
1999年に地元の山田錦でのお酒造りに突入。
2000年より「酒造りは米作りから」をモットーに
積極的に純米酒のみの酒造りを行っています。

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地元の方々と共に行う「田植え会」も今年で18年目。   出典:泉橋酒造株式会社HP

お米が原料の日本酒。
日本酒造りには、その土地の良いお水が欠かせないと言います。
なのに、なぜ、お米は地元のお米を使わないのか?
というシンプルな問い。
そしてお米の素晴らしさをそのままお酒として絞り出す純米造り。
いつかこういった考えが"当たり前"になって欲しいと
橋場さんはキラキラした笑顔でおっしゃっていました。

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もちろん、酢飯屋で入荷しないはずがありません。
絞りたてのとんぼラベルの新酒を、泉橋酒造さんより
直送で入荷いたしました!

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3月の月替わりメニューとしてご披露いたしますので
愛情とこだわりを持って造られたお酒を是非お試しください!

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[今回訪問した蔵元]
泉橋酒造株式会社
〒243-0435 神奈川県海老名市下今泉5−5−1
TEL.046-231-1338 FAX.046-233-1452
http://izumibashi.com

訪問日:2014年2月6日

2014.01.30

岩手県宮古市「菱屋酒造店」

[酒蔵訪問]

2011年3月11日の東日本大震災から、早くも3年が過ぎようとしています。
都内では活気が戻り、あの震災を思い出させる痕跡は街中ではほぼ見かけることはありません。

しかしながら、太平洋沿岸に位置し、津波で400名以上の尊い命を失った岩手県宮古市の沿岸部の
景色を見渡すと、いかにあの日からこの地域の皆さんの生活が変わってしまったのか、
ということが分かります。

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太平洋に繋がる宮古湾からたった200mしか離れていない、この地帯。
もともとは住宅や店舗がならんでいたこの場所は、3年が経とうとする今でなお、空き地ばかりが目立ちます。
元々この地に住んでいた方々が、まだ自分の家に戻れていないという現実がここにあります。

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そんな中に、「千両男山」で地元から愛される菱屋酒造さんの建物が少し寂しそうに、でも堂々とした姿で建っています。
菱屋酒造さんは、ここ宮古市で唯一の酒蔵さん。

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蔵の中を、専務・斉藤鉄郎さんが案内してくださいました。

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あの日、菱屋酒造さんでは仕込みの真っ最中。
突然の津波で建物1階の壁はぶち抜かれ酒造りの為に大切に造っていた設備も、
敷地内にあった社長さんのご自宅も、すべてが波に飲みこまれました。

従業員は皆津波から逃れたものの、専務さんの奥様の妹さんが、蔵の中で亡くなったそうです。

そんな苦境の中、震災直後に従業員が一丸となり骨組みだけになった建物に、壁を作り直し
津波が去った後に泥だらけのタンクや圧搾機を綺麗に掃除して使い直し、震災前とまったく
同じ場所で震災が起きた2011年のうちにお酒作りを再開。

泥だらけだった圧搾機も、今では復活して元気に菱屋さんのお酒を造りだしています。

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こちらは貯蔵タンク。
津波が襲った後、もともと蔵に10基以上あったうち、ひとつのタンクだけが、水位が上がった天井の
端っこにひっかかり、ぷかぷかと浮いて生き延びていたそう。

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蓋が密閉されていたため、タンクの中のお酒も奇跡的に無事。
同じ岩手県内の別の酒蔵さんの設備を借りてこのタンクのお酒を搾り、商品として世に送り出しました。

今ではまた10基以上のタンクの中で、静かに今年のお酒が造られています。

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一通りの見学を終え、試飲タイム。
斉藤専務の奥様に注いでいただいたしぼりたてのお酒を酢飯屋酒担当・豊田と、今回ご一緒させて
いただいた販路開拓サポート・山崎さんが遠慮なくいただきます・・・

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ここで、杜氏の辻村勝俊さんが登場されました。
辻村さんは2004年より菱屋さんの杜氏をされていますが、以前は青森県西田酒造店で杜氏を
務められており、そちらの代表銘柄「田酒」を一躍有名にした名杜氏さん!

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辻村杜氏。後ろにいらっしゃるのは斉藤専務の奥様。

「とにかく、お米そのものの味を大切にして造ってるんです」と、胸を張っておっしゃる通り、
いただいたお酒は、柔らか〜いお米の旨味がやわらか〜く舌を包みこんでくれる、
本当に優しくて綺麗なお味。

純米酒の名人と呼ばれる辻村杜氏は、ニコニコしながらお酒作りのお話をしてくださる
素敵な方でした!

