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2017.12.21

ミンククジラ ・minke whale・Balaenoptera acutorostrata

[レシピ・recipe寿司料理海の生き物]

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クジラ目ヒゲクジラ亜目ナガスクジラ科ナガスクジラ属ミンククジラ

クジラが定置網にかかってしまった場合、
そのクジラを丁寧に、気持ちをもって取り扱える飲食店にのみ
流れてくる、クジラ連絡網。
ほぼ冷凍流通になってしまったクジラ。
生のクジラの取り扱いは現在はほぼありません。
たまたま網にかかってしまった時に
ちょうどそのタイミングで酢飯屋をご予約くださっている方のみが
いただける、天からの恵み。
数えきれないほどの日本人が
過去にクジラ助けられてきたことに敬意を表し
その一切れ一切れをお客様にも味わっていただく。
貴重な貴重な生のミンククジラの赤身肉。
野菜も魚も肉も根本は全て同じです。

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血抜き、冷やしを徹底すると
色が出ないからといって、ライトで温めたり、送風機で空気をあてたりと
なかば劣化を促し出荷すると高値がつくという。。
解体場所に輸送される間に焼けてしまう本末転倒な業界。

今回の生ミンククジラは1.5トン。
潜熱の凄さを理解している長谷川大樹氏の手により
上記とは真逆に、
血抜き、冷やしが徹底された作品です。
口にすれば、そして、その後、保管していれば
その仕事の凄さがすぐにわかります。

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クジラの筋の部分は煮込みで。

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高タンパクっぷりが見てわかります。

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こちらは2015年のミンク。

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写真では伝わりづらいほどの鮮烈な赤色。

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水揚げ後、タイミングの合ったお客様には3点盛り。

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マグロ同様、赤身肉は塩コショウで食べると
生肉食べてる感もしっかりあり
何より、肉の旨みを深いところまで感じることができます。

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塩ごま油と芽ネギで。

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自家製焼肉のタレでクジラのユッケ。

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適度に赤身を残したスジ肉は煮込み料理に。

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ミンククジラの握り寿司

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生なのと、血抜きがしっかりなされていることもあり
ドリップがほぼありません。
酢飯に血が滲むこともなく、握れます。

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こちらは2014年水揚げのミンク。
しばらく時間が経つと、

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発色してきます。


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6歳の長男は、美味いと。

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3歳の次男は、うまっ!と。

子供達にも受け入れてもらえて良かったです。
これで君たちの身体の一部にミンククジラさんが仲間入りだぞ!
やったね!

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ここからは、解体映像などもありますので、
苦手な方は写真8枚ほど飛ばしてご覧ください。
ただ、
これが現実であり、
この仕事をしてくださる方がいらっしゃるおかげで
多くの日本人が生き延びてこれた事実を忘れてはいけません。

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ズドーーーン!という写真。

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この解体作業には頭が下がります。

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無駄にすることなく、いただくこと。

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クジラ様への感謝の気持ちを忘れないこと。

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愛があるから出来る仕事。

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ふざけているわけではなく、このサイズ感と
貴重な骨格写真。

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僕たち寿司屋も感謝して握ります。

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みりん、醤油に漬け込むだけで、
美味しく食べられる時間を延ばすこともできます。

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自家製焼肉のタレとの相性は、ご縁の合った時に酢飯屋で体感してください。

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生ミンククジラのユッケ丼
器:小林千恵さん

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生ミンククジラの刺身

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生ミンククジラの竜田揚げ

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生ミンククジラのハリハリ鍋

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生ミンククジラの握り 醤油漬けにんにくのせ

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こちらは皮岸の畝須(うねす)と呼ばれる部位。
このあと、クジラベーコンを作っていきたいと思います。
薄いグレーの皮に対して、この分厚い脂。

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皮は、一番右の2mmほど。

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このグレー部分が皮です。

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しっとりとした脂。

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ついつい何枚も撮ってしまう写真。。

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この脂で灯りを灯していた時代もあるわけで。
そのあたり、もっと勉強したいと思います。

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というわけで、
クジラベーコン作りです。
冷凍を解凍するクジラベーコンではなく、
生の状態の畝須をクジラベーコンにしていきます。

【クジラベーコン(ミンククジラ)】の作り方
(材料)
生のクジラの畝須(うねす)500g
またいちの塩 120g
黄金糖 30g
水 1L

・塩と黄金糖と水をボールで溶かし混ぜて調味液を作る。
・ビニール袋に調味液を入れて、畝須を入れて空気を抜きしっかり封をする。
・冷蔵庫にて7日間、低温塩漬けをする。
・1日1回調味液を揉み、塩水を対流させて浸かりムラのないようにする。
・約7日間で塩漬けと血抜きが完了。
・鍋に湯を沸かし、80度〜90度を保つ。
・袋から畝須を取り出し、水洗いして鍋に入れて3時間、弱火にかける。
・火を消したら熱いうちに取り出し表面の皮をむき、常温で冷ます。
・その後は冷蔵保管か冷凍保管。

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こちらがビニール袋に入れた状態。
黄金糖のため、塩水が茶色っぽくなってます。

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塩漬け完了した7日後の状態。

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袋から取り出して

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またあちらこちらから撮影。

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80度から90度で3時間ほどゆっくり茹でます。

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浮いてくる脂が細かくて澄んでいてとても綺麗です。

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アクなど全然出てこないのは、冷凍解凍ではなく
鮮度の良い生だからじゃないでしょうか。

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常に温度に気を配り、

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いよいよ3時間。

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芯温は83度。

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熱いうちにお鍋から上げて、

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この部分(皮)を剥いていきます。

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この角をきっかけに、

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ツルぺろっと。

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簡単に剥くことができます。

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厚みを何パターンかに分けて早速切って味見です。

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絶妙の塩加減と甘み。
一切れ食べれば満足な流石の脂っ気。
ただ、その贅沢な一切れの中には
五感を研ぎ澄ましたくなるほどの
奥深い味わいが存在します。
またいつか会える日まで。

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