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応量器(おうりょうき)

[うつわ]

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左:うつわ謙心 佐藤謙心
中:酢飯屋 岡田大介
右:塗師 中野知昭

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今年は応量器(朱)を手に入れました。
禅宗の修行僧が使用する個人の食器です。
入れ子状に重ねられた5枚の容器からなります。
材質は鉄または土が本則とされ木製は禁じられていますが、
漆をかけたものは鉄製とみなすとして、一般には黒塗りの漆器はOK。
朱塗りのものは常用ではなく、主に儀式に用いられるとされています。
応量器を用いた食事は厳格な作法が定められていて、
禅宗における重要な修行のひとつです。
一番大きな器にお粥を受け、
以下、それぞれ定められた器に汁、香菜(漬物)副菜を受けます。
お粥を受ける最も大きな器は、お釈迦様の頂骨であるとされ、頭鉢(ずはつ)と呼ばれます。
頭鉢は特に大切にしなければならず、直接口をつける事、粗略に扱う事は厳禁です。
また食事の他に、托鉢の際に布施を受ける器にも用いられますが
僕は禅宗の修行僧ではないので
既存の使い方ではなく、
寿司を食べるための道具として使っていきたいと思います。

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