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あの日のことも、ひょうひょうとお話くださる専務さんや杜氏さん。
穏やな皆さんの表情。でもその表情の裏には、美味しいお酒を造り復活を遂げる、そう信じ続けて
きた情熱が存在するのでしょう。

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菱屋酒造の皆様、貴重なお話をありがとうございました。

また、今回酒蔵訪問・取材にご協力くださいました
宮古市産業振興部の山崎様、竹花様、販路開拓サポートの小地沢様、山崎様、
ありがとうございました!

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なお、試飲させていただいた菱屋酒造さんのしぼりたて純米吟醸の生酒は、もちろん酒蔵さん
直送にて酢飯屋に取り揃えておりますよッ!

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2月の酢飯屋の月替わりメニューにてお飲みいただけます!

酢飯屋にお立ち寄りの際は是非お試しくださいませ!!!

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[今回訪問した蔵元]
株式会社 菱屋酒造店
岩手県宮古市鍬ヶ崎下町5-24
TEL.0193-62-3128
http://homepage3.nifty.com/hisiya/

訪問日:2014年1月28日

2013.09.04

山梨県勝沼市「甲斐ワイナリー」

[酒蔵訪問]

まだ猛暑の日々が続く2013年8月末。
酢飯屋でも使わせていただいている勝沼のワイナリーを訪問しました。

塩山駅にほど近い「甲斐ワイナリー」さん。

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酢飯屋では「かざま甲州 SurLie 2012」を仕入れさせていただいております。
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入口に構えた木造の広い建物は、国の有形文化財にも指定されている素敵なたたずまい。
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こちらの甲斐ワイナリーさんは、なんと元々は日本酒の造り酒屋さん。
1834年から続いた日本酒造りでしたが、先代が亡くなられたのが30年程前。
その頃地元のワイナリーにお務めだった現社長さんが日本酒からワイン造りへとシフト変更されたのだそうです。

店内に入ると囲炉裏もあり、純和風な雰囲気が心を落ち着かせてくれます。
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商品の置き方もインテリアに絶妙にマッチしています。
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時間が止まったかのようなレジマシンも。
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店内に置かれた、日本酒造りの時代を思い出させる看板。
看板の向こうには広大な芝生のお庭が広がり、その先には自家製の甲州ブドウ畑が広がります。
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店内に癒されたところで、社長さんにワイン造りの設備をご案内いただきました。
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今年はまだ収穫がほとんど始まっていないということで、ワイン造りのための機械はどれも静かに収穫の時期を待っている様子。
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続いてご案内いただいた広い貯蔵庫は、以前は日本酒の醸造場として使われていたそうです。
石造り天然の冷却効果で空調いらずのひんやり空間。
自然の仕組みを利用した、素晴らしい知恵の結晶です。
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多くの年代物らしきボトルたちが。
一番古いもので30年前のワインから置かれているそうですが、日本のワイン用ブドウ品種はあまり
長期熟成には適さないので、古いほど良いというものでもないのがワインの深いところ、とのご解説をいただきます。
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最後には何種類かのワインを試飲させていただきました。
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こうして実際にワインを造られる方のお話を伺い現場を拝見すると、そのワインに対する見方が変わってきます。

現在息子さんの世代も含め一家でご家族経営をされている甲斐ワイナリーさんを
酢飯屋はさらに応援していきたいと思いました。

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「かざま甲州 Sur Lie 2012」は日本ワインの歴史の中で最も古くから伝わる、
「甲州」種のブドウを使用。
タンクの中で澱(オリ)と共にワインを数ヶ月間貯蔵するシュール・リー製法(*)を用いた、
上品な酸味の中にも複雑な旨味が見え隠れする、穏やかな味わいの辛口ワインです。

(*)発酵後に通常行う澱引きを、あえて行わずにワインと澱を一緒に寝かせることで、澱に含まれる酵母のアミノ酸を
ワインに溶け込ませ、フレッシュ感や旨味をワインに引き出す方法。

国産ワインコンクールでも近年入賞を続けています。
酢飯屋にお立ち寄りの際には、是非一度お試しください。

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近年、品質向上がめざましい日本ワイン。
日本を応援する酢飯屋としては今後も美味しいっ!とお客様に思っていただける日本ワインにフォーカスして参ります!


