ブログ

2016.09.18

わさび・ワサビ・山葵

[青果]

wasaIMG_7290.jpg

学名 Wasabia japonica Matsum.

2016年9月 島根県 津和野町のわさび田を見に行ってきました。

静岡、日光、島根県大田市に続き4ヶ所目です。

wasaIMG_7268.jpg

普通にクマが生息する危険な山を登り
沢道を上がっていきます。

IMG_7269.jpg

wasaIMG_7266.jpg
とてつもなく綺麗なお水だなと思っていたら、
なんと、
一級河川としては支流も含めてダムが一切なく
水質日本一に何度も輝く『高津川』の源流という立地で
ここのワサビは育てられていました。

wasaIMG_7267.jpg

IMG_7270.jpg

wasaIMG_7271.jpg
陽があたり過ぎると葉が枯れ、光合成しづらくなるので、
直射日光をなるべく避けるためにネットで屋根がつくられています。

wasaIMG_7272.jpg
この写真は『導水式』(静岡のやり方。)
川でそのまま作る『渓流式』だと、水量もバラバラで
一気に大量の水が流れてくると、ワサビも一緒に流されてしまうという
災害に弱いスタイルなので、一定量の水を川から引っ張り流せる
『導水式』を導入している。

wasaIMG_7273.jpg

本当に山奥なので、電灯もありません。
その昔、
ワサビの収穫に夢中になっていた生産者さんが
気がついたら陽が暮れていて辺りは真っ暗。
懐中電灯も持っていなかったので
歩いて帰ると沢に落ちてしまうかもしれない危険があるため
地を這って下山した人もいるとか。

wasaIMG_7274.jpg

昨今、クマに襲われている方が多いので、
ソワソワしながら山を奥へ奥へと進んでいきました。

IMG_7275.jpg

wasaIMG_7278.jpg

IMG_7279.jpg

wasaIMG_7280.jpg

wasaIMG_7282.jpg

wasaIMG_7283.jpg

wasaIMG_7285.jpg

wasaIMG_7287.jpg

wasaIMG_7288.jpg
地層としては、
上から下にかけて
細かい砂
中荒めの石
大きめの石
という順で敷き詰めてある。

IMG_7291.jpg

wasaIMG_7292.jpg

IMG_7294.jpg

wasaIMG_7295.jpg

IMG_7297.jpg

IMG_7298.jpg

wasaIMG_7299.jpg

wasaIMG_7300.jpg
左:酢飯屋に修行に入る直前の山本祐也
右:津和野町のスター、わさびの世界にも長く精通している宮内さん


wasaIMG_7301.jpg

IMG_7303.jpg

IMG_7304.jpg

wasaIMG_7305.jpg

IMG_7306.jpg

IMG_7307.jpg

IMG_7309.jpg

IMG_7310.jpg

wasaIMG_7311.jpg

wasaIMG_7312.jpg

wasaIMG_7313.jpg

wasaIMG_7316.jpg

秋から冬に辛みが増すわさびは、
山間の清流などに自生する野菜で、
日本では江戸時代から栽培が始まりました。
水中で育つ『沢わさび』と畑で育つ『畑わさび』があり、
すりおろすのは根茎部分(業界の皆様の中では、と呼んでいました)。

ちなみに、
芋の上のほうは香り強めで辛み弱め。
芋の下のほうが香り弱めで辛みは強め。

ひげ根は香りは弱いがワサビの中で一番辛い部位。


栄養成分として、
ビタミンC、カルシウム、カリウムなどを含み、
辛み成分の『アリルイソチオシアネート』には、
強力な殺菌作用があり、香りが食欲を増進させ、
体内に入ると消化を促します。

保管は湿らせたキッチンペーパーに包み、ビニール袋に入れて
涼しいところか、冷蔵の野菜室で。
約1ヶ月ほどはもちます。

わさびの品種は数え切れないほどある。
大きくは、
・赤茎(あかけい)のマヅマ種
・青茎(あおけい)のダルマ種
に分かれる。

今回のわさび田は
青茎(あおけい)のダルマ種。
自分とほぼ同い年の大庭敏成(おおばとしなり)さんが生産者さん。
若くして、この界隈の
日原山葵生産組合(50軒ほど)を束ねる組合長でもある。

大庭さんが育てるワサビの品種は『稲葉種』。
静岡の師匠、稲葉さんの名前から付けられたもの。
22歳の時に静岡にワサビ修行に行き、
大阪中央青果でも働いた経歴をお持ちで
『いいものを作ってから売れ!』は大前提のこだわりだそうです。

キツめの辛みが特徴的なマヅマ種に対して、
この『稲葉種』は香りと味わいが特徴的。
美味しいワサビというのは、
日頃から様々な生ワサビを食べ比べなければ理解し難いものかもしれませんが、美味しいワサビというのは、それだけで本当に美味しいものです。
とはいえ、ワサビ。
しっかりと辛い食材です。
ただ、
すりおろし方とすりおろしてからの経過時間(10分以内)で
劇的な変化が起こり
味や香りに変化があることは間違いなく、
その秒単位の味わい遊びを
生ワサビを自身ですりおろし楽しむことで、
様々な素晴らしい体への効果、効能以外にも
贅沢な時間を演出してくれるのが
ワサビのニクいところです。

味が良い時期は冬。12月から2月頃で
通年収穫はできるものの
冬を越えて春になるとワサビは一気に成長するため、
花芽に栄養がとられる分
4月5月は、柔らかく、水っぽく、香りが弱くなるようです。
夏場は水がぬるいので味が締まらないとか。

このわさび田のわさびは、
8ヶ月で200g前後のサイズにまで大きくなる。
北九州方面、茎の塩蔵は長野などに主に出荷されているようで
海外には送っていないとのこと。

津和野町では、交流のあるドイツのベルリンに
一度冷凍ワサビを送ったことがあるようですが、
美味しいワサビを届けられなかったという過去があります。

わさび田って個人で山を所有して栽培しているのか?それとも?
@ワサビ田の山は国有林を借りて栽培されることが多いようです。

わさびをすりおろす道具について
今の所、ステンレス製が色々な意味で安定していると言われているが
検証したいところ。

ワサビの黒い部分で弱くなっている部分は
軟腐病(なんぷびょう)。

ワサビは陽が当たりすぎると葉が茶色くなるので
光合成が弱くなり上手く育たない。
北向きが理想。

ワサビの害虫は主に青虫系。
が、農薬はしない。

獣害としては、
たまに出没するクマ。
イノシシはワサビを食べず、
ワサビが植わっている砂地に潜むカニなどを掘り出して食べるため
被害になる。
シカはワサビを食べる。
冬は、雪でもわさび田の水は流れているため雪が積もらないので
鳥が葉を食べにくる。

畑のわさびは土の香りが強く辛みも強い。
ほぼわさびの加工原料になる。

ワサビは実生繁殖(みしょうはんしょく)。
種は母株からめかく。

わさびは、アレルギー物質に入っていない。

わさびは2年で一作。

笹などの左右に展開する葉と違い、
わさびの葉の出方が4分の3で展開しているので
その折れた部分であるイボイボの部分が螺旋状になっている。

生産者さんとしては、
わさびの美味しさを知っている人が少なすぎるのが悲しいところ。
日々の食卓で、シンプルに冷奴と、とろろ芋と、お刺身と などなど
1ヶ月も保存出来るので、ぜひご家庭でも楽しんでいただきたいと
考えておられます。