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[今回訪問した蔵元]
甲斐ワイナリー株式会社
〒404-0043 山梨県甲州市塩山下於曽910
Tel 0553-32-2032
http://www.kaiwinery.com

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訪問日:2013年8月30日

2013.06.01

岩手県大船渡市「酔仙酒造」

[酒蔵訪問]

2011年3月11日。
誰もが忘れられないあの日、酔仙酒造さんは津波により全ての建物・設備を失いました。
そして7名の従業員の尊い命も。

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あれから2年3ヶ月。
酔仙酒造は復活しています。

岩手にも緑が青々と茂り始めた5月某日。
酢飯屋『結の香』お披露目会イベント第3段(6/15開催)にてお酒を出してくださる酔仙酒造さんを
酢飯屋代表・岡田とお酒担当・豊田は訪ねました。
(今回の訪問の背景はこちらに記載しています。)

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2012年8月に完成したまばゆいばかりの「大船渡蔵」が青空の下、我々を迎えてくれます。

ここは大船渡市。
もともと酔仙さんは陸前高田市に蔵を構えていましたが津波により、元の土地での存続が不可能となりました。

その後、2011年夏から同じ岩手県内の蔵元、岩手銘醸さんが敷地の一部を施設丸ごと酔仙さんに
貸してくださり酒造りを再開することが可能となります。
昨シーズンは岩手銘醸さんの敷地の中で酒造りを行い、その間に、ゼロから建設を進めていたこの「大船渡蔵」が
やっと完成したのです。

酔仙さんの、震災から今日に至るまでの復興の道のりは酔仙さんのホームページから知ることができます。

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さて、「大船渡蔵」の中に入った私たち。

金野靖彦社長さんと、息子の泰明さんが明るい笑顔で出迎えてくださいました。

ロビーにご案内いただき、さっそく泰明さんが準備くださったお酒をいただきます。
すべて、この新しい「大船渡蔵」で酔仙さんが造られた最初のお酒たち。

「結の香」の他にも、6/15のイベントでご提供いただくお酒を選びます。

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注いでくださる泰明さんは、岩手県の若い蔵元の中でも注目の癒し系イケメン。
優しい表情でお酒を注いでくださいます。

全てが初めての環境・設備で大変苦労して造られたそうですが、純米大吟醸の「結の香」はもちろんのこと、
どれもとても口当たりのよい心から美味しいと思えるお酒ばかりでした。イベント当日が楽しみです。

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イベント用のお酒を選んだ後は、蔵を見学させていただきました。

まだ出来て半年の蔵。新しい建物の香りが建物全体を包んでいます。

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麹室ももちろん新品。
麹蓋の新品の木の香りがどうしてもお酒に着いてしまうため、取り除くのが大変だったそう。

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お酒の味が安定するにはここからまた10年かかるだろう、とのこと。
この蔵から始まる酔仙さんの新たな歴史を、心から応援したいと思いました。

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なお、震災直後にいったん解雇された社員が再び集まり、岩手銘醸さんに借りた醸造施設で2011年夏から
秋に向けて最初に造ったお酒は「雪っこ」(写真左上)。

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震災直後、奇跡的に流されずに残ってきた酒樽(写真右)
を見て、「絶対再建できる。」そう心に決めた酔仙の皆さん。

「毎年10月1日に販売開始していた「雪っこ」を、2011年も出荷する!」

これを目標に全員が一丸となり「雪っこ」造りに励み2011年10月1日、例年通り「雪っこ」の販売を実現しました。

全てを失った震災から半年の間で、今まで通りの商品をちゃんと造り上げられる。蔵は復活する。
この事実が地元の人たちの励ましにもつながり酔仙は「復興のシンボル」として注目されました。

今年に入ってから、秋篠宮さまご夫妻や安倍首相が酔仙さんを訪問されたそうです。

ところで今回私たちが履かせていただいたスリッパ。
沢山ある他のスリッパから2足だけ違う色のスリッパを履かせていただいたのですが

「今年に入って秋篠宮さま達が来てくださることになり、慌てて買った、他のものよりも高いスリッパなんです!(笑)」とのこと。

そんな普通では味わえることのないスリッパ!?と、大興奮して思わず足元を記念撮影っ。

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何かを成し遂げようとする人の力って、素晴らしい。勇気をいただける場所でした。

そんな感動を胸に秘め酔仙さんを出ようとした時とっても可愛い従業員の女性が通りかかり、岡田の目は釘付けに。。。

・・・特別に一緒に写真を撮っていただきました。
金野さん。優しく対応頂きありがとうございます・・・・

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岡田の笑顔が今まで見たことの無い程弾けた日でした。

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第3回目の酢飯屋「結の香」お披露目会には、イケメン泰明さんが参加くださる予定です!
もう一つ参加くださる蔵は、まさに震災直後に酔仙さんに場所を提供した岩手銘醸さん。
岩手銘醸さんからもなんとも男前な蔵元が登場してしまうのです・・・その詳細は岩手銘醸さん訪問記に。。

これは参加するしかありません!
お申し込み詳細はこちらからどうぞ!

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[今回訪問した蔵元]
酔仙酒造 株式会社
岩手県大船渡市猪川町字久名136-1
TEL.0192-47-4130
http://suisenshuzo.jp

訪問日:2013年5月27日

2013.05.29

岩手県奥州市「岩手銘醸」

[酒蔵訪問]

爽やかな5月の風が吹く晴天の朝、
酢飯屋『結の香』お披露目会イベント第3段(6/15開催)にて
お酒を出してくださる岩手県奥州市の岩手銘醸さんを訪れました。

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岩手銘醸さんは、2011年3月の東日本大震災で
蔵が壊滅状態となった陸前高田の酔仙酒造さんに
震災後すぐ、いくつかある醸造施設のひとつを
丸ごとお貸しして酒造りを再開させてあげたという
心優しい蔵元さん。
(酔仙酒造さんの訪問記はこちらに記載しています。)

でもそんなストーリーを、岩手銘醸さんご自身は公にも
一切語らず、岩手県庁の方が事前に教えてくださったために
私たちも知ることができました。
ただお酒を飲んでいるだけじゃ知り得ない、暖かいお話。
蔵にお邪魔する前からファンになってしまいそう。

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迎えてくださったのは、蔵の若き後継者で、現在は
製造部所属の及川順也さん。
お酒業界の中でも噂されるジャニーズ系イケメン♪
(ちなみに6/15の酢飯屋イベントには及川さんが
ご参加くださる予定です!)

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まずは3階建ての蔵の内部を案内いただきました。
製造主任の三浦さんが蔵の歴史をご説明。

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階段はとっても急な傾斜で、酔っ払ってたら絶対に
転げ落ちるだろうな。。
三浦さんは慣れた様子で軽い足取りで駆け上がりますが
岡田は手すりにしがみついてヨタヨタと登っております。。

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仕込みの作業は主に3階で行われます。
この時期既に酒造りは終わっているので
麹室の中もガランとした様子。

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宙に浮いてる謎の部屋は、寝泊まりする杜氏さんの
お部屋なのだそう。。何ともユニークな建物。

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蔵の設備について、丁寧に優しい口調で説明される順也さん。
絵になりますなぁ。

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蔵見学を終え、事務所に通していただくと、
岩手銘醸の代表取締役会長・吉田克郎さんが
迎えてくださいました。

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吉田さんは、なんと元プロ野球選手。
大洋ホエールズのピッチャーを務めた方!
背も高く、手のサイズも特大とのことで、
あつかましくも手の大きさを比べさせていただいた
ところ、、第二関節までしか届かない豊田の手。

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もちろん、6/15のイベントに向けたお酒も試飲の上
選ばせていただきました。
香り高くとろりじんわりと舌に染み渡る大吟醸から、さらりと
喉越しが優しいオールいわて(米・水・酵母全て岩手県産)、
ほどよい酸味が心地よいどぶろくの「とらまづ」まで
バリエーション豊かに揃えていただきます。

なお、「とらまづ」とはもともと伊達藩だった
この土地で自家用の醸造酒(どぶろく)のことを
意味する呼び名だったそうです。
大人向けのヨーグルト?のような、すっきりとした
大変美味なお酒で固定ファンも多いようです。

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岩手銘醸さんの「結の香」。
試させていただいたところ、他の5蔵の「結の香」とは
香りと味わいの質が異なるような気がします。
お伺いしたところ、「結の香」が栽培されている田んぼが
岩手銘醸さんだけ違うのだそうです。

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他の5蔵は紫波の田んぼで栽培された「結の香」を使用、
岩手銘醸さんだけ前沢の田んぼの「結の香」を使用されて
いるのだそう。

吉田さん曰く、土の違いは米の質にも影響をするため、
結果としてお酒の香りや味わいもやはり土によって
違ってくるのだそうです。勉強になりますっ

6月のイベントで酔仙さんのお酒と飲み比べするのが
さらに楽しみになります!

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さて、岩手銘醸さんでは女性スタッフにお会い
しなかったため、蔵訪問の度に恒例になっている
岡田のデレデレ写真は残念ながら無しです。
今回は凛々しく男子校バージョンにてパチリ♪

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若い力でこれからの日本酒の世界を盛り上げて
いただきたいです!

なお、6/15の『結の香』お披露目会イベント
まだ空席がございますので、お仲間同士やもちろん
おひとり様も大歓迎です!是非ご参加くださいませ☆

及川さんの他に、酔仙酒造さんの若き後継者
金野さんにもご参加いただく予定です。
優しいダブル・イケメンたちと一緒に酢飯屋の寿司と
『結の香』や岩手のお酒で盛り上がりましょう!

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[今回訪問した蔵元]
岩手銘醸 株式会社
岩手県奥州市前沢区字新町13
TEL.0197-56-3131
http://www.iwate-meijo.com

訪問日:2013年5月28日

2013.04.10

岩手県紫波郡紫波町「月の輪酒造店」

[酒蔵訪問]

月の輪酒造さんが位置する岩手県紫波郡紫波町は
日本三大杜氏のひとつ「南部杜氏」発祥の地とも
言われる土地でもあります。

江戸時代初期にこの地で酒造りを始めた
近江商人、村井権兵衛が醸造技術を広めたと言われ
紫波町にはその発祥の地を意味する記念碑が
建立されています。

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その紫波町には現在4つの酒蔵さんがありますが
なんとそのうちの2つが女性杜氏さんなのです!

今回訪問した月の輪酒造店さんはその2名の
女性杜氏さんのうちのお一人。
代々この蔵を守り続けてきた横沢家の娘さん
横沢裕子さんが、現在月の輪酒造店の杜氏を務められています。
(現在、代表取締役はお父様の横沢大造(七代目横澤徳四郎)さん)

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酢飯屋関係者は、酒造りが終わった直後の
月の輪さんを、訪ねました。
(今回の訪問の背景はこちらに記載しています。)
少し小雨の降る午後。

玄関に入り、さっそく横沢杜氏とご対面。
透き通るような美肌と大きな瞳が印象的な
大変な美人さんです。

さっそく横沢杜氏より蔵のお酒のご説明。
写真は岡田の後ろ姿ですが、鼻の下を伸ばして
大変嬉しそうに話に聞き入っております。

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この日蔵の中も見せていただきましたが
お酒造りが基本的におわっている時期なので
酒造りの熱い様子は拝見できませんでしたが
設備や道具のご説明をご丁寧にいただきました。

こちらは、出来上がったお酒を搾るときに
お酒を入れるのに使用する袋。
月の輪さんでは昔ながらの手造りを大切に
続けられていて、自動圧搾機などは使わずに
"槽(ふね)"と呼ばれる木製の搾り機で
この袋に詰めたお酒をゆっくりと重力で
お酒を絞り出します。

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この槽で丁寧に作られた『結の香』純米大吟醸
5/25(土)に酢飯屋でいただけます!
是非ご参加ご検討くださいね。
お申し込みはこちらから。

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蔵見学の後、事務所に通されました。
こちらの月の輪さん、杜氏のお父様が
大変なアイディアマンらしく、単なる日本酒
製造販売以外にも幅広いビジネスを展開されている
とのこと。

さっそくその一つである、アイスクリーム
「糀っ娘(こじっこ)」をいただきました。

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なんとこちら、米・麹・牛乳のみから作られており
お砂糖を加えず、麹の力で糖化させるという
酒造技術を応用した製法特許取得のアイスクリーム
なのだそうです!

そのお味は、オトナの味!麹の香りがじんわりと
くちの中に広がり甘さはほとんどなくスッキリ。
お酒好きなら誰もが一瞬で虜になってしまう
味わいです。今までに味わったことの無い美味しさに
舌が喜びます。

こちらのアイスクリームは月の輪さんの敷地内の
直売店「わかさや」内「わかさやアイスクリームガーデン」
販売されています。

横沢さん曰く、小学生などお子さんにはなかなか
人気が出にくいとのこと・・・
うーん、たしかに、、子供にはこの複雑な旨味は
わからないかもしれないね・・・
あと10年したらきっとこの美味しさが分かるよっ

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いやでも本当に美味しかったです。
5/25(土) 月の輪さんが参加される『結の香』イベントには
是非デザートでいただけたら嬉しいですね・・・
乞うご期待。

その他、月の輪さんでは通常の日本酒の他に
ひえ「長十郎」ともち米を使用した甘酸っぱいお酒
その名もひえのおさけ「長十郎」も作られています。

酢飯屋の5/25(土)のイベントで何が出てくるかは
当日までのお楽しみ!
イベント詳細はこちらです。

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最後に横沢杜氏と岡田のツーショット。

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うーん、いつになく嬉しそうな岡田でした。。

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[今回訪問した蔵元]
有限会社 月の輪酒造店
〒028-3303 岩手県紫波郡紫波町高水寺字向畑101
TEL.019-672-1133
http://www.tsukinowa-iwate.com/
杜氏・横沢裕子さんのブログ:http://www.tsukinowa-iwate.com/hiroko/

2013.03.30

岩手県盛岡市大慈寺町「あさ開」

[酒蔵訪問]

まだ雪が残る3月某日。
酢飯屋『結の香』イベント第2段(5/25開催)にて
お酒を出してくださるあさ開さんを
酢飯屋関係者で訪ねました。
(今回の訪問の背景はこちらに記載しています。)

岩手県で一番の日本酒生産量を誇る
あさ開さん。
県内随一の蔵元さんとあって、
敷地の規模もとても大きいです。

正面・・・建物が大きくて全然カメラに
収まっておりません。。

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敷地内、大きくは建物が3つに分かれており
それぞれで見学が可能となっています。

酢飯屋関係者はさっそく見学に連れて
行っていただきました。

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昭和63年完成の"昭和旭蔵。
「手造り工程」と「近代工程」の両方を
鑑賞できる仕込み蔵です。
城壁と黒瓦の純和風の入口の趣が良い感じ。

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建物の中では仕込みの様子を
行程の順番ごとに見学することができます。
丁寧に手造りの作業をされているお部屋もあれば
ハイテク機械を導入して効率化を図る様子も。

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ちゃんと英語の説明もあります。
これなら外国から来たお客様にもちゃんと
理解してもらえますね!素晴らしい!

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酒造りの行程の他に、お酒を造るために
削られたお米の形なども展示されていました。

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日本酒作りについて詳細まで目で見て見学
できるこの施設は、初めて日本酒について
勉強する方にもとてもオススメです。

あさ開さんHP: 酒蔵見学についてはこちら

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製品工場は、搾りたてのお酒のビン詰め、
ラベル貼りなど、製品になる最終段階の
工程が見学可能。

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うんうん、なんだか小学生のときに行った
社会科見学の気分を思い出させてくれます。

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地酒物産館。

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こちらではあさ開さんのお酒の無料試飲が可能。
また、季節商品やその場でビン詰をするお酒や
限定のお酒、酒器などが取り揃えられています。

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純米大辛口「水神」は、いまニューヨークでも
大ヒットとのこと。

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海外でも日本酒ブームと言われて早数年、
特にフルーティな吟醸香が特徴の大吟醸が
流行と言われていましたが、最先端の日本酒好きの
アメリカ人の方々は、最近こうした純米系に注目
しているのだそうです。

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蔵見学の途中、あさ開さんの杜氏、藤尾正彦さんに
ばったり遭遇。
お打ち合わせに向かう途中とのことでお忙しそうに
していた中、恐縮なことにお写真一緒に
撮らせていただきました。

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藤尾さんは、厚生労働大臣賞「現代の名工」
も受賞されているお方ですっ
とても優しく気持ちの良い対応をしてくださいました。

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蔵の見学をさせていただき、
改めてあさ開さんの生産規模の大きさを実感・・・

岩手県随一のあさ開さんが醸す
『結の香』純米大吟醸はどのような
仕上がりになっているのでしょうか。

5/25の酢飯屋イベントにて是非ご堪能ください!
お申し込みはこちらから可能です。

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[今回訪問した蔵元]
株式会社 あさ開
〒020-0828 岩手県盛岡市大慈寺町10番34号
TEL.019-652-3111
http://www.asabiraki-net.jp

2013.03.15

岩手県盛岡市北山「ベアレン醸造所」

[酒蔵訪問]

今では盛岡の地ビールの代名詞ともなっている
ベアレン醸造所。

baeren_entrance.jpg
出典:ベアレン醸造所HP

ビールを愛して止まない男性2人の

「うまいビールをお届けしたい。」

そんな想いから2001年に設立されました。

日本では最古の設備を駆使してビール造りをされている。
そんな噂を聞きつけ、酢飯屋関係者は
盛岡市内のベアレン醸造所を訪れました。

出迎えてくださったのは、
会社創立の2名のうちのひとり
専務取締役・嶌田洋一さん。

ベアレン醸造所 嶌田洋一さん

笑顔が優しい穏やかそうなお人柄の嶌田さん。
でも胸の内側にはビールへの愛情が
メラメラと燃えていらっしゃるのです。

その情熱は、この醸造所が設立されるまでの記録
ブルワリー立ち上げ奮闘記
からご覧いただけます。

さっそくビール工場の中をご案内いただきました。

麦芽を粉砕する機械。
1900年製というこの機械、
まだまだ現役とは恐れ入ります。

モルトミル


麦芽は、ドイツをはじめいろいろな国の
ものを使われているそう。
ここにはカナダやイギリスの麦芽が
山積み。

麦芽


こちらが醸造所の目玉でもある仕込み釜。

仕込み釜

嶌田さんたちが直接ドイツに出向き
買い取り、解体して日本へ運び
盛岡のこの地で再度組み立て直したという
なんと100年前の銅の釜。
日本でこれほど古い設備を駆使して
造るビールはここだけだそうです。

大きな釜の内側では麦汁が仕込まれ中。

釜の内側

嶌田さんが、試飲をどうぞと
コップを差し出してくださいます。
覗き込む岡田の嬉しそうな表情といったら。

麦汁


まだアルコール発酵される前なので、
純粋な麦ジュース。
色はビールですがあの真っ白な泡立ちは
まだありません。

麦汁を試飲。
アルコール発酵前の姿のビールを
いただく機会は貴重です。さてお味は・・・?

ビール特有の芳香も若干ありますが
主に穀物の甘さが口に広がります。濃厚で美味!

麦ジュース

麦汁冷却用の装置。
プールのような広く浅い冷却槽。
ここに麦汁が満たされている中を
泳いでみたい・・・

冷却装置

上から麦汁を流して冷却させる装置も。
初めて見る珍しい装置に唸る一同。

冷却板

貴重な設備を堪能した後は試飲を、
ということで売店に移ると
何やら壁から出る蛇口。

壁の蛇口

こ、、これは・・・!

酒飲みなら誰でも一回は
「あったらいいな」と夢見たことが
あるであろう、壁の蛇口をひねると
ビールが注げるという仕組み!

さっそく岡田も挑戦。
やっぱり嬉しそう。。

壁の蛇口2

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ベアレン醸造所では、季節もの
含め、20種類のラインナップがあります。

ビールラインナップ

「多様な種類の中でも、やはり定番の
クラシックをまず知ってほしい。」
と嶌田さん。

クラシックを飲んでベアレンの
ビールの定番の味わい・方向性を
知った上で様々なタイプも試して
いただきたいとのこと。

嶌田さんの想いに習い、
酢飯屋ではまず、クラシックのみを
店頭に並べることにいたしました。

ベアレンビール、酢飯屋で是非
ご堪能ください!

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[今回訪問した蔵元]
株式会社ベアレン醸造所
〒020-0061 岩手県盛岡市北山1丁目3-31
TEL.019-606-0766
http://www.baerenbier.com
https://www.facebook.com/baerenbier

2013.03.12

岩手県盛岡市紺屋町「菊の司酒造」

[酒蔵訪問]

盛岡駅からほど近く、市内を流れる中津川の
真横に位置する菊の司酒造さん。

美味しい日本酒造りには新鮮で美味しいお水が必須。
菊の司さんも、綺麗なお水が流れるこの川のすぐ脇で
220年に渡りお酒を造り続けています。

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こちらでも岩手県が10年の月日を費やして開発した
「結の香」を100%使って純米大吟醸が完成したと伺い、
岩手県庁の方々に連れられ、酢飯屋代表・岡田と
お酒担当・豊田は、中津川沿いの自然豊かな
景色を眺め歩き蔵へ向かいます。
(今回の訪問の背景はこちらに記載しています。)

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菊の司酒造さんに到着。
200年以上の歴史を感じる貫禄のある外観です!

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中へお邪魔すると、十五代六右衛門
平井滋社長自らお出迎えいただだきました。

通していただいた事務所にて早速見つけました、
完成した「結の香」純米大吟醸!

菊の司ゆいのか

今回「結の香」は岩手県内6蔵で造られましたが
使われるラベルのデザインは統一で
蔵ごとにラベルの色を変えて出荷されています。
菊の司さんが醸したお酒は、うぐいす色のラベルに
瓶詰めされています。

試飲の前にまずは蔵をご案内いただける
ということで、関係者で蔵の中へ。

長い歴史を感じる蔵の中。
写真右手に見えるのは深さにして8mの井戸。
菊の司さんのお酒造にはこの中津川の伏流水を
地下から井戸で汲みとり使用します。

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麹室では麹米のほぐし作業の真っ最中。
麹室の中は菌が活動しやすい様に高温、多湿。
なので自然と(男性は)上半身裸、となるのですね。

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杜氏・高橋利明さんが見せてくださったのは
仕込みの準備に入る麹。そして
長年の酒造りの経験が詰まった杜氏の手の平。

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酒母室の中、お酒の元となる酒母。
激しく泡立つ姿は
「早く私でお酒を造って!」
と言わんばかり(勝手な想像)。

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酒母の仕込みタンクの前で
酢飯屋代表・岡田が高橋杜氏のお話を
じっくり耳を傾けて伺っています。

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発酵が終わったお酒を圧搾する機械の前で
高橋杜氏のお話を聞く関係者一同。
ここから絞りたてのお酒の試飲が始まります。

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実はこの日、岩手県庁の農林水産部の方々や
盛岡タイムズの記者さんも駆けつけ
皆で「結の香」の仕上がりを
確かめるべく集われていました。

岩手県のみなさんの「結の香」への期待と
意気込みが感じられるひとときです。
ひとりひとりお猪口に配られたのは
「結の香」の原酒。まだ火入れも加水もされていない
菊の司さんの素の「結の香」純米大吟醸。

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いただきます!

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う〜ん、悶絶してしまいそうな
とろーり蜂蜜のような香り。
味わいは、、前回に続き申し訳ありませんが
ここではあえてお伝えせず、4月の酢飯屋での
お披露目会でぜひ直接ご堪能ください!
お披露目会開催の詳細はこちらからどうぞ。

この後事務所に戻り
4月の酢飯屋でのお披露目会で
提供いただくお酒について話し合い。
結果、「結の香」以外は、菊の司さんの
自慢のブランド「七福神」から何種類か
出していただくことに決定しました。

4月のお披露目会が、今から楽しみです。
菊の司さん、ありがとうございました。

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[今回訪問した蔵元]
菊の司酒造 株式会社
〒020-0885 岩手県盛岡市紺屋町4-20
TEL: 019-624-1311
http://www.rnac.ne.jp/~esake/

訪問日:2013年3月12日

2013.03.12

岩手県二戸市「南部美人」

[酒蔵訪問]

南部美人。
岩手県外でも幅広くその名を知られる蔵として有名です。

「結の香」100%で造った純米大吟醸が完成した。
そんなお知らせを受け、酢飯屋代表・岡田とお酒担当・豊田は
東北新幹線はやて号に乗り込み、岩手県二戸市の蔵にお邪魔しました。
(今回の訪問の背景はこちらに記載しています。)

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南部美人さんのお酒は最近では海外でも幅広く活躍中。
大変知名度が高いので、どんなに広大な敷地でお酒を
造っているのかと思いながら訪れてみたらびっくり
街中の道路沿いに立つその酒蔵は若干大きめな日本家屋
といった趣なのでした。

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ご同行いただいた岩手県庁の方に伺うと
南部美人の年間生産量は岩手県の酒蔵では
意外にも5位なのだそう。
いかに我々が生活の中でメディアに発信される
イメージに頼って物事を想像、判断しがちなのだ
ということを改めて認識させられます。

さっそく蔵元の営業課長・三澤淳一さんに
蔵の中をご案内いただきました。

入口には故山口杜氏と
現在活躍中の蔵人のお写真が。

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蔵人に混じり、この春南部美人さんに就職予定の
かわいらしい高校生もお手伝い中。

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室温30℃以上の麹室。
ここでゆっくりお米一粒一粒に
麹菌が入り込むのを待ちます。

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麹菌が入り込んだお米はこんなかんじ。
お米の周りが白い粉に包まれたような外見。
口にするとほんのり甘みが口に広がります。

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大きな仕込みタンクの中でふつふつと
小さな泡を立たせる発酵中のもろみ。

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それぞれのタンクに、仕込み日付が
書かれた札がかけられています。

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南部美人さんのホームページより酒づくりの行程を詳しくご覧いただけます。)


蔵の外に見える煙突。
3.11の震災で煙突の上部が崩れたそうです。
新しい素材で修復した様子が伺えます。

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幸いなことに、震災では煙突以外は
蔵はほとんど無傷だったそうです。

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蔵の見学を終えると
事務所の机の上に待っていたのは
「結の香」をはじめとする
南部美人さんの日本酒ラインナップ。

今回の主役、美しいラベルに包まれた
「結の香」に岡田と私は大興奮。

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三澤さんが一本ずつ丁寧に注いでくれます。
部屋中にふんわりと日本酒の
優しい香りが広がります。

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さて、「結の香」のお味は・・・??
4月の酢飯屋でのお披露目会でぜひ直接ご堪能ください!
お披露目会開催の詳細はこちらから。


なお4月の酢飯屋お披露目会では、珍しいお酒として
「純米酒」と「梅」のみを原材料とした梅酒も
ご提供いただけるそう。

この梅酒、お味見しましたが、いわゆる「梅酒」と
聞いて思い浮かべるあのとろりと甘酸っぱいお酒とは
全く違う、良い意味で想像を裏切ってくれる、
そんな初体験なお味でした。
試行錯誤を繰り返して作られたこの梅酒。
この不思議な色合いにも秘密があるそうです!
(詳細は当日参加される蔵元さんに伺いましょう。)

酢飯屋代表・岡田もこの梅酒にぴったり合う寿司が
頭に浮かんだようで、納得した表情。

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素晴らしい仕上がりの「結の香」をいただいて
とろけそうな体になりながら
お披露目会で使うその他のお酒のラインナップなど
三澤さんとご相談し、方向性が定まったところで
そろそろ電車の時間。

三澤さんに二戸駅までお見送りいただき、
この日の次なる蔵元さんのもとへ向かいました。

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南部美人さん、ありがとうございました。
4月のお披露目会が楽しみです。

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[今回訪問した蔵元]
株式会社 南部美人
〒028-6101 岩手県二戸市福岡字上町13
TEL: 0195-23-3133
http://www.nanbubijin.co.jp

訪問日:2013年3月